東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

日本数学オリンピックの簡単な問題(64)

2016-10-23 12:22:14 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

昨日の天気予報では曇りでしたが、シベリア高気圧の東進が予想より早く、秋らしい雲がかかる晴れになりました。明日も晴れで過ごしやすい日になるようです。

さて、今回は2001年日本数学オリンピック予選に出題された方程式の問題を取り上げます。

問題は、
「2つの方程式
    (*)

をともにみたす実数xをすべて求めよ。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

(*)の6次方程式(下の方程式)を5次方程式(上の方程式)で割って、その商と余りを求めると、6次方程式は、
     (1)
と変形することができます。

ここで、(1)に(*)を代入すると、
     (2)
が成り立ち、これを因数分解すると、
     (3)
になります。

(3)の右辺の2番目の2次式を0とする2次方程式の判別式は、

になるので、(2)の実数解は、

で、これが答えです。

念のため他に解がないか調べてみましょう。

(*)を(2)で割って、その商と余りを求めると、それぞれ、
     (4)
     (5)
と表すことができます。

ここで、(4)の右辺の2番目の( )内の式

を(5)の右辺の2番目の()内の式

で割って、余りを求めると、

になります。

つまり、
      (6)
のとき、
    (7)
になり、(6)と(7)に共通の解がないこととが判ります。


整式の除法は高校で勉強します。興味のある人は調べてみてください。

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