こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。
昨晩は強い風が吹きました。朝、ラジオで今年最初の木枯らしと言っていました。今も少し北風が吹いていて、夕方から冷え込むようですが、明日は穏やかな天気になるようです。
さて、今回は都立御三家の確率問題を取り上げます。
問題は、平成26年度日比谷のもので、それは、
「1から6までの目が出る大小1つずつのさいころを同時に1回投げる。
大きいさいころの出た目の数をa、小さいさいころの出た目の数をbとするとき、座標が(-3,a)、(-3,-b)である点をそれぞれA、Bとする。
点Oは原点とし、原点から点(1,0)までの距離、および原点から点(0,1)までの距離をそれぞれ1cmとする。
3点O、A、Bを頂点とする△OABの面積が6cm2になる確率を求めよ。
ただし、大小2つのさいころはともに、1から6までどの目が出ることも同様に確からしいものとする。」
です。
確率や平面座標の話が出てきて問題の意味が判り難いと感じる人もいるかと思いますが、そんなときには図を描いて調べてみることが大切です。
さいころの目の数a、bはともに1から6までの数ですから、
Aの座標は、(-3,1)、(-3,2)、(-3,3)、(-3,4)、(-3,5)、(-3,6)、
Bの座標は、(-3,-1)、(-3,-2)、(-3,-3)、(-3,-4)、(-3,-5)、(-3,-6)
を取ることになります。
そして、原点と上記のAが取り得る座標の1つの点とBが取り得る座標の1つの点を結んでできる三角形の面積が6cm2となるAとBの組合せの場合の数を求めればよいことが判ります。
ここで有難いことに、AとBのx座標の値がどちらも-3なので、図1のように、線分ABはy軸に平行で、それを底辺とした場合、△OABの高さは3となります。
▲図1.A(緑色の点)、B(黄色の点)の取り得る座標と△OAB
例えば図1では、A(-3,4)、B(-3,-3)で、△OABの面積は、7×3÷2=21/2cm2です。
そこで、1から6までのa、bに対応する△OABの面積を計算した表を作りましょう。
▲表.a、bに対応する△OABの面積
表から、すべての場合の数は6×6=36通り、△OABの面積が6cm2になる場合の数は3通りなので、
(△OABの面積が6cm2になる確率)=(△OABの面積が6cm2になる場合の数)/(すべての場合の数)
=3/36
=1/12
で、これが答えです。
次に表を作らないで解く方法を調べましょう。
△OABの面積=線分ABの長さ×3÷2=6cm2から、線分ABの長さ=4cmです。
ところが、線分ABの長さは、Aのy座標-Bのy座標=a-(-b)=a+bなので、
a+b=4 (1)
で、ここで
1≦a≦6,aは正の整数 (2)
1≦b≦6,bは正の整数 (3)
です。
そこで(1)から
b=4-a (4)
として、(4)と(3)から
1≦4-a≦6
-2≦a≦3 (5)
となります。
さらに(2)と(5)から
1≦a≦3
で、結局、
a=1、2、3
です。
以上から(1)(2)(3)を満たすa、bの組合せ[a,b]は、[1,3]、[2,2]、[3,1]になり、それぞれに対応するA、Bは、図2に示すように(-3,1)と(-3,-3)、(-3,2)と(-3,-2)、(-3,3)と(-3,-1)になります。
▲図2.△OABの面積が6cm2となるA、Bの組合せ
ここで、aが1、2または3になる確率はそれぞれ1/6、
bが3、2または1になる確率はそれぞれ1/6なので、
[a,b]が[1,3]、[2,2]または[3,1]になる確率はそれぞれ1/36です。
したがって、[a,b]が[1,3]、[2,2]または[3,1]のいずれかになる確率は、
1/36+1/36+1/36=3/36=1/12
となり、表を使って求めた答えと一致しました。
都立御三家の確率問題は、本問のような図形問題や整数問題に関連させて少し捻ってあることが多いので、問題の意味を取り違えないように図表などを利用して対処しましょう。
昨晩は強い風が吹きました。朝、ラジオで今年最初の木枯らしと言っていました。今も少し北風が吹いていて、夕方から冷え込むようですが、明日は穏やかな天気になるようです。
さて、今回は都立御三家の確率問題を取り上げます。
問題は、平成26年度日比谷のもので、それは、
「1から6までの目が出る大小1つずつのさいころを同時に1回投げる。
大きいさいころの出た目の数をa、小さいさいころの出た目の数をbとするとき、座標が(-3,a)、(-3,-b)である点をそれぞれA、Bとする。
点Oは原点とし、原点から点(1,0)までの距離、および原点から点(0,1)までの距離をそれぞれ1cmとする。
3点O、A、Bを頂点とする△OABの面積が6cm2になる確率を求めよ。
ただし、大小2つのさいころはともに、1から6までどの目が出ることも同様に確からしいものとする。」
です。
確率や平面座標の話が出てきて問題の意味が判り難いと感じる人もいるかと思いますが、そんなときには図を描いて調べてみることが大切です。
さいころの目の数a、bはともに1から6までの数ですから、
Aの座標は、(-3,1)、(-3,2)、(-3,3)、(-3,4)、(-3,5)、(-3,6)、
Bの座標は、(-3,-1)、(-3,-2)、(-3,-3)、(-3,-4)、(-3,-5)、(-3,-6)
を取ることになります。
そして、原点と上記のAが取り得る座標の1つの点とBが取り得る座標の1つの点を結んでできる三角形の面積が6cm2となるAとBの組合せの場合の数を求めればよいことが判ります。
ここで有難いことに、AとBのx座標の値がどちらも-3なので、図1のように、線分ABはy軸に平行で、それを底辺とした場合、△OABの高さは3となります。
▲図1.A(緑色の点)、B(黄色の点)の取り得る座標と△OAB
例えば図1では、A(-3,4)、B(-3,-3)で、△OABの面積は、7×3÷2=21/2cm2です。
そこで、1から6までのa、bに対応する△OABの面積を計算した表を作りましょう。
▲表.a、bに対応する△OABの面積
表から、すべての場合の数は6×6=36通り、△OABの面積が6cm2になる場合の数は3通りなので、
(△OABの面積が6cm2になる確率)=(△OABの面積が6cm2になる場合の数)/(すべての場合の数)
=3/36
=1/12
で、これが答えです。
次に表を作らないで解く方法を調べましょう。
△OABの面積=線分ABの長さ×3÷2=6cm2から、線分ABの長さ=4cmです。
ところが、線分ABの長さは、Aのy座標-Bのy座標=a-(-b)=a+bなので、
a+b=4 (1)
で、ここで
1≦a≦6,aは正の整数 (2)
1≦b≦6,bは正の整数 (3)
です。
そこで(1)から
b=4-a (4)
として、(4)と(3)から
1≦4-a≦6
-2≦a≦3 (5)
となります。
さらに(2)と(5)から
1≦a≦3
で、結局、
a=1、2、3
です。
以上から(1)(2)(3)を満たすa、bの組合せ[a,b]は、[1,3]、[2,2]、[3,1]になり、それぞれに対応するA、Bは、図2に示すように(-3,1)と(-3,-3)、(-3,2)と(-3,-2)、(-3,3)と(-3,-1)になります。
▲図2.△OABの面積が6cm2となるA、Bの組合せ
ここで、aが1、2または3になる確率はそれぞれ1/6、
bが3、2または1になる確率はそれぞれ1/6なので、
[a,b]が[1,3]、[2,2]または[3,1]になる確率はそれぞれ1/36です。
したがって、[a,b]が[1,3]、[2,2]または[3,1]のいずれかになる確率は、
1/36+1/36+1/36=3/36=1/12
となり、表を使って求めた答えと一致しました。
都立御三家の確率問題は、本問のような図形問題や整数問題に関連させて少し捻ってあることが多いので、問題の意味を取り違えないように図表などを利用して対処しましょう。