ぽっちゃり若旦那 ~MS戦記~

ガンプラ始めました。

川崎~新潟370(本編)

2009-08-03 17:06:58 | スーパーロング


 以前よりIS◎YA野さんから、川崎~新潟330キロ一人旅の話を聞いており、『やってみたい』と思っておりました。そしてブログに予告を載せるとタグちょんが釣れました。
 一人旅の予定でしたが、同行者もいると少しは心強く感じます。自分の中では昨年のキャノンボールも完走できたし、なんとなく『大丈夫だろう』と甘い気持ちでした。ところがどっこい・・・。1日に300キロ超えると、こんなにもツライ事になるとは・・・、思いもしておりませんでした。しかも330キロではなく、370キロになるとは・・・。たかが40キロの差が果てしなく長く険しい道のりになるとは思いもよりませんでした。 そして、当日。
 行き先は当初、天気予報を見ながら仙台に設定しており集合場所のIS◎YAにてY野さんよりパソコンで全国天気予報を見ながら『雨降ならそうですよ。新潟行けますよ。』の一言で行き先を新潟に変更!ただひたすら国道17号線を北上し、神奈川→東京→埼玉→群馬→新潟の1都4県大跨ぎ!

 7月31日金曜日 20時IS○YAをスタート 同行者は『ガラスの10代』ことタグちょん。天候は曇り、気温も25度くらいで涼しく気持ちいい。ペース配分も十分注意します。平地での最高速度は30キロまで!スタート直後は元気モリモリなので飛ばしたい気持ちを抑えるのが大変です。心の中では『とっとと早く行ってゴールしたい』という気持ちと『絶対後半このペースでは持たないぞ』という気持ちが葛藤しますが、前者の気持ちを抑えつけます。

 都心部(東京~埼玉の大宮くらいまで)は信号が多く、ちょっとイラつきますが、これが実はちょうどいいペースである事に気付かされます。その後、信号の間隔も長くなり国道17号をひたすら走り続けるのですが行けども行けども止まれません。3~5キロも止まれなくなるのです。信号で止まるのが小休憩で心拍も筋力も休める事が大事であると後々感ずるのでありました。それにしても埼玉は長い。大宮過ぎて群馬との県境の利根川に到達するのがエライ長い・・・さらに群馬、新潟はもっと長い。

 ヒェー!スタートから4時間経って8月1日の深夜0:00でもまだ埼玉・・・。途中20~30キロごとにコンビニ休憩を入れます。焦らず行けばなんとかなるさ・・・。そしてなんとか埼玉を脱出し、群馬県に入ります。

 群馬に入ると霧→霧雨→雨→霧→霧雨→雨の繰り返し繰り返し。ようやく高崎に入ります。この時点ではまだ元気もあり、そのままペースを維持。とりあえず前橋まで20キロくらいなので前橋まで行こう!前橋に到着したところで、これ以上走ったら腹が減りそうだと2人で話し合い食事処を探しますが『すきや』しかありません。

 2人でそれぞれカレーの大盛りを頬張り満腹中枢を満たしたところで出発です。この時点で午前4時15分、走行距離140キロ、残り230キロ。日が昇ってきました。雨も止み、沼田から登り始める三国峠標高1000メートルに向け目指します。斜度は緩いですが、延々登り降りの繰り返し8月1日午前8時に月夜野に到着。ここからはどこからか三国峠なのか分からないままダラダラの登りが始まります。三国峠の勾配は2~3パーセントくらいでつらくはないけどダラダラ長い。カーブの数が一つ一つのコーナーに看板で掲示してあります。たしか全部で55だったかな?そしてなんとか登りきり頂上にて新潟県に突入です。

 後は下りです。が、ダラダラ坂のため下りもダラダラ。有名どころのスキー場を横目に見ながら下ります。苗場やかぐら、みつまた、ガーラ湯沢などなど。たいしたスピードは出ませんこれを延々数十キロです。途中トンネルが数箇所ありますが、なぜかトンネルの中だけ路面が荒れ果てています。パリ~ルーべの石畳ってこんな感じなのかな?と思いながら数箇所のトンネルを下ります。この振動はほんとにすごいです。どなたかスペシャライズドのルーべの購入者がいらっしゃいましたら、ぜひ試してくださいませ。

 そして湯沢を過ぎたところで、ガラスの10代が肩こりやその他、体の不調を訴え、痛み止めを購入のため薬局を探します。これがなかなか見つからず六日町でようやく発見。ついでに足湯などあるか聞いてみるとすぐ近くにあるとの事。薬飲んで足湯へゴー!足湯にて地元の自転車メンと遭遇、色々お話をしていると『 明日と明後日(8月2日、3日)に長岡にて花火大会があるから泊まって見て行けば』との事。長岡の花火と言えば4尺玉!日本屈指の花火大会ではありませんか!スゲー、イキテー!けど今回の目的は新潟まで泊まらず走破です。足湯で疲れを取ったのですが、足湯ってひざから下なんですよね~。本当は腰まで浸かりたかった・・・。

 改めて、いざ新潟までしゅっぱーつ!六日町から数十キロ走ると、サイコンのメーターが270キロこのあたりでガラスの10代が15分くらい昼寝しようとの提案、この時点で13:00。気が付くと13:30分。ちょっと多めに寝てしまいましたタグちょんから『さぁ行きましょう』と声をかけられ立とうとすると、立てません。なんと膝が曲がらない!かなりの激痛。自分でも何でなのかわからない昼寝する前はなんともなかったのに、それでもやっとこさ自転車に跨りペダルを踏むけどその度に激痛が両膝に走ります。すぐに痛み止めをもらうが、なぜか右膝には効いて左膝にはまったく効かない。どうやら、自分の力量を超えたようです。

 その後スピードは30キロなんてとても出せず、25キロ台を出すのが精一杯で走るほどにスピードが落ちていきます。そしてなんとか長岡までたどり着くと、走行距離はやっと300キロ!道路標識には新潟まで70キロ!え!話ちがくね!道間違えたか?Y野さんの話だと横浜から新潟までで330キロって話だったのに!

 まぁそんなこたぁもういい。現実を見据えろ!とにかく70キロ走れば新幹線の駅に着く。プラス思考に切り替えます。自宅から湘南国際村まで100キロだから片道分プラス20キロだからなんとかなるべさ。ちなみにこの辺り長岡から新潟まではとても走りやすいです。基本的には新潟県に入ってからはさすが雪国!路肩が広いのであります。バイパス道路でも路肩が広いから安心して走れますよ!と膝痛と戦いながら走っていると雨が降り出します。もうこの頃になると、膝の痛みも限界を通り過ぎてスピードも20キロ出すのが限界です。『 なんの為に俺って走ってるんだろう?』タグちょんと2人で走っていながら自問自答を繰り返し、ただ自分の世界に入り、止まない痛みを堪え、ただひたすら新潟駅まで漕ぐ自分の姿に陶酔し、そして間逆の世界の現実の苦痛にあえぐを繰り返し、雨でびしょ濡れ、ブレーキからはゴミが溜まりシューシュー異音がし、最悪です。
 でもタグちゃんはそんな三十後半のおっさんの苦痛にあえぐ姿を暖かく見守りながら伴走してくれます、しかも応援してくれるのです。涙涙・・・そして雨。

 そしてなんとか19:00頃、新潟駅に到着!新幹線20:31分の切符を購入して待つ事約1時間。二人とも待合室にて瞬時に爆睡!気が付くと20時30分!急いでホームに駆け込むが、無情にも新幹線は目の前で走りすぎてゆく・・・。
 たぐちょんと駅員さんの交渉の結果、帰りは新宿着5:30の夜行列車で帰ることに・・・。

 電車に乗って走り始めてから新宿に着くまで、全く目覚める事はありませんでした。
以上!

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るーと