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国宝——群書治要(東京国立博物館)

2018年05月15日 | 《群書治要》
e国宝の紹介



指定名称:群書治要(色紙)
1巻
(群書治要のうち)
彩箋墨書
27.1×721.2~1472.7
平安時代・11世紀
東京国立博物館
B-2531
http://www.emuseum.jp/detail/100168?word=&d_lang=ja&s_lang=ja&class_id=&title=&c_e=®ion=&era=&cptype=&owner=&pos=49&num=5&mode=detail

 『群書治要』(全50巻)は、中国・唐時代の631年(貞観5)、秘書監の魏徴(ぎちょう)らが太宗の命によって編纂した政治参考書で、唐代の政治思想を知る上で貴重な書である。日本でも平安時代初期の仁(にん)明(みょう)天皇のとき、宮中(きゅうちゅう)で読書が行われ、歴代天皇が尊重(そんちょう)した。
 これは九条家に伝来した13巻であるが、平安時代中期に唐時代の写本に基づいて書写された現存最古の写本である。紫色、縹(はなだ)色、茶色などの濃淡に染めた紙や、飛雲(とびくも)をすき込んだ紙を継ぎ合わせ、金の罫線を引き、和様の端正な書風で書かれる。数人の筆者により寄合書(よりあいがき)され、仮名、漢文を読むための乎古止点(をことてん)、校合(きょうごう)の書き入れがある。
 中国の典籍が色紙に書写されたものはめずらしく、また、紙と筆跡が美しいため後世切断されて古筆切(こひつぎれ)としても珍重された。


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