つぶやき、或は三文小説のやうな。

自由律俳句になりそうな、ならなそうな何かを綴ってみる。物置のような実験室。

ふたたび、私的ニーチェ先生

2017-01-24 21:46:33 | 文もどき
怪物と闘うものは心せよ。
深淵の向こうからこちらを覗いているのは、水鏡に映る己の姿でもあるのだから。
深淵に立ち躊躇うもの、内なる怪物の存在に、その気配に打ち震えているのだろう。
おそれてばかりはいられない。
そこは思うよりも深く、吐息が触れるほどのそばにある。
絶望し、悲嘆にくれ、慟哭すら枯れ果てたとしても、いつか立ち上がれ。
その手に勝利をつかむまで、幾度となく挑むことになるだろう。
怯まずすすめ。
君が歩みを止めない限り、内なる怪物に食い破られることはない。
すすめ。
すすめ。
どんなところにも、光はある。