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「歴史とはなにか」(本の紹介)

2008-03-27 07:34:01 | Weblog
歴史とはなにか (文春新書)
岡田 英弘
文藝春秋

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この本は13年2月20日初版でやや古いですが、当時は評判になった本です。
現在も売っているのかどうかは知りません。
手元にあったのでチベット問題の参考となるかと思って読み返してみました。

中国とチベット問題に付いて前に書きましたが、そもそも歴史とはなんでしょうか?
中学や高校で学んだ歴史は、歴史の断片を切り取ったものであり「歴史」ではありません。
この本には歴史の定義から、「歴史とはなにか」を解説しています。
読んでびっくり、「目から鱗」とはこのことでしょうか?
著者 専攻 中国史 東大文学部卒 57年日本学士院賞受賞 東京外大名誉教授

1、本の帯の記述を一部紹介します。
●歴史は科学ではない。
●インド文明は「歴史のない文明」
●資本主義経済はモンゴル帝国が広めた。
●19世紀末までは「中国人」はいなかった。
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2、カバーの裏にはこんな解説が・・
世界には「歴史のある文明」と「歴史のない文明」がある。日本文明は「反中国」をアイデンティテイとして生まれた。
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3、次に目次を覗いてみましょう。(一部を引用)
第一部 歴史のある文明 歴史のない文明
<歴史のない文明の例>
●イスラム文明も、基本的に「歴史のない文明」だ。
●歴史は、自分の立場を正当化する「武器」になる。
●「歴史のない文明」アメリカは、現在と未来にしか感心がない。

<中国文明とはなにか>
●自前の歴史という文化を生んだのは、地中海文明と中国文明だけだ。
●司馬遷が創った中国文明の歴史の本質は「正当の観念」
●中国文明の歴史観は、世界の変化を認めない
●現実とかけはなれた「正当の歴史観」
●隋も唐も遊牧民の征服王朝
●中国人は世界で最も優秀な民族であるという「思想」の由来
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第二部 日本史はどうつくられたか
<隣国と歴史を共有するむずかしさ>
・なぜ、中国は沖縄を自分の領土だと主張するのか
・韓半島の古い時代の歴史は、ほとんどが創作である
・自己の正当化は、歴史の陥りやすい落とし穴である
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第三部 現代史のとらえかた
<国民国家とはなにか>
・19世紀末まで、中国という国家も、中国人という国民もいなかった
・現代中国は日本型の国民国家を目指している
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本の終盤の中身の一部を抜粋します。
<国民国家の終焉>
12億余りの人口と、広すぎる領土をかかえる中華人民共和国が、日本型の国民国家になるのは、未来永劫不可能だ。しかも、この事情は中国だけではなく、・・さまざまな問題が表面に出てきている。
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<感想・異見>
17年も以前に、今日の世界を予言した文献ではないだろうか。。

(りせっと~♪)







1 コメント

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いい情報で (pathetique)
2008-03-27 00:50:10
読んでみたくなりました。いい情報をありがとうございます。
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