生徒さんが このお軸の出る時期ですね と
毎年同じですけれど 覚えていただいているのはうれしいです
収穫の時に たくさん実をつけていただいてありがとう
来年も たくさん実がなりますようにと すべてを取らずに 何個か残しておくことですね
木の枝に 少し残った実は 鳥さんのごちそうにもなります
子供のころは 知りませんでした
お茶をするようになって それから いろんな言葉を覚えました
今は 木守りと言えば ・・・ 赤楽茶碗を思い出します
ほんものはみたことがない もちろん 門外不出で ・・・
利休さんが長次郎に焼かせた七つの茶碗のうちの一つ
黒が3個 赤が4個
黒楽 大黒 ・ 東陽坊 ・ 鉢開
赤楽 唯一残っているのが 早船 畠山記念館にありますね
木守りも赤ですけれど なぜ 木守りの銘が付いたかというと
誰も欲しがらず 最後まで残ったので 利休さんが 大事に使われたとか
地震で壊れて 粉々になって その破片一つを正面に入れて
楽家の惺入さんが復元されたのが 今でもあるそうです
個人所蔵ですので 表に出ることはないでしょうけれど
武者小路さんでは 家元襲名式の時は このお茶碗がないと成り立たないとか
数百年の歴史とか お道具の重み
壊れたものから 再生して 受け継がれていく技術 心
正面の 一欠片は 本物ですから 周りと色は違っても その景色は格別なものがありますね
同じ色にもできたでしょうけれど 本物の色が際立つように 補修した 周りは
薄い色で仕上がっています
やはり 赤というのは 壊れやすく 残っているものは少ないのですね
無一物 ・ 加賀光悦 ・太郎坊
すべて それなりの場所に収まっています
桃山時代の 歴史を背負った名碗
どんな 歴史を見てきたのか どんなお茶会に登場したのか
しらべてみると面白いでしょうね
無一物は 地元のお殿様 不昧さんがお持ちの時代がありました