【A LONDONI FE‘RFI/DER MANN AUS LONDON/L’H】
2009/12/12公開 ハンガリー/ドイツ/フランス 138分
監督:タル・ベーラ
出演:ミロスラヴ・クロボット、ティルダ・スウィントン、ボーク・エリカ、デルジ・ヤーノシュ、レーナールト・イシュトヴァーン
ある晩、静かな港で起こった殺人事件。
偶然にも大金を手に入れた男と失った男。
二人の人生が交錯し、運命の歯車が狂ってゆく。
港に隣接する鉄道の制御室で働く平凡な男、マロワン。単調な毎日を送っていた彼はある晩、倫敦から来た男、ブラウンが犯した殺人の現場を目撃してしまう。その後、マロワンは海中へと沈んだ男が持っていたトランクを海から引き上げる。すると中には大量の札束が入っていた。警察はおろか家族にも打ち明けることなく、それを隠し置くマロワン。そして、いつもと同じ日常を繰り返そうとするのだが…。(allcinemaONLINEより)
ジュルジュ・シムノンの原作を映像化したノワール・サスペンス。
全編にわたりモノクロの作品でした。
間違って古い作品を借りちゃったのかと焦りましたよォ。
始まっても人物は引きで映るだけでのぞき見してる感じです。やっと30分ほどセリフが出てくるまでほんっと静か。出てきても全体的にも多くを語らず多くを描かずといった感じなので、ひとりであれこれ想像できる楽しさ?はあるのかもしれませんね。
これは、ふとしたことから犯罪絡みの大金を手にしてしまい、平凡な人生から一転、やがて心理的に追い詰められていくという内容。
光と影の美しいモノクロの映像はなかなか緊張感があって良いです。とにかく淡々としまくりで睡魔が襲ってきそうなくらいゆったりとた展開なのですが、意外にもこのモノクロ映像に釘付けになる不思議な作品。
すごく印象的だったのは、マロワンがある小屋へ入り出てくるまでを、ずーーーーーっと小屋の閉まった扉だけを延々と映し出す演出。中で物音も聞えないので中で何が起こってるか全く分らない。そこで観客の想像力を引き出させるわけですね。すごいなー。
エンドロールが無音、劇中の音楽もあまり流れず、ほんっと静かな作品です。
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