母親が階段を上がる音が聞こえてくる。
マズイ!PSP(イヤホン装備ver)もってにベッドの上にねっころがってるという状態じゃあ『勉強してます。』なんていえない!
俺は三つの行動を瞬時に予想した。
① あきらめて投降する。
だめだ!こんなのやらかした日には俺のPSPが大破する!
② 急いで机の上に戻る。
無理だ!母親の聴覚はもうMGSの難易度MAXにした敵兵並だ!いすを引く音でばれる!
③ ロッカー改め空きっぱなしのクローゼットに隠れる。
よし!こいつが一番音がたたねえ!いくぜ!
パタン(クローゼットのドアを閉めた音)
―――ミスった!これじゃあ…!
母 「どこにいるの~?」
きやがった!俺が一番聞きたくなかった問いかけ!どうする?そうだ!
ゴンゴン!
俺は思いっきりクローゼットの壁、つまりその向こうにはトイレがある!をたたいた。これで俺はトイレにはいっていると勘違いしてくれるか?つうか、してくれ。
母 「ああ、またトイレね。早く出なさいよ。」
ふう…危なかった…
俺はゆっくりとクローゼットのドアを開け、自分の部屋に舞い戻った。ああ、六畳間がとても広く感じる…
なんてことをほぼ毎日やってるのが俺ライフ。