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怒る企画術!

2010-02-14 08:05:55 | マーケティング関係の成功本
「元フジテレビ敏腕プロデューサーが書いたクリエイティブ心得」
筆者/吉田 正樹 出版社/ベストセラーズ 780円

◆目次
 第1章 負けてるときこそ面白い
  ・目指すのは記録より記憶に残るもの
  ・視聴率を追いかけた結果の惨敗 ほか
 第2章 ぶれないコンセプトの組み立て方
  ・アイデアとは「ちょっと新しい」ものの貯金
  ・企画を出すのは始まりにすぎない ほか
 第3章 感性一つで多くの「ムダ」が「アイデア」になる
  ・現状に対する問題意識を持つ
  ・100発100中を狙わない ほか
 第4章 ケンカのできるチームがいい
  ・遠くからでもよく見える旗を立てる
  ・風通しのいいチームづくり ほか
 第5章 アイデアをビジネスモデルに変える思考術
  ・場所を変えるとアイデアもふくらむ
  ・キャラクターは記憶に残る ほか


吉田正樹氏は、元フジテレビの大物プロデューサーあり、奥さんはワタベエンターテイメント社長の渡辺ミキ氏です。2009年1月1日にフジテレビを退職後、個人事務所「吉田正樹事務所」を設立、およびワタナベエンターテインメント会長に就任されています。

テレビという華やかでかつ競争の厳しい現場で、プロデューサーは何を考え、どういった視点で番組を作り上げていったのかが詳しく描かれています。

テレビの世界には、“視聴率こそ全て”という不文律があります。

その数字に一喜一憂し、その数字次第で自分のサラリーマンとしての出世も大きく左右される。

以前テレビ業界に身を置いた方に聞いた話ですが、どんな人気番組プロデューサーでも視聴率で大きくコケた場合、左遷され、その班も解散の憂き目に合うというシーンを何回も見てきたそうです。

そういった短期の利益目標のメカニズムが、今のテレビ業界の呪縛になっているという反省も「視聴率を追いかけた結果の惨敗」にはあるのではないでしょうか。

元電通の大物プロデューサーで、藤岡和賀夫という人がいます。

『ディスカバー・ジャパン』などのキャンペーンを仕掛けた人物ですが、学生時代読んだ本の中に、「良いものは、全ての人にはわからない」という言葉が鮮烈に記憶に残っています。

視聴率の高い番組が、良い番組とは限らない。今問われているのは、視聴率ではなく、視聴質なのではないか?そんな提言が、20年以上前に既にあったわけです。

藤岡氏もそうですが、数字主義の叩き上げだけではない教養論を展開できる人物には、東大出身者が本当に多いと実感します。やはり本当に頭の良い人って、いるんでしょうね。

あと、ウィキペディアでの掲載情報があまりに面白かったので、以下一部引用します。

・1983年フジテレビ入社。在職中はゼネラルプロデューサー、編成制作局バラエティ制作センター部長、デジタルコンテンツ局デジタル企画室部長、SBIホールディングスインキュベーション部ライン部長待遇。3代目いいとも青年隊(スタッフ隊)などを歴任。2009年1月1日にフジテレビ退職。個人事務所「吉田正樹事務所」を設立、およびワタナベエンターテインメント会長に就任。なお2009年現在においては、退職後もフジテレビの大型特番の企画に携わることがある。

・夫人はワタナベエンターテインメント社長および渡辺プロダクションの副社長であり、創業者の渡辺晋・美佐夫妻の長女である渡辺ミキ。現在に至るまで新春かくし芸大会などのテレビ制作などでフジテレビとナベプロは太いパイプを持つが、吉田と渡辺の結婚生活はこれを象徴しているとされている。

・このことを「明石家さんまの春のフジテレビ大反省会」や「めちゃ²イケてるッ!」などで触れられ、明石家さんまからは「嫁の力で出世しやがって。お前ナベプロの看板で出世しとるやないか!」などといじられていた。このため、ナベプロ所属の波田陽区が斬れなかった人物の一人でもある。

・ゲームボーイ用ゲームソフト「笑う犬の冒険GB」で、吉田を模した似顔絵で本人役で出演している。

・1984年7月 - 編成局第二制作部に異動。横澤彪班に所属しオレたちひょうきん族で三宅恵介、佐藤義和、荻野繁に仕える。

・オレたちひょうきん族のチーフAD時代に「ひょうきん懺悔室」のコーナーで水をかぶっている様子は、オレたちひょうきん族DVDにも収録されている。

・2005年6月 - SBIとのファンドの運用に関わる、バラエティーセンターのライン部長待遇兼SBIホールディングスインキュベーション部兼務。

・フジテレビバラエティ制作センターの最大派閥。吉田の下にいて鍛えられた人物も多数いるらしい


最後に著者のプロフィールを以下に記します。

◆吉田正樹(ヨシダマサキ)
1959年生まれ。東京大学法学部卒業後、フジテレビジョン入社。
『オレたちひょうきん族』『笑っていいとも!』のADを経て、『夢で逢えたら』『笑う犬の生活』『トリビアの泉』『爆笑レッドカーペット』などで企画、演出、プロデュース。
SBIと共同で立ち上げたメディアファンドを運用。デジタルコンテンツ局業務時には、放送と通信の連携プロジェクトで『アイドリング!!!』のゼネラルプロデューサーやフジテレビのブログ事業の編集長を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


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