「リーマンショック以降も盛り込んだ国際金融入門書」
著者/岩田 規久男 出版社名/岩波書店 819円
この本には、題名通り国際金融の基本的な事項が網羅されており、大学時代ちゃんと勉強していなかった人(私もその一人)には、誠に有り難い一冊です。
国際金融とは一体どういうものなのか。そして私達の日常生活とどう関係しているのか。
そんな基礎知識がコンパクトにまとめられています。
特に嬉しいのは . . . 本文を読む
「マルクスの資本論のベストセラー入門書」
著者/内田 義彦 出版社名/岩波書店 735円
この本の発刊もまた古く、なんと1966年です。
しかし一回読んでみると、数多くの読者にずっと支持されて読まれている理由がわかります。
1965年NHKで放映されたものをベースに書き直された本書は、今でも数多くのゼミのテキストとして使われています。
見所は「経済学・哲学草稿」を書いた若きマルクスと「資 . . . 本文を読む
「知的生産という言葉の元祖的名著」
著者/梅棹 忠夫 出版社名/岩波書店 777円
今から40年近く前に“知的生産”という言葉を使った人が、この本の著者梅棹忠夫氏です。
梅棹氏はユニークな人物で、旧制三高時代は山岳部で活躍、京大時代は中国北部『大興安嶺探検隊』に参加し、活躍しています。
ちなみにこの『知的生産の技術』は1969年発刊後長くベストセラーになり、この本の中で紹介された情報カード . . . 本文を読む
「日本を代表する政治学者丸山真男を知るための入門書」
著者/丸山 真男 出版社名/岩波書店 1,470円
この本は40年以上も前に書かれたものですが、今もって全く色褪せていないのはやはり著者の丸山真男氏の力量に負う所が大きいのではと思います。
丸山氏は、戦後一貫して個人主義に立脚した政治学者です。
この本は1961年の初版以来、80刷を超えるロングセラーとなったほど根強い人気を誇っています . . . 本文を読む
「近代初の総力戦の全体像を俯瞰する」
著者/横手 慎二 出版社名/中央公論新社 1,470円
日露戦争は、近代初の総力戦です。
そしてその同時代における国際情勢、開戦理由、展開、そして後世への影響を極めて全体的な構造として捉えているのが、この『日露戦争史 - 20世紀最初の大国間戦争』です。
日露戦争の40年後、戦争末期に満州及び北方に侵攻したスターリンは、「日露戦争の汚点を雪ぐ」と語った . . . 本文を読む
「経済活動に応用できるゲーム理論の入門書」
著者/梶井 厚志 出版社名/中央公論新社 798円
この本は、一橋大学のMBAコースの副読本にも採用されているほど「ゲーム理論」を数学を用いずやさしく説明してくれている入門書です。
まだまだ受験用の暗記教育がメインの日本の教育環境の中でも、最近北欧の森林教育の成果に触発されたのか、集中力やアイディア力、個性を伸ばす教育の多様化が少しずつ進んできたよ . . . 本文を読む
「会議をもっと有効活用したい人へ!」
著者/吉田 新一郎 出版社名/中央公論新社 777円
会議というものは、参加する人の時間を拘束し、その持っていき方によっては非常に有意義で生産性の高いものになり、目的・検討事項が明確でない長時間の会議は、生産性はもちろん参加者のモチベーションまで下げかねません。
「会議を見れば、その会社がわかる」と言われる所以です。
ドイツを発祥とする下着メーカーで「 . . . 本文を読む
「日本の医療制度の全体像が把握できる良書」
著者/池上 直己 J.C. キャンベル 出版社名/中央公論社 756円
日本の医療というものを、極めて客観的かつ総合的に分析しているのが、この『日本の医療』です。
特に印象的だったのは、世界の医療制度と比べた場合の日本の医療制度のポジショニングです。
新聞やネットには事件しか報道されませんから、日本の医療制度が客観的に見てどれくらいのレベルのもの . . . 本文を読む
「検索性と廃棄を同時に実現する情報管理術」
著者/野口 悠紀雄 出版社名/中央公論社 777円
この『「超」整理法』は、一時期かなり売れました。
情報整理術関係の成功本としては、トップクラスの名著だと思います。
私もこの本を読むまでは、データフォルダを名前別に分け、保存していました。しかしこの本と出会い、更新日時順に並べてから効率が上がるようになりました。
使われる頻度に高いものが、常に . . . 本文を読む
「動物は種類によって流れる時間の速さは異なる!?」
著者/本川 達雄 出版社名/中央公論社 714円
生物はサイズによって感じる時間の早さが異なるということを、本書を読んで初めて知りました。
普通に生活していると、時間というものの概念なくだらだら過ごしてしまいがちです。
でもこの本を読むと、普段当たり前と思っていることを違った視点で見ることの重要さを教えてくれます。
中でも、昆虫やヒトデ . . . 本文を読む
「日本の官僚制度の基礎を作った優秀な実務家大久保利通」
著者/毛利 敏彦 出版社名/中央公論新社 1,470円
時として歴史上重要な役割を果たしていても、華やかなヒーローの影に隠れ、正当な評価を受けにくい実務家がいます。
大久保利通も、その一人かも知れません。
大久保は薩摩藩の出ですが、派閥争いに巻き込まれ親は流刑、自身は蟄居に処せられています。
そういったバックボーンも、小さな事象に捉 . . . 本文を読む
「中東紛争の理由を理解するベストな入門書」
著者/宮田 律 出版社名/新潮社 714円
世界の政治関係のニュースで、中東に関係するものはかなり多いのではないでしょうか。
しかし私達日本人にとって、石油資源等無視できない地域にも関わらず、その歴史的背景や宗教、民族関係の知識は非常に薄いと言わざるを得ません。
そんな中東(イラン、イラク、トルコ、アフガニスタン他)の地域別に地図や人口、宗教分布 . . . 本文を読む
「小国のしたたかな知恵が浮かび上がる記者が書いたスイス分析本」
著者/福原 直樹 出版社名/新潮社 714円
◆目次
・ロマ(ジプシー)の子供を誘拐せよ
・「悪魔」のスタンプ
・それぞれの戦い―「祖国」と「人道」の狭間
・中立国の核計画
・理想の国というウソ(「相互監視」社会/民主主義社会/「ある政治家との対話」)
・マネーロンダリング
みなさんは、スイスという国にどんなイメージをお持ちで . . . 本文を読む
「仕事の仕方を教え、組織のルールを教え、そして本人が目標を持つように」
著者/菅原 裕子 出版社名/講談社 735円
部下を持つ世の中の管理職の人にとって、自分の部署の生産性を上げることは至上命題だと思います。
当然人間は感情的な生き物ですから、指示・命令だけでは部下はなかなか動きませんし、成果を上げるにはその道筋を示す必要があります。
その悩みに答えてくれるのが、この『コーチングの技術― . . . 本文を読む
「考えるということは、本来個人的になされる作業なのである」
著者/立花 隆 出版社名/講談社 777円
日本を代表する知識人の一人、立花隆氏の著作です。
「田中角栄研究~その金脈と人脈」では、当時強大な権勢を誇っていた田中角栄の“錬金術”について大手マスコミが報道しない事実を膨大な取材によって積み上げ、ついに失脚にまで追い込んだのは特筆に値すると思います。
そんな立花氏が、自分の経験も踏ま . . . 本文を読む