政府の地震調査委員会の報告書があったそうです。地震の前に取りまとめられていましたが、震災、津波災害、原発人災と続く中、公表が延ばされていたとのことです。(以下、引用はNHKニュース)
「東日本大震災が起きる前のことし2月、政府の地震調査委員会が、1100年余り前に東北の太平洋沿岸で起きた地震の研究成果に基づいて、巨大津波の危険性を指摘する文書をまとめ、公表する予定だったことが、NHKの取材で分か」った、「検討に関わった専門家は『危険性の評価や公表を急ぐべきだった』と話してい」るそうです。
「この文書は、最新の研究成果に基づいて、従来の評価を見直し、1140年余り前に大津波を引き起こしたとされる『貞観地震』について初めて記述」、「『貞観地震』は三陸沖の一部と宮城県沖、それに福島県沖の少なくとも3つの海域で連動して発生したマグニチュード8.3程度の巨大地震だったと推定され、宮城県と福島県の広い範囲が津波で浸水していたと分析」、「そのうえで、宮城県沖と福島県沖では、今後も『巨大津波を伴う地震に留意する必要がある』として津波の危険性を指摘」、
「文書の検討をした部会の委員で、東京大学地震研究所の都司嘉宣准教授は『巨大地震が発生する確率は低くても、可能性が分かった時点で注意を喚起するべきだったと痛切に感じている。今後は、各地の対策に生かすために過去の地震や津波をさらに解明し、評価に反映させることを急がなければならない』と話してい」るそうです。
貞観地震については、これまでも随分と指摘されていたはずですから、この報告書自体が遅きに失したと言わざるを得ませんが、同委員の言われるように、せめて危険性が判明した時点で注意を喚起する姿勢があったならば、それに連動するあらゆる対応に僅かづつでも差が出てきていた、つまり今回のシビア・アクシデントに至らない対処が可能であったのではないか、逆に言うと、こうした政府側の最新の知見とそれに基づいた耐震指針なり安全対策が、全て後手後手となってきたのであり、その集大成が今回の事故であったとも言えるのではないかと思うのです。こうした情報が即座に出てくるようであれば、事故は起きなかったと・・・
そして、現在もその事故が収束の兆しを見せずに、未だ大気中へ、そして海洋へと放射性物質の放出を続け、また一旦放出された放射能が、一層深刻な度合いでその汚染を深めていっているのです。本当の被害は数年後から、年十年、更には何百年、それ以上に渡って影響を及ぼし続けることになります。だからこそ、今回の事故を教訓にして、「もう二度と同じ過ちは繰り返しません」と言うのならば、根本的に全てのシステムを見直していく必要があるのではないかと思うのです・・・
P.S. 原発は活断層の上には建てられない、造らないというのが一般的な常識ですが、この断層に関しては、かつては5万年動いていないと活断層ではないと見なしていましたが、現在では12万年動いていなくても、リスクあるとする知見となっているそうです。そうなると、現在の54基の原発のほぼ全てが、この活断層の上にあることになるのです。あってはならない原発が、断層の上に鎮座しているのです。結論は明白なはずなのですが・・・
P.S.2 一時帰宅が始まったそうです。防護服を着て、2時間の時間制限があるそうですが、帰宅を望む住民の方々にとっては、たとえ被曝の危険性はあっても、そのリスクを上回る貴重な帰宅となることでしょう。このように、きちんとリスクが開示され、それを認識した上で行動することが必要なのであって、今までの原発行政は、事業者である電力会社も、専門かも含めて、「安全神話」で全てを覆い隠すことで住民や国民からリスクを隠し、本当の危険を認識することを妨げてきた、それはつまり騙してきたのと同義ではないかと思うのです・・・
「東日本大震災が起きる前のことし2月、政府の地震調査委員会が、1100年余り前に東北の太平洋沿岸で起きた地震の研究成果に基づいて、巨大津波の危険性を指摘する文書をまとめ、公表する予定だったことが、NHKの取材で分か」った、「検討に関わった専門家は『危険性の評価や公表を急ぐべきだった』と話してい」るそうです。
「この文書は、最新の研究成果に基づいて、従来の評価を見直し、1140年余り前に大津波を引き起こしたとされる『貞観地震』について初めて記述」、「『貞観地震』は三陸沖の一部と宮城県沖、それに福島県沖の少なくとも3つの海域で連動して発生したマグニチュード8.3程度の巨大地震だったと推定され、宮城県と福島県の広い範囲が津波で浸水していたと分析」、「そのうえで、宮城県沖と福島県沖では、今後も『巨大津波を伴う地震に留意する必要がある』として津波の危険性を指摘」、
「文書の検討をした部会の委員で、東京大学地震研究所の都司嘉宣准教授は『巨大地震が発生する確率は低くても、可能性が分かった時点で注意を喚起するべきだったと痛切に感じている。今後は、各地の対策に生かすために過去の地震や津波をさらに解明し、評価に反映させることを急がなければならない』と話してい」るそうです。
貞観地震については、これまでも随分と指摘されていたはずですから、この報告書自体が遅きに失したと言わざるを得ませんが、同委員の言われるように、せめて危険性が判明した時点で注意を喚起する姿勢があったならば、それに連動するあらゆる対応に僅かづつでも差が出てきていた、つまり今回のシビア・アクシデントに至らない対処が可能であったのではないか、逆に言うと、こうした政府側の最新の知見とそれに基づいた耐震指針なり安全対策が、全て後手後手となってきたのであり、その集大成が今回の事故であったとも言えるのではないかと思うのです。こうした情報が即座に出てくるようであれば、事故は起きなかったと・・・
そして、現在もその事故が収束の兆しを見せずに、未だ大気中へ、そして海洋へと放射性物質の放出を続け、また一旦放出された放射能が、一層深刻な度合いでその汚染を深めていっているのです。本当の被害は数年後から、年十年、更には何百年、それ以上に渡って影響を及ぼし続けることになります。だからこそ、今回の事故を教訓にして、「もう二度と同じ過ちは繰り返しません」と言うのならば、根本的に全てのシステムを見直していく必要があるのではないかと思うのです・・・
P.S. 原発は活断層の上には建てられない、造らないというのが一般的な常識ですが、この断層に関しては、かつては5万年動いていないと活断層ではないと見なしていましたが、現在では12万年動いていなくても、リスクあるとする知見となっているそうです。そうなると、現在の54基の原発のほぼ全てが、この活断層の上にあることになるのです。あってはならない原発が、断層の上に鎮座しているのです。結論は明白なはずなのですが・・・
P.S.2 一時帰宅が始まったそうです。防護服を着て、2時間の時間制限があるそうですが、帰宅を望む住民の方々にとっては、たとえ被曝の危険性はあっても、そのリスクを上回る貴重な帰宅となることでしょう。このように、きちんとリスクが開示され、それを認識した上で行動することが必要なのであって、今までの原発行政は、事業者である電力会社も、専門かも含めて、「安全神話」で全てを覆い隠すことで住民や国民からリスクを隠し、本当の危険を認識することを妨げてきた、それはつまり騙してきたのと同義ではないかと思うのです・・・