妄想が現実化することほど恐ろしいものはありません。しかも、その妄想が決して実現しないように祈りながら妄想している場合には特に。日本政府はまたぞろ間違った一手を、それも再び戦略も無しに突き進もうとするのでしょうか?・・・
9月30日付け『朝日新聞』では、「尖閣諸島事変」のビデオ映像公開を迫る動きが与野党から起こり、政府も公開に踏み切る方針だといいます。何ともまあ愚かな策を・・・当該ビデオは、事件直後に漁船長をすぐさま強制送還し、同時に日本の主張と立場を説明するために公開すべきものだったのであって、戦略も無しに始めた逮捕劇の、お粗末で「弱腰」外交の恥の上塗りをするために使う「カード」ではないのです。
今頃、公開云々を言い出すのこそ、負け犬の遠吠えであって、百害あって一利なし、今回の問題の集束を図り、中国と、そしてロシア、アメリカといった列強とどのように付き合っていくのか、真剣に討議し、戦略を練るべき時のはずです。
こうした動きとまるで連動するかのように、ロシアは中国との領土問題を数十年にわたる交渉で解決した後、27日には中ロ首脳が「戦略的パートナーシップ深化」の共同声明に署名、「中ロ両国は国家の主権や統一、領土保全など両国の核心的利益の問題で相互に支持することが戦略的協力の重要な内容」と明記したといいます。メドベージェフ首相の北方領土訪問(発表)に至っては、ロシア軍の北方領土駐留へ向けた象徴的な動きとさえ妄想されます。これはまさに、日清、日露戦争の勝利の過程で拡張した「尖閣諸島」及び「北方四島」を、今度はあれほどいがみ合っていた中ロが協同して奪い返しに来る図です。
一方米国は、表向きは日本支持を表明し、中国にも冷静な対応を求めてはいますが、完全に「傍観」という名の日本デイッシング、日本排除の動きをしているように感じます。そもそも、黒船来航の時から、日本は米国に徹底してバッシングされ、反抗ののろしを上げた時には、原爆を始め科学の粋を集めたあらゆる「大量殺人兵器」によって、完膚無きまでに叩きのめされたのです。その後は一貫した占領政策、日本が従順だと見ると、基地を温存したまま対中国、対ロシアの防壁として利用し続けられてきたのです。(勿論日本も、「世界の工場」としての役割を与えられ、米軍に守られながら、経済成長を遂げたのですが)
その最も信用できない相手である米国が、今何を考えているかといえば、自国の勢力をできうる限り保ちつつ、自分の後継者である「覇権国」に、自らの生存を保障してもらうことです。勿論、日本の「国益」など眼中にはありません。そして、米国の望む「覇権国」としての力(能力及び資格)があるのは、現在「中国」のみであって、米国は、中国と(表面的には対立しているかのように見えても)水面下で太い繋がりを持っていると考えるべきだと、某友人は教示してくれます。
元来外交は水面下で交渉し、「声明」等とは異質の、「密約」のレベルで動くものです。最早発表されたものに引き摺られているようでは、外交の失敗、無策を露呈するようなものです。米国は、日本を人身御供として、中国に取り入る、既に取り入っている可能性があります。(証明のできない妄想でしかありませんが)となると、日本は現在、第二次世界大戦と同様の、米ロ中(英も含めて)という列強包囲網に取り囲まれていることになり、これほど危険で危うい状況はない、ということになります。
まさに中ロ米(英)の列強3国は、日本をまな板の上に載せて見ているところです。当然どのように料理する(される)のかは、日本政府ではなく、彼らの意思で決まります。下手に暴れたり足掻いたりするのは、下策なだけでなく、決定的に道を誤ってしまうことになります。今は「土下座外交」と揶揄されようが、「チキン」と罵倒されようが、忍耐し、日本の生き残る道を模索すべきなのです。それこそが真に、日本と日本人の誇りを示し、まさに賢者としての振る舞いとなることを、彼ら列強に強烈に印象付けることになります。これが日本と日本人の矜持ではないかと思うのです。
某友人の言うように、「偏狭でないナショナリズムなど存在しない」のです。日本にも、中国にも、米国にも、ナショナリズムは存在し、それはメディアによって煽られ、政府によってコントロールされます。こうしたものに左右されてはいけません。そうではなく、力をもった諸外国の表面的な動きの水面下にある動き(潮流)を察知し、日本の「国益」を如何にすれば守れるのか、日本と日本人が生き残れるのか、考える必要があるのではないでしょうか・・・
P.S. 仲井真沖縄県知事が尖閣諸島視察に意欲を示されているとか、どうかお願いですからお止め下さい。日本の国益を大いに傷つけるだけでなく(その意図でお出でになるなら、私に止める資格はありませんが)、これではさらに沖縄は利用され、またぞろ人身御供にされるだけです。「文明」のなかの日本における、「野蛮」の立場という辛酸をさらに味わうことになるのですから・・・
9月30日付け『朝日新聞』では、「尖閣諸島事変」のビデオ映像公開を迫る動きが与野党から起こり、政府も公開に踏み切る方針だといいます。何ともまあ愚かな策を・・・当該ビデオは、事件直後に漁船長をすぐさま強制送還し、同時に日本の主張と立場を説明するために公開すべきものだったのであって、戦略も無しに始めた逮捕劇の、お粗末で「弱腰」外交の恥の上塗りをするために使う「カード」ではないのです。
今頃、公開云々を言い出すのこそ、負け犬の遠吠えであって、百害あって一利なし、今回の問題の集束を図り、中国と、そしてロシア、アメリカといった列強とどのように付き合っていくのか、真剣に討議し、戦略を練るべき時のはずです。
こうした動きとまるで連動するかのように、ロシアは中国との領土問題を数十年にわたる交渉で解決した後、27日には中ロ首脳が「戦略的パートナーシップ深化」の共同声明に署名、「中ロ両国は国家の主権や統一、領土保全など両国の核心的利益の問題で相互に支持することが戦略的協力の重要な内容」と明記したといいます。メドベージェフ首相の北方領土訪問(発表)に至っては、ロシア軍の北方領土駐留へ向けた象徴的な動きとさえ妄想されます。これはまさに、日清、日露戦争の勝利の過程で拡張した「尖閣諸島」及び「北方四島」を、今度はあれほどいがみ合っていた中ロが協同して奪い返しに来る図です。
一方米国は、表向きは日本支持を表明し、中国にも冷静な対応を求めてはいますが、完全に「傍観」という名の日本デイッシング、日本排除の動きをしているように感じます。そもそも、黒船来航の時から、日本は米国に徹底してバッシングされ、反抗ののろしを上げた時には、原爆を始め科学の粋を集めたあらゆる「大量殺人兵器」によって、完膚無きまでに叩きのめされたのです。その後は一貫した占領政策、日本が従順だと見ると、基地を温存したまま対中国、対ロシアの防壁として利用し続けられてきたのです。(勿論日本も、「世界の工場」としての役割を与えられ、米軍に守られながら、経済成長を遂げたのですが)
その最も信用できない相手である米国が、今何を考えているかといえば、自国の勢力をできうる限り保ちつつ、自分の後継者である「覇権国」に、自らの生存を保障してもらうことです。勿論、日本の「国益」など眼中にはありません。そして、米国の望む「覇権国」としての力(能力及び資格)があるのは、現在「中国」のみであって、米国は、中国と(表面的には対立しているかのように見えても)水面下で太い繋がりを持っていると考えるべきだと、某友人は教示してくれます。
元来外交は水面下で交渉し、「声明」等とは異質の、「密約」のレベルで動くものです。最早発表されたものに引き摺られているようでは、外交の失敗、無策を露呈するようなものです。米国は、日本を人身御供として、中国に取り入る、既に取り入っている可能性があります。(証明のできない妄想でしかありませんが)となると、日本は現在、第二次世界大戦と同様の、米ロ中(英も含めて)という列強包囲網に取り囲まれていることになり、これほど危険で危うい状況はない、ということになります。
まさに中ロ米(英)の列強3国は、日本をまな板の上に載せて見ているところです。当然どのように料理する(される)のかは、日本政府ではなく、彼らの意思で決まります。下手に暴れたり足掻いたりするのは、下策なだけでなく、決定的に道を誤ってしまうことになります。今は「土下座外交」と揶揄されようが、「チキン」と罵倒されようが、忍耐し、日本の生き残る道を模索すべきなのです。それこそが真に、日本と日本人の誇りを示し、まさに賢者としての振る舞いとなることを、彼ら列強に強烈に印象付けることになります。これが日本と日本人の矜持ではないかと思うのです。
某友人の言うように、「偏狭でないナショナリズムなど存在しない」のです。日本にも、中国にも、米国にも、ナショナリズムは存在し、それはメディアによって煽られ、政府によってコントロールされます。こうしたものに左右されてはいけません。そうではなく、力をもった諸外国の表面的な動きの水面下にある動き(潮流)を察知し、日本の「国益」を如何にすれば守れるのか、日本と日本人が生き残れるのか、考える必要があるのではないでしょうか・・・
P.S. 仲井真沖縄県知事が尖閣諸島視察に意欲を示されているとか、どうかお願いですからお止め下さい。日本の国益を大いに傷つけるだけでなく(その意図でお出でになるなら、私に止める資格はありませんが)、これではさらに沖縄は利用され、またぞろ人身御供にされるだけです。「文明」のなかの日本における、「野蛮」の立場という辛酸をさらに味わうことになるのですから・・・