6月25日付の『朝日新聞』には、「プラスティックゴミを燃やさないと宣言」していた所沢市が、「焼却処理」を再開するとの記事があります。ダイオキシン問題にゆれた同市が、ダイオキシン類発生を止めるために焼却を中止ししたが、結局は毎年の高額な埋め立て処理費用に耐えかね、また環境省が2005年、「リサイクルできない廃プラは埋め立てず熱回収が望ましい」との方針を示し、2006年には「容器包装リサイクル法を改正」し、プラスティックを焼却する方向へと誘導、まさに同市のエコへの取り組みを、「環境省」が潰したという構図です。
ゴミという廃棄物問題は、我々の生活において身近なペットボトルやプラスティックトレイ等、バックエンドの問題ですが、これは建設及び維持・管理に巨額の多額の費用がかかる、国の隠れた公共事業であり、プラントメーカーと癒着した利権構造をなしています。
さらには、ダイオキシン類をはじめとした有害物質が大気中に無尽蔵に放出されることにより、環境を汚染し、健康被害をもたらし、引いては人命をも奪う人道的な大問題です。
以下、理学博士でもある「ゴミ弁連」の会長、梶山正三氏の著書、「廃棄物紛争の上手な対処法」から、抜粋、紹介させて戴きます。
「焼却強化は、国がプラントメーカーの救済策として強権的に推し進めてきた政策」であるが、その排ガスの有害性に関して、「ダイオキシン類は有害物質の象徴的な存在ではあるが、トータルの毒性からみれば、それは氷山の一角に過ぎない」「有害物質を含まなくても、排ガスは常に有害なのである」。たとえば、「粉じんは、・・・気管支や肺胞などの呼吸器系に付着してそれらを損傷する」また、「ゴミ焼却炉からは、ダイオキシン類以外の猛毒物質も多種多量に排出されていて、そのトータルの毒性からみれば、ダイオキシン類の毒性等量をはるかに超えるとみるべきである」
有害物質を除去すると言われているバグフィルターに関しては、「瞬間冷却では・・・相当の濃度で・・・重金属類が大気中に放出されるのは避けられない。そして・・・気体となった重金属類を除去する機能はない」のです。
*気化される重金属は、砒素、クロム、鉛、ニッケル、カドミウム、水銀、アンチモン等があります。
さらにダイオキシン以外の「臭素化ダイオキシン類、塩素化芳香族および塩素化脂肪族炭化水素、多核芳香族炭化水素、ニトロ多核芳香族炭化水素については、その強い毒性にもかかわらず、日本の行政庁はほとんど関心を示さず、法令の規制もなく、野放しにされてきた」という恐ろしい現実があります。
政府も国会も、「ダイオキシン類対策特別措置法」というザル法一つで事足れりとしてきたのですから、その罪科は重いといえます。単にプラスティックといえども(いえ、そのプラスティックが)、甚だしい環境への負荷と、人は勿論地球上全ての生態系に極めて大きな悪影響を及ぼしているということ、そしてそれらを私たち自身が利便性の名の下で、無意識にそして無造作に消費し続けてきたその罪科を自覚すべき時ではないでしょうか。
ゴミという廃棄物問題は、我々の生活において身近なペットボトルやプラスティックトレイ等、バックエンドの問題ですが、これは建設及び維持・管理に巨額の多額の費用がかかる、国の隠れた公共事業であり、プラントメーカーと癒着した利権構造をなしています。
さらには、ダイオキシン類をはじめとした有害物質が大気中に無尽蔵に放出されることにより、環境を汚染し、健康被害をもたらし、引いては人命をも奪う人道的な大問題です。
以下、理学博士でもある「ゴミ弁連」の会長、梶山正三氏の著書、「廃棄物紛争の上手な対処法」から、抜粋、紹介させて戴きます。
「焼却強化は、国がプラントメーカーの救済策として強権的に推し進めてきた政策」であるが、その排ガスの有害性に関して、「ダイオキシン類は有害物質の象徴的な存在ではあるが、トータルの毒性からみれば、それは氷山の一角に過ぎない」「有害物質を含まなくても、排ガスは常に有害なのである」。たとえば、「粉じんは、・・・気管支や肺胞などの呼吸器系に付着してそれらを損傷する」また、「ゴミ焼却炉からは、ダイオキシン類以外の猛毒物質も多種多量に排出されていて、そのトータルの毒性からみれば、ダイオキシン類の毒性等量をはるかに超えるとみるべきである」
有害物質を除去すると言われているバグフィルターに関しては、「瞬間冷却では・・・相当の濃度で・・・重金属類が大気中に放出されるのは避けられない。そして・・・気体となった重金属類を除去する機能はない」のです。
*気化される重金属は、砒素、クロム、鉛、ニッケル、カドミウム、水銀、アンチモン等があります。
さらにダイオキシン以外の「臭素化ダイオキシン類、塩素化芳香族および塩素化脂肪族炭化水素、多核芳香族炭化水素、ニトロ多核芳香族炭化水素については、その強い毒性にもかかわらず、日本の行政庁はほとんど関心を示さず、法令の規制もなく、野放しにされてきた」という恐ろしい現実があります。
政府も国会も、「ダイオキシン類対策特別措置法」というザル法一つで事足れりとしてきたのですから、その罪科は重いといえます。単にプラスティックといえども(いえ、そのプラスティックが)、甚だしい環境への負荷と、人は勿論地球上全ての生態系に極めて大きな悪影響を及ぼしているということ、そしてそれらを私たち自身が利便性の名の下で、無意識にそして無造作に消費し続けてきたその罪科を自覚すべき時ではないでしょうか。