Domのデジカメ見聞録

写真を中心にしたフォトログをつくります
“Domとは、スイス国内最高峰(4545m)の山名です”

今日は【山の日】

2022-08-11 11:05:57 | 登山・ハイキング

「海の日」は1996年から施行されましたが、「山の日」は18年遅れて2014年から施行されました。
何故、8月11日になったのかは諸説ありますが、奇しくも私が日本第2位の北岳登山に出発した日と重なります。
1955年8月11日、まだ北岳登山基地の広河原まではバスも入っていない時代ですので、中央線日野春駅から出発するのがルートでした。
下記はその時の山日記からの抜粋です。

8月11日 (日野春3:00→赤薙沢出合8:30→ビバーク16:30)
2時30分、日野春駅着、降りたのは我々の他に3人、その内2人が我々と同コースを採るそうである。
当てにしていたトラックが無いらしいので、11kmの道をテクることにする。
月の薄明かりが、駒ヶ岳、鳳凰三山を淡いシルエットに描き出す静かな夜だ。
赤薙沢出合8:30、出合の赤薙の滝に自然の作為の偉大さをまざまざと見せつけられる。この沢は巨大な石がゴロゴロしており、丹沢あたりとは比較にならないスケールだ。
この頃から夜行列車の睡眠不足と、水の飲み過ぎの為、疲れが出て来た。最終や臨時列車に乗ってきた連中がどんどん我々を追い越して行く。
高捲きと、退屈な沢道を半分眠りながら、ふらつき歩く。やっとの思いで尾無尾根取付点に着いたのが14時、通常2時間の道程を実に5時間も費やしてしまった。
尾無尾根の急峻は覚悟していたから、さして苦にならない。相変わらず休み休み登る。夏の陽射しを容赦なく浴びせていた空が、だんだん怪しくなって来た。冷たいガスが通り過ぎる。ポツリポツリと落ちはじめた。峠から1時間下の所で、遂に前進を断念して、ビバークとする。16時30分。雨は夜半過ぎまで降り続いた。
“賢明な後退は、明日の前進を約束する”

 
  中白峰からの北岳                    農鳥岳からの北岳と吊尾根

 


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