『心に龍をちりばめて』白石一文
この白石一文氏は福岡県出身。直木賞作家の白石一郎は彼の父親なのだそうだ。
物語は出生に問題がある絶世の美女で才媛の主人公(美穂)が、
過去に1,2度浮気したことのある、知能指数が日本一になったことがある東大出身で、
しかも愛人の子で、身長が190位、政治家を目指している、、という婚約者と、
幼馴染であり元ヤクザ者で背中に龍を背負っている、男気のある、
今は焼き鳥屋のオヤジになっている男との間を振り子のようにゆれていく情景を描く。
人物設定が“そりゃぁなかろう”と思わせるもので、
主人公がこの厭味なエリートとヤクザな焼き鳥屋のオヤジを見比べているのもどうも嫌な感じで、
もし現実にそうであっても、『そりゃぁエリートを選ぶんじゃないの』って思ってしまう。
帯のキャッチフレーズに『おれは、おまえの為なら死ねる』とあったのも、
ちょっと人に見られるのが恥ずかしかった。
私自身は本来ハードボイルドは好きなのだが、
どうもこれはハードボイルド風女性向けのおとぎ話のようで、
アマゾンの書評を見るとナカナカ評価が高いのだが評者がほとんど女性のようだ。
いや、サクサク読めて時間つぶしになるし、少し爽快な気分にはなりますよ。
チョコレートで造った拳銃、、、ですね。
★★★☆☆
この人物設定は無理がありますね。私が一番おかしいと思ったのは、美穂の過去です。父親と愛人の間に生まれ、母親が投身自殺したあとは、施設から父親とその妻に引き取られて育ったということですね。なんかねぇ。
元やくざの幼馴染、その子分、その愛人。人間として立ち上がって来ないんですよね。ぺらぺらの紙の人形のようでした。
今私が読んでいるのは久保寺健彦の「みなさん、さようなら」。小学校の卒業式で、目の前で友人が殺され、生まれ育った団地から一歩も出れなくなって、団地が世界すべてとなって成長する少年の話です。
こんにちは、あっこちゃん。
カハ~1.5ですか、厳しいですねぇ(笑)
あの人物設定は、ちょっとナイですよね。人物の描写も掘り下げ切れてないし、ほんと、あっこちゃんの言うようにぺらぺらの紙人形です。
「みなさん、さようなら」って、タイトルが何だか淡白で悲しいですね。
悲しい物語ですか?
悲しい物語は、、僕は、、、、、、、大好きです。
ちょっと変わった小説のようですね・・・
はかたは博多になるけど、はかたべんは墓多弁で変換してしまう変なパソコンです。
ちょっと他の作品も読んでみなけりゃいけませんね。
危うく彼の作品はもう二度と読まない決意、
というほどのものでもありませんが、をするところでした。
「はかたべん」は僕のPCも「墓多弁」が好みのようです(笑)