
美樹勝彦「花は遅かった」
実家へ着いた日、夕飯を済ませ母さんと二人、テレビを見ていました。
火曜日夜のNHK「歌謡コンサート」、懐かしいメロディーが画面から流れていました。
「知っている歌があったら大きな声で歌っていいよ」と母さんに言ってました。
テレビの美樹勝彦さんが『かおりちゃん・・』と歌うと
すかさず、母さんの口から『おそくなってごめんね』と大きな声で発声されました。
ちゃんとリズムにのって若々しい母さんの歌声でした。

80代のころ、孫たちみんなとカラオケに行って歌っていたあの頃の母さんの歌声でした。
余りの突然の出来事に可笑しくなり私は一人笑い転げました。
熊本市の姉と福岡市の弟に『おそくなってごめんね』の楽しい出来事を電話で知らせ、また笑い合いました。
母さんを車椅子でベッドに運んで、お茶碗を洗っていても笑いが込み上げてきました。
「大きな声で歌っていいよ」に、母さんは期待に応え、私たち子どもの言うことを素直に聞きます。
96歳の母さんの素直さにびっくりし、私にこんな素直さがあるかなと反省させられることが度々です。
さて大型台風が近づいて来る蒸し暑い夜になり、空調を調節していても母さんはなかなか寝付けないようです。
夜半2時、おむつ交換を済ませるとベッドサイドに座らせ、冷たいOS-1を飲むと「おいしいね」と笑顔が出ました。

しばらく背中をさすってベッドに寝かせました。
やっと静かに眠りに入ったようです。
私はとうとう朝までうつらうつらで寝れませんでした。
でも ♪おそくなってごめんね♪ で笑ったのでよかったよかった(^o^)/
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