陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

日常が遠く、遠くなるが日常になった

2020-04-26 | 自然・暮らし・天候・行事

このブログはそろそろ開設5000日を迎えます。
リーマンショックも、東日本大震災も、政権交代も、大なり小なりのスキャンダルからおめでたいことまで経てきたはずですが、しかし、これほどまでの苦境が、かつて世界中を襲ったことがあったでしょうか。

およそ一年前は、改元おめでとう令和はじめましてで、世間は歓喜に湧いていました。
その一方、不穏にして不可解な事件も多発しました。日本の中高年引きこもり問題がクローズアップされてきた、その一年後に、まさか全世界がこぞって公然と外出自粛を呼びかける時代がくるなんて、思いだにしませんでしたよね。

新型コロナウイルスショックで全国的に緊急事態宣言が発令されて二週間ほど。
日本での感染者増大はとどまらず。連休の初日とされた今日にあっても、交通網の混雑もなく、都会ですら人影まばら。渋谷でハロウィーンのお祭り騒ぎとか、遠い昔のようですね。連休中どころか夏のイベントまでも軒並み中止や延期。今年の日本列島各地の行楽地は、物寂しくなりそうですね…。

観光業や飲食業、娯楽関係であった業種以外にも、深刻な経済的悪影響がじわじわと。
私の周囲でも例外ではなく、悩ましいところです。

政府が一律の給付金支給を発表したり、配布用マスクに不備があったり、だとか。
その給付金を巡って、辞退や寄附を強いられる公務員がいそうだとか。外出できない鬱憤が溜まって、遊興施設に県外越えて行ってしまっただとか。滞在時間の長さから、家庭不和やDVがあっただとか。雇用の不安定さから失職したりだとか、あるいは感染に恐怖しながら勤めなければならなないとか。とにかく、ただならぬストレスがふりかかりそうな昨今です。

そんななか、あるテレビ番組を観ていたら。
高校の吹奏楽部のコンサートへの熱心な取り組みが紹介されていました。本来ならば、2500人ぐらいの客席を埋め尽くす卒業演奏会であるはずが、保護者まばらなお披露目に。それでも、三年間のがんばりの総決算だからと、演奏に精を尽くす学生さんたちに胸が熱くなる想いです。

私の学生時代、阪神淡路大震災は直接の被害はなく、卒業後に氷河期に直面したとはいいつつも、社会的不安がこれほどあっただろうかと。私の場合、家族が在学中に急死したため、経済面での先行き暗さはあったものの、それでも中退にならずにすんだのはいろいろな援助のためでもありました。現在、コロナショックで大学生活を続けられない学生さんが多いとも聞きます。私のように親からの仕送りをいっさい貰わずに、バイトと奨学金で学んでいる方もいるはずです。志ある学生さんが学業を続けられための支援はあってほしいものですね。

コロナ禍でついつい投げやりになってしまいがちですが。
この騒動が終わったあとのために、いまできることを慎ましくやっていくしかありませんね。ところで、動物の動画などを観るのも癒しでストレス発散になるそうです。なので、以前載せた猫画像をトップ画像にしてみました。

困難の中で、人に優しくしたり、自分を抑えたり、冷静に判断するって難しいですよね。

★新型コロナウイルス感染症関連の記事一覧★
2020年初春に発生した新型コロナウイルス感染症に関する記事のまとめです。今回のコロナ騒動は、医療崩壊の危機や労務管理の諸問題を含め、実にわたしたちの暮らしを根本から覆すような課題を提示してくれました。


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