陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

二次創作者で感想が欲しい派の本音

2023-11-19 | 二次創作論・オタクの位相

私は原則感想要らない派の二次創作者です。
かつて拙ブログでコメント交流も秘密のメール交換もしましたけども、しばしば本題から脱線してしまうこともありました。まあ、それが楽しかったりもしましたけども。いまのツイッターはかなりオープンなので、会話が筒抜けで恥ずかしい感じがします。照れ屋なひとにはハードルが高いですね。

さて、今回は、それとは真逆の。感想こいこいのグイグイ派についてです。
露骨に感想欲しいを連呼するとクレクレ厨などと毛嫌いされる向きもあるようですが、別に欲しければ募集!と叫んでもいいのではありませんか。自作に感想が閑古鳥で、どこかの二次創作者の反響が賑わっていたとしましても、あなたの作品が汚されたわけでもありませんし。

感想が欲しい二次創作者さんは何を求めているのでしょうか。
ひとつには、自作に対する手ごたえ。これは将来的にオリジナルものを書きたいひとや、プロ志望者に多そうな意見です。ただ、残念ながら、二次創作を味わうひとは、自分の中にある萌えを代理で具現化してくれるひとを募集していた、という感覚でもあります。自作の評価が欲しいひとは、このあたりを踏まえておくことも必要かも。

二次創作者どうしの交流の場合は、創作者ならではの愚痴や情報交換かもしれません。
ただし、これは互いの創作物を対等に認めあうのが前提で、どちらかが見下しはじめたときには関係が崩れてしまいます。二次創作者どうしの馴れ合いとして一般読者からすると異様な蜜月に映る場合も多く、疑似百合関係っぽいのまで。部活や職場の先輩後輩とか、いい意味での刺激しあえる好敵手といった感じか。合同サークルで多様なものが読める同人誌ができたりファンとしてはおいしい化学結合もあったりもします。創作の秘訣や道具の穴場とかも教えてくれたりするのかも。しかし、一歩間違うと、互いの表現志向やファンの数をめぐって泥仕合になるケースもありえます。
しかし、ジャンル移動でご縁が切れたあとでも、ジャンルに砂かけせずに、応援できていたらほほえましいものです。

感想が欲しいとこぼしていても、ありがたくない感想が来てしまうこともあります。
面白くないものに対してわざわざコメントしにくるひともいないでしょうが。微妙な棘が含まれているのは、冷静に読むと気づきを得ることがあるかもしれません。

最近は、読者が直接ではなく、SNS上でエアリプして反論したりするケースも散見されます。
さらにそれに噛みついたりするともちろん、傍観者にもよくありませんし、やはりスルーするのがいいのかもしれません。

ただ、私が思いますに、誰かの二次創作に対して不満や不足があるならば、自分でつくってしまえばいいわけです。創作する楽しさに目覚めることもありますし、なによりも、批判し続けるよりも精神衛生上よろしい。創作する程でもないという場合は、「Aであることが嫌だな、見たくないな~」ではなく、「AもいいけれどBがあったら嬉しいな」などのクッション言葉で補うといいのかもしれません。

あなたが何気なく書いた感想は、どこかの二次創作者の意欲の原動力にもなります。
もらう方も、送る方も、うまく活かして、ジャンルの二次創作文化の発展に役立てたいものですよね。ひいては原作ジャンル活性化のためにも。


(2020/11/22)



【二次創作者、この厄介なディレッタント(まとめ)】
趣味で二次創作をしている人間が書いた、よしなしごとの目次頁です。
二次創作には旨みもあれば、毒もあるのですね…。















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