歌舞伎見物のお供

歌舞伎、文楽の諸作品の解説です。これ読んで見に行けば、どなたでも混乱なく見られる、はず、です。

「相生獅子」 あいおい じし

2010年11月26日 | 歌舞伎
所作(しょさ、踊りね)です。
お獅子が出てくる踊りで、「連獅子(れんじし)」や「鏡獅子(かがみじし)」は有名だと思います。あの毛をふるやつです。
あれの原型にあたるおどりです。

正確には、原型は能の「石橋(しゃっきょう)」という作品で、これをそのまま歌舞伎化した作品もあるのですが、これは比較的最近のものなのです。
昔は能をそのままの形で歌舞伎の舞台に上げることはできなかったので、歌舞伎らしくカジュアルダウンする必要がありました。

とうわけで、歌舞伎っぽい所作(踊りね)にするにあたり、
昔は「所作は女形のもの」だったので、女の人が踊る、という設定にしなければならなかったのです。

御殿でお小姓がかわいい獅子頭を持って踊る→獅子になって出てきて踊るという段取りになっています。
この流れは「鏡獅子」と同じです。獅子になるときも完全には着替えず、また、あまり激しくは動きません。

全体に迫力には欠けますが、古式ゆかしいかんじがします。

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