急ぐとき用の3分あらすじは=こちら=になります。
「切られ与三郎(きられ よさぶろう)」の通称でも有名です。
木更津のヤクザのお妾さんだったお富(おとみ)さんに横恋慕した与三郎(よさぶろう)は、密会がバレて全身を切り刻まれます。
お富さんは逃げようとして海に飛び込んで死んだと思われていたのですが、
生きて、江戸で質屋(今だと銀行に近い商売)の大番頭さんに囲われています。
そこに昔のオトコの与三 . . . 本文を読む
「藤娘」 ふじむすめ
急ぐとき用の3分あらすじは=こちら=になります。
巨大な松を中心に、舞台いっぱいに大きな藤の花がたくさん下がっています。
この中で藤の精であるキレイなお姉さんが踊ります。
もともと「藤音頭」というのがあって、そこから派生した踊りですが、そのへんの詳細は割愛です。
踊りの内容は、基本的に若いムスメの恋心を描きます。恋人がつれないのを嘆いたり、藤に巻かれて寝てみたや♪ という . . . 本文を読む
急ぐとき用の3分あらすじは=こちら=になります。
二段目の「義賢最期(よしかた さいご)」は、=こちら=です。
「源平布引滝」 (げんぺい ぬのびきのたき)の三段目 です。
今出るのは主にこの三段目です。
木曽義仲(きそ よしなか)の生誕秘話というやつです。
というわけで、時代は平安末期、平治の乱の直後、平家が全盛にむかうころです。
全段通すと平家が中心となって平治の乱が平定され、さあ平清 . . . 本文を読む
急ぐとき用の3分あらすじは=こちら=になります。
全セリフと全訳を用意しました。
=全セリフ=
=全訳1= =全訳2= =全訳3=
原型は、能の「安宅(あたか)」です。ほぼそのままの形で歌舞伎の舞台に移されております。
まず基本設定と簡単な流れを書きます。
源平の戦の直後です。
世の中は一応落ち着きますが、平家制圧に多大な貢献をしたはずの源義経(みなもとの よしつね)は、
政権掌握の野心を疑 . . . 本文を読む
「近江源氏先陣館」おうみげんじ せんじんやかた というお芝居の七段目です。
もとは文楽(人形芝居)の作品です。
戦の真っ最中の物語です。
鎌倉時代末期、政権を掌握していたのは北条氏ですが、
跡継ぎ問題をめぐって京方、鎌倉方の二派に別れ、戦が起きます。
とはいえ、このお芝居はこの段しか出ませんので、歴史上の細かい設定はわからなくても問題なくご覧いただけます。
押さえておくべき基本設定は、
兄「 . . . 本文を読む
急ぐとき用の3分あらすじは=こちら=になります。
「白浪五人男(しらなみ ごにんおとこ)」というタイトルでも有名です。
ここでは、非常によく出る「浜松屋(はままつや)」と「勢揃い」の場面の説明を書きます。前後の説明も多少書きます。
「白浪(波)」というのは昔中国に、「白波賊(しらなみぞく)」という職業盗賊集団がいて白波谷という谷に住んでいました。
ので、ドロボウのことを「白浪(波)」と呼ぶの . . . 本文を読む
なんだか現代風のタイトルにも見えますが、たまたまです。
ちゃんと天保時代の作品です。
平安時代中期の関東地方の反乱、「平将門(たいらの まさかど)の乱」(939)が題材なので
「将門(まさかど)」の副題でも親しまれています。
が、平将門は出て来ず、戦の場面もありません。
舞台は「平将門の乱」が平定された数年後です。将門は死に、
福島県の相馬(そうま)にあったという、「東内裏(あづまだいり) . . . 本文を読む
急ぐとき用の3分あらすじは=こちら=になります。
二段目の「陣門・組打」は=こちら=
「一ノ谷嫩軍記(いちのたに ふたばぐんき)」 三段目です。
人気演目です。
ストーリーを把握しそこねるかたが多いです。長い軍記物の真ん中だけブツっと出すんですから前後の設定がわかりにくいです。
しかも最近は三段目全部出すのじゃなく、最初のほうをはしょるのでますますです。
でもわかりやすく丁寧に出すとヒトビトが . . . 本文を読む
所作(踊りですね)です。
今もにぎわうお江戸の三社祭の日、鳶(とび)の職人たちにとってこの日はハレの日です。
ほろ酔いの鳶の頭の、ご機嫌でかっこいい様子を描きます。
前半、長唄の文句に合わせて女にモテる様子とかを振りで示しますが、
長唄は聞き取りにくいですし、ちょっとタイクツかもしれません。ゆったりした気持ちでご覧下さい。
後半は若いもんが絡んで来ての立ち回りなので楽しいです。
ホロ酔いで . . . 本文を読む
所作(踊りね)です。
タイトルに「千歳」が付くということでちょっと見能由来っぽいですが、じつは比較的新しい作品です。
とくに大きいストーリーに流れはなく、まず松竹梅にをイメージした若者が3人出てきて若々しいかんじで舞い、
そのあと尉(じょう)と姥(うば)、おじいさんとおばあさんですね、能っぽく表現すると「尉と姥」になります。
それが出てきてゆったり舞います。このふたりは鶴の精でもあるようです。
. . . 本文を読む
急ぐとき用の3分あらすじは=こちら=になります。
一応、所作(踊りですね)にカテゴライズされていますが、セリフもストーリーもありますし、踊る場面は全体のほんの一部分ですので、
少々中途半端な舞台です。
とはいえ、たいへん楽しい作品です。
もともとはもっとはっきりお芝居仕立てになっており、前半にもう少しお芝居らしい部分があったのですが、
今はざっくりカットになっています。
一応、いま出る演出を中 . . . 本文を読む
「袖萩祭文(そではぎ さいもん)」 とも呼ばれます。
題材は奥州「前九年の役」(1050~1062)の後日譚、というかんじです。平安時代です。日本史に出てきましたよね。
チナミに「前九年の役」は後で付けられた間違った名称です。そもそも12年かかっています。正確には「奥州十二年戦役」です。とはいえ定着しているのでテストには「前九年の役」と書くしかありません。
でまあ、このお芝居については歴史は . . . 本文を読む
新作ものです。岡本綺堂(おかもと きどう)の作です。
岡本綺堂先生は歌舞伎評論家としてはすばらしいと思いますし、
当時の歌舞伎界の「ご意見番」としての功績の大きさは、まったく言葉に尽くせないほどだと思いますが、
書いたものはけっこうシロウト臭いですよ…。
舞台は京都です。幕末です。
主人公の「菊池半九郎(きくち はんくろう)」は、江戸のお侍です。将軍が上洛したのでお付きで京にやってきました。
. . . 本文を読む
もう意味わからないとは言わせない。「勧進帳」全訳3
知らない間に文字数制限が2万文字に増えていました。助かった!!
=全訳1=
=全訳2=
=「勧進帳」解説=
富樫: かかる尊き、客僧を しばしも、疑いしは 我があやまり。
今より、それがし、勧進の施主(せしゅ)につかん。
それ、布施物(ふせもつ)持て。
>このようなりっぱな、うやまうべき旅の僧を、少しの間でも疑ったのはわたくしの間違いであ . . . 本文を読む
=全訳1=の続きです。
作品解説は、=「勧進帳」解説=にあります。
富樫: ちかごろ殊勝の、おん覚悟。
先に、うけたまわり候へば、南都(なんと)東大寺の勧進と、仰せありしが、
勧進帳(かんじんちょう)ご所持なき事は、あらじ。
勧進帳を、遊ばされ候へ。これにて、聴聞(ちょうもん)つかまつらん。
寺院に寄付をする行為、または寄付をつのる行為を「勧進」といいます。
「勧進帳」は、寺院が「勧進」のイベ . . . 本文を読む