ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

ダメ猫

2010-05-28 14:04:14 | 日記・エッセイ・コラム

ボスだと思っていたトラが実は弱虫で
痩せこけた野良猫にいじめられてはヒイヒイ泣いているそうだ。

近所の獣医が教えてくれた。
何度もその場面を目撃したという。

筋肉のかたまり朝青龍のような体つきに
ボスと呼んで頼りにしていたのがダメ猫だったとは・・・・

人間社会にもこれと似たケースがある。
これまでとは違ったムードに
大いなる期待を抱いたけれど
実は世間知らずのお坊ちゃま。
ロマンチックな言葉が流れるばかりでリアリティーがない。

「私はリアリズム6、ロマンチシズム4 の割合で
 会社を運営してきた。」
とある一流会社の社長の弁である。

そう、このバランス感覚が成功を導くのだろう。

     
休館の緑雨一日静かなり


トナリのお蕎麦

2010-05-26 12:56:45 | 日記・エッセイ・コラム

きのうは湯河原せんべいを土産に
友人が訪ねてきた。
お喋りしながらも表情に疲労の翳りがあって
すこし心配している。
何もしてやれないが
なんとか良いほうに向かってくれるように望む。

きょうは昨日からでは気温が10度も低く
体のコントロール機能が狂ってしまう。
あきらかに気象の様子はどうにかなってしまった。
特にこの時季、体を冷やさないようにと
鍼灸師から厳重注意されている。

トナリの時計屋さんから蕎麦が届いたので
さっそく昼に戴く。
こういうときのために、わが家では数種類のてんぷらを
冷凍にしておいてある。
天せいろ
若葉を打つ雨音を聞きながら戴く。
上がりの蕎麦湯も亦よし。

     
 物言へば遠雷やがて落雷に


バンドネオンの響き

2010-05-22 11:59:38 | 日記・エッセイ・コラム

ピアソラを聴く。
情熱と哀切のアルゼンチンタンゴにジャズやクラシックを
融合させたリベルタンゴ。
炸裂するバンドネオンの響きに
ニキ・ド・サンファルの射撃絵画を想いうかべる。
--------時代へ、あるいは権力への強烈な怒りと抵抗

再た再た再た 竹の子が届けられる。
ほんとうに竹の子の当たり年、
食卓から竹の子料理が消えず
腹の中から竹の子が生えてきそうな気分。

昼はあっさり系の竹の子飯。
大食いの学芸委員さんには 物足りないないだろうから
彼女にはメンチカツと大盛トマトサラダを添える。

戸外は30度の真夏日。
姫たちは力なく うろうろと身の置き所がない様子。
来館者も日除け帽子に半袖Tシャッツ、
 「暑いですね」が挨拶はじめ。   
5月21日記

     太陽を真上に牡丹崩れけり


プログラミングあるいは不徳

2010-05-19 12:00:26 | 日記・エッセイ・コラム

「安っぽい同情や感傷で
 安易に他人に手を差し伸べてはいけない。」
「手を出すからには何があっても最後までつづける
 その覚悟がないなら、はじめから余計なことはしないことだ」
つまりは親切がアダになることもあるということ。

若いときに世話になったある人の忠告で
当時はよく理解できなかった。

総てのものは、それぞれの縁で繋がっている。
人間も亦 それぞれの縁によって結ばれている。
しかし途中で途切れてしまう人間関係もあって
見えないところでプログラミングされているような気がする。

途切れたからといって相手を責めることはできない。
どちらかに問題があるのではなく
もともと定められていた縁の期限が切れただけなのだ。
タイムオーバーなのだ。
人間は自然の流れに流されていくもので
忍耐や努力でどうにかなるものではない。

振り返ると
離れていったいくつかの顔や背中が思い出されるが
この歳になってようやく
あの忠告の含蓄にうなづかされる。
一つの出会いを永く続けていけるのは
やはり人の力を超えたところの何かがありそうだ。

  さよならは別れの言葉ではなく
  再び会うまでの遠い約束・・・・・・・
                     うん、あれはいい詩だ。

     風薫る遥かなひとの香りふと


木漏れ日の下で

2010-05-18 14:20:53 | 日記・エッセイ・コラム

予約しておいたパンを買いに
那須まで車をとばす。
五月晴れのことさら爽やかな昼下がり。

男子たるもの
パンごときに急ぎいるとは・・・・
我がていたらくを嘆きながら
やっぱり急ぐ。

街道沿いのクヌギ林の新緑が眩しく
見慣れている筈の那須連山が新鮮に映る。

二人がけのテーブルが三つほどの
パン屋の小さなテラス、
木漏れ日を浴びながら戴くコーヒーの
なんとも味わい深いこと。
石釜からパンの焼きあがる匂いがして
ささやかながらも豊かな初夏の幸福感につつまれる。

また竹の子を貰ったので
今回は豚肉と合わせて「竹の子のクリームシチュウ」を作る。
これがなんとも旨い味に仕上がったので
半分を竹の子の主におすそ分けとなる。

夕方 M氏が訪ねてくる。
ときどき訪ねてくれては雑談をして帰る。
いくつかの事業をやってきたが
人柄の良さが世渡りを不器用にしている。

最近、ブログの内容が軽いものになっているが
わび・さびの世界に入った訳ではなく
重いものが思い浮かばなくなってきた。


     逢引きをかくまひ燃ゆる躑躅かな