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ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

アリに習う

2008-06-14 14:29:46 | 日記・エッセイ・コラム

梅雨入りしたとたんに、炎天がつづき
アリたちが汗水たらしながら黙々と働いている。
仕事の役割はそれぞれ違いがあっても
だれもが平等で規律正しく、贅沢も無ければ貧困も無い。
搾取や不正も存在しない清廉な社会である。

さて人間は、といえば相変わらずの我田引水
他人が渇いていようと飢えていようと、とんとお構いなし。
人は、党利党略に奔走し
人は、既得権益を死守しようと新手の法案を次から次へと編み出し
人は、利益至上主義から脱け出せず貧富の差を生み出している。

隣人の飢えを目の当たりにして
自分だけの団欒を心底よろこべるだろうか。
平等とまではいかなくとも
我欲に走らず、もう少し上手に分配したら
お互いもっと穏やかで平和な暮らしができるものを。

食べきれないほどのものを
遣いきれないほどのものを抱え込んで、はたしてそれが------

サル山のサルが口いっぱいに頬張り
そのうえ両手には
バナナを掴んで放そうとしない。
それを追いかけるサル、追いかけられるサル。
サルは、
だからいつの世にもサルでしかないのだ。

  
 虫になりたや芍薬の花ぶとん   やす