田園調布の山荘

「和を以て貴しとなす」・・ 日本人の気質はこの言葉[平和愛好]に象徴されていると思われる。この観点から現代を透視したい。

150626 女性を見る目(1)

2015年06月27日 09時25分55秒 | 女性を見る目

15歳までに重ねてきた経験と、それなりの五感から「なるほど」と共感する部分も多分にあった。男と女では、確かに違う。それぞれがグループになって、ほとんど混じり合わず、しかし、平和的に共存している。しかしその対立が心地よいのも事実であった。年を経て、30歳頃だったろうか、私は明治の初期に生まれた日本で有数の古さを有する某社に勤務していた。この会社の取締役ともなると、紳士録に名を連ね、地方の名士の仲間入りをするぐらいだった。しかし、聞くところによると二号さんと言われる妾を持つ者も少なくないと噂されていた。その会社が権力闘争で統制が乱れたとき、ブラックジャーナリズムが幹部の妾のリストを出し、あることないことを書き散らした。

 

私はぺいぺいだから、その噂の現実性に触れることはなかったが、あるとき、重役になったばかりの上司と酒を吞んだとき、その上司がもう一人の上司に向かって「女は所詮、可愛がる対象だよ」といったことがやけに耳に残った。傍らには女将が、嬉しそうに相づちを打っていた。この新重役は、数年後の常務、専務への出世を確信し、当たるベ飾からざ勢いで杯を重ねている。実はその日は、三島由起夫が憲法改正のため自衛隊の決起(クーデター)を呼びかけて防衛庁で割腹自殺を行った夜だった。時あたかも、大阪万博が行われ、「発展と調和」というスローガンのもと、戦後を克服して、科学技術とともにある人類の未来が華やかに志向された日本の絶頂期に当たっていた。


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