経済学には二種類ある。これは大きく対立している。一つは「お金の経済学」、今ひとつは「家計の経済学」
お金持ちや資産家は、お金は利殖(投資)で増えると信じている。お金でお金を売買する資産取引(金融取引とも言う。為替、株式、不動産、商品取引はほとんどが不労所得をねらう)は、一日4兆ドル(300数十兆円)が猛烈な勢い、取得してもすぐに放つ、トランプのポーカーより早い速度で動き回る。もうバクチ以外にお金の使い道がないという世界に入っている。その金額は、世界の貿易額の100倍超。株式や商品や土地だけではなく国・公債までを投機の対象にしている。マネーゲームが世界中で野放しになっている。グローバリゼーションの重要な側面だ。
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毎日が日曜日の小生には国民の休日が続く連休のありがたみはないけれども、働きづめの国民にとっては、盆、正月、そしてこの連休は貴重な時間であるに違いない。
そこで改めて、連休の由来を復習することにした。 . . . 本文を読む
ひどい、ひどい。もはや理性がどこかに行ってしまった。原発再稼働とはよくも言えたものだ。
誰も安全運転できないことが分かった今般の事故。つまり、火の扱い方が分からないのに、火をつけま来る責任観念の欠如。この決定がどんな結果を招くのか。いっさい考えないで、再稼働ありきの結論だけで突っ走る怖さ。
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大阪は時々とんでもない男をリーダーに選ぶ。かつてはなんとかノック?とかというのも長いこと知事の椅子に座っていた。今度の男も、恐ろしく古めかしい思想を臆面も無く表に出して、開き直るタイプらしい。元々民主主義に懐疑的な心の奥底も透けて見える。君が代を歌うときに直立不動で歌わないと弾圧を加えると臆面も無く言い放つのが、どろどろとした民主主義とその惨憺たる最近の国難にあえぐ人々の気持ちにある程度沿うことがある。 . . . 本文を読む
6世紀末から16世紀半ばまで、1000年の間、日本の国の文化は、成熟の一途をたどり、その思想の基本的な性格は揺るぎのないものになって行った。ところが16世紀半ば、西洋の一神教文明、その先兵としてのイエズス会と出会い、これを契機として日本国の性格が大いに揺すぶられていった。500年前の西洋との接触は、グローバリゼーションの開始だと思う。そして、現代も、東西南北の文明が交雑し、摩擦熱が世界を覆っているようだ。東日本大震災は1000年ぶりだという。これは、1000年という、国家100年の計よりも遙かに高い次元日本を眺めるという思考を多くの人に植え付けたかも知れない。
21世紀の日本において、西洋との接触で変化したモズからを、どう清算し、新しい形に脱皮するのか、早めに答えを出していかねばならないのではないかと思われる。
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マ ス コ ミ の 退 廃
マスコミは退廃したといわれている。
この退廃はあらゆる側面に及び、今日では天気予報とテレビ番組の紹介とスポーツの結
果しか信用しないという人がいる。一口で言うと新聞、テレビ、ラジオは視聴率の争いが
昂じて、大衆の低級な好奇心に迎合し、底の浅い先入観を量産する。それを表面的で刺激
的な流行語に仕立て上げこれを積極的に煽り立てイメージ化し、物事をクイズ的な関心事
項に作り替えてしまう。これはすでに路線と言っていいほどのものである。
情報の発信者としてのマスメディアは政治、経済、文化、学芸、生活、スポーツ、教育
など全ての分野においてこの「クイズ路線」が貫かれている。この路線で共通しているこ
とは、物事の背景やその経過について何も本質的なことを伝えず、掘り下げもしない、表
面ばかりを視覚化、または記号化することによって面白おかしく脚色し刺激的なタイトル
に仕立てる。そのタイトルに沿うように記事を書く。
「やらせ」というのはマスメディアの本性といっても過言ではなく、その背景は商業主
義であることも説明に多言を要しまい。 . . . 本文を読む
長い、こころ苦しい1年が過ぎた。多くの日本人は、経験したことのない、心のつかえ、気持ちの萎えにさいなまされたのではないかと思う。少なくとも何事もなかったかのように明るく笑い、奔放に行動したという人もあるまい。
この1年は私これまでと違ってワイドな視野をもらったように思う。あまりにも生々しい未曾有のことばかりの、また日々発生し続けている事柄に追われて、情報の整理や区切りがつけられない状況であるにしても。確実なのは人々がこれまで抱いていた価値観が変わったことだと思える。人の価値観というのは、苦しい体験が原料になっているとすれば、今般の大震災は、この価値観を揺さぶる大経験を、国民が等しくしたことにあるだろう。
人はそれぞれ生きるために、自分の考え、価値観を常に探し求める存在なのかもしれない。
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プロのN九段が面白いことを言っています。彼の好きな格言は「自然な手に悪手無し」だそうです。自然な手というのは、素直な手、合理的な手、もしかして単純な手ということなのでしょうが、彼によると、将棋をもっと強くなろうとして、「奇手・妙手」時には「はめ手」を学んだりするのがいて、そうすると却って弱くなるということです。 . . . 本文を読む
110314原子力を代替エネルギーと思う悲劇的大錯覚
山代勁二です。停電は大変でしたね。常日頃論じているように、エネルギーと食料の自給率は低いと政治が衰える例ですね。こんどの震災で二次災害の最大の原因は食料とエネルギーが絶たれたことでした。ガソリン不足がなかでも致命的でした。大きくいえば、このいずれもほとんど外国から運ばれてくる仕組みになっております。既に我が国では国内資源に頼る産業、すなわち一次産業が外国の資源依存になっています。もはや独立国の態をなしていません。従って国家も企業も組織が無責任体質になっています。エネルギーでは4%、食料では40%といわれて久しいのですが、これらが外国から買えるという(根拠の乏しい)想定の下でこうした経済社会の構造を選択しているのですから、「想定外」のことが起こったらひとたまりもありません。
原発(東電)の動きを見ていたら、案の定、組織はめちゃくちゃ。縦割りで日本は老化しましたね。若返りを急がなくちゃ。
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