退職の日

待っていた後任が退職日の２日前になってやっと決まった。
これで安心して会社を去ることが出来るとほっとしたのだけれど、実際は…。
今回某大手の派遣会社にお願いをして、月曜日にやっと２人候補者が上がってきたのでお顔合わせを火曜日に上司と行った。
一人は売掛の管理しかやったことがない運送会社勤務だった女の子、もう一人は店頭販売の経験が5年の、最近はインテリア関係の会社で受発注業務をしていた女の子。後者の女の子を上司は気に入ったらしい。

２日間でどれだけ出来るかわからないけど、とにかく今までやってきたことを引継しなきゃと一生懸命頑張った。

でも…。
私と人事部長が派遣会社さんにお願いをしていた最低条件のスキル
「Excelは表計算までは出来ること、Outlooｋを使ってメールが送受信出来ること」
を守れていない子がきてしまったから。

うちの上司、お顔合わせで何を聞いてたんですか…？

私は掛線を引くとか、セルの結合の仕方とか、簡単な四則計算の入力の仕方、コピー＆ペーストから教えなきゃいけないなんて…。
解らないのにメモも取らない、線も引かない…。
自分で出来る限りのことは全部やったけど、本当はやらなければならない引継の内容の半分も説明できなかった。

彼女、かわいそうだなぁ。それ以前にあのレベルでは仕事も続かないだろうから…また他の皆が大変になるんだろうな。

彼女を倉庫に挨拶に連れて行って、疲れているようだったので直帰させ、自分は会社に戻って最後の後片付け。

会社に戻ったら同僚が皆待っていてくれて。
こんな大きな花束とメッセージカード、そしてお餞別にと図書カード。
仲良くしてもらっていた同僚にリサとガスパールのかわいいレターセットやらの詰め合わせをいただいた。
皆の前で挨拶して泣きそうになってしまった。

上司以外はいい同僚に恵まれて、私は皆に本当に言葉では言い尽くせないほどとてもよくしていただいた。
皆が私に期待かけてくれていたのもよく解ってたからこんな形で会社を去るのも本当に切なくて。
皆に
「新しい環境で頑張ってね」
と笑顔で送り出された。

1月の末から8ヶ月。いろんなことがあった。
でも…私はここに来て強くなった。
体力もついた。またちゃんとバリバリ働ける自信もついた。
それで十分なのかもしれない。

月曜日から新しい会社に出社する。
期待半分。不安半分。
でも今の自分にできることを精一杯やるだけ。
月曜日からまた頑張ろう。