鎌倉八百ヶ谷戸

鎌倉の街はそのものが環境遺跡

善財 一 写真集

鎌倉の西端は 新林公園辺りで

2021-09-19 15:01:38 | 環境遺跡 鎌倉の谷戸

《鎌倉八百ヶ谷戸》Web写真集

 

鎌倉の北西辺りというと、化粧坂の切り通しから葛原岡、台を経て天神山あるいは洲崎で平地に出る。

鎌倉を取り巻く山襞は複雑に出入りしながら南へと続いている。

さて、鎌倉の西はどうだろう。

笛田、梶原辺りからまっすぐ西へと向かう平地があり、手広、川名と田園地帯が続き、境川(すぐ上流で大船からの柏尾川が合流)を渡ると藤沢だ。

西から鎌倉を目指してきた人々は、この境川を越えたところで南へと連なる丘陵地帯に出会う。

単なる岡ではない。

山際が掘削されて、切岸とされている。

即ち高さ20メートルほどの壁が江の島近くまで続いているのだ。

 

その北端部に、新林公園がある。

谷戸を整備し、古い家を移築して、江戸時代の農村風景を再現している。

ちょっと違うのは、綺麗な池や庭園だろう。

遊具を備えた平場もある。これらは興ざめだが、まあいい。

上の写真は、谷戸を構成する山襞の上。即ち切岸の上からの眺め。

今は展望台とされているが、おそらくその昔も監視のための施設が置かれていたと思う。

この西はずっと平地で、藤沢のかなり先まで見渡せるのだ。

この下に幾段かの平場がある。

ここに武家の屋敷があって良いだろうと普通に考える。