放浪日記

刮目せよ、我等が愚行を。

モグモグ隊台湾遠征 第9話

2017年04月22日 | モグモグ隊

モグモグ隊台湾遠征メンバー
(を):をきな氏
(や):やはぎ氏
(に):にいや



温泉後のビールをひとしきり楽しんだ我々。次のモグモグスポットへと移動することにした。
礁渓温泉からかつての軍港があった基隆へ。
基隆へは(や)がどうしても行ってみたいと、出発前から言っていた。
ほかの町に比べて海産物も多いだろうし、屋台街もあるということで、遠征地として採用されたのだった。

いったん台北まで戻り、その後基隆へ行くつもりが、酔いに任せてバスターミナルを覗いてみると、基隆への直行バスがあったので、即決。
昨日からの暴飲暴食&睡眠不足がたたっていた我々は、基隆までの約2時間をお休みタイムにしたのだった。
温泉→ビール→昼寝。まさに極楽旅。


そして、完全に爆睡していた我々。
なんとなく窓の外が賑やかになってきたなと思ったら、バスは港のそばに設けられたバスターミナルへと着く寸前だった。
そして、礁渓温泉にいたときからは信じられないほどのドシャ降り。
風も強く、台風が来たのではないかと思うほどの豪雨だった。

帰国後、このときの悪天候は台湾全土に及ぶもので、特に宜蘭や礁渓温泉のあたりを含む島の東側がひどかったようで、線路が流されて鉄道が一時的に不通になるなどの被害が出ていた。
移動手段をバスにしたことでことなきを得たが、このときの我々は、いったい誰が雨男なのだと三すくみで言い争っていたのだった。




港町を濡らす雨。看板が吹き飛ぶのではないかと思うほどの風。
(や)が楽しみにしていた港の観光は、あっけなく中止になった。
このときの惨状が画像では伝わりづらいのが残念で仕方ない。

建ち並ぶ商店の軒先で雨宿りをしながら、我々はあのビール以降、何も口にしていないことに気付く。
「腹へったわー」とのリーダーの一言で、目的地は急遽、屋台街になった。


基隆を代表する夜市、基隆廟口夜市。
基隆廟というお寺の門前で開かれている。
しかし、夜市といっても、なぜか昼間からすべての店が営業しており、観光客にとっては助かる夜市だ。
そして、こんな悪天候にも関わらず開催していた。この夜市はモグモグされたがっている!




まずはお寺に参拝。
今日これからの美食と満腹を祈る。


そして目の前に広がる屋台群。
雨が降っていて移動が面倒くさいこともあり、隣の店へ隣の店へ、次々とモグモグを始めたのだった。




まずは、大量に煮込まれている鍋の湯気にひかれてさっそく入店。
おばちゃんの明るい接客にほっとする。



煮込まれていたのはモツ。ほっかほかのモツスープと台湾の定番・魯肉飯(ルーローハン)を注文。
魯肉飯の甘いタレのおいしさよりも、プリップリのモツが冷えた体を温めてくれる。




揚げパンにマヨネーズたっぷりのサラダを挟んだ栄養サンドイッチ。
滋養がつくよりも、そのカロリーが気になる中年モグモグ隊……。




カレーライスと豚の角煮のぶっかけ飯をダブルでモグモグ!
おそらく日本統治時代に持ち込まれたであろうカレーライスは、台湾ではすでに国民食レベルで普及。食堂をはじめ、吉野家などもで食べられる。ただ、スパイスの香りは皆無。子どもでも食べやすい王子様的カレー。言い換えれば、昭和の香りのする懐かしき味。
角煮飯は少々脂っこいものの、お茶漬け感覚でぺろり。




こちらも定番、牡蠣のオムレツ。
片栗粉でとろみのついたオムレツはビールのあてに丁度よいが、屋台で飲酒している人は皆無。
そしてタッチアンドゴーな感じで、台湾の人々が食べ歩いているため、我々もビールを脳内に浮かべつつ、牡蠣をむさぼり食べた。


雨に濡れつつ、前髪を風に吹っ飛ばされつつ、とりあえず屋台街を一周。
我々のお腹の虫も、ようやく落ち着いた。


「なかなか美味いもの多いなー」と(や)
「美味い!でも寒い。おい(に)、そろそろ落ち着くところ行かんか?」と(を)。
よく見ると、唇がプール上がりの小学生くらい紫色になっている。
風邪をひくまえに、どこか屋内へ。
そして、本格的にモグモグを。

我々は屋台街を後に、嵐の中、街を進むのだった。


(つづく)


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