ロンドンの廚(くりや)

ロンドンに住むフードライター Yasukoの「廚(くりや=台所)事情」ブログです。

チェンジ4ライフ

2012-01-02 | 廚ばなし(たべもの&のみもの)
去年の後半はいろいろあってすっかりお休みしてしまいました。
年明けて気分一新、最初のお題は「肥満」。

イギリスはヨーロッパ中で肥満率が最も高い国の一つです。
住民は、安くて口当たりの良いジャンクフードばかり好んで食べ、運動もせずにテレビを見たりビデオゲームばかりしている層と、栄養やエクササイズに関心を持ち、ちょっと高くても安心な食材を買い、家でしっかり料理する層にばっちり分かれていますが、その数は世帯収入にしっかり比例しています。
つまり、世帯収入が低いほど肥満率が上がり、中流から上でほぼ横ばいになります。

ですからこの国が肥満問題に取り組むには、低所得層に多い「ヘルシーな食べ物は高い、まずい、料理に時間がかかる」という意識を変えなくてはいけません。

その一環としてしばらく前から行なわれている、「チェンジ・フォー(4)・ライフ」のパワーアップ・キャンペーンがスタートしました。

クリスマスに食べ過ぎた、と1月にダイエットをする人がとても多い事を狙ってのアピールでもあります。
料理が苦手な人を対象に、1週間のメニュー作り、レシピ、材料表を提供するほか、運動は嫌いと言う人も楽しめるアクティビティなどが満載です。
メニューは、フィッシュパイやローストチキンなど、イギリス人の好物ばかり。
日本人には野菜の量が少なく乳脂肪が多すぎと感じますが、これでも彼らにとっては「ヘルシーメニュー」なのです。
今日の献立を携帯電話にテキストで送ってくれるサービスもあります。
仕事帰りに材料リストを見ながら買い物ができるというわけです。
至れり尽くせりなのですが...

99ペンス(100円以下)のバーガー+フライドポテト+コーラのセットを家族全員で毎日(ホントに毎日!)夕食に食べている世帯にこのメッセージが届くのでしょうか。


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