ロンドンの廚(くりや)

ロンドンに住むフードライター Yasukoの「廚(くりや=台所)事情」ブログです。

ピカソとスパニッシュワインの夕べ

2009-06-08 | 廚ばなし(たべもの&のみもの)
在英スペイン大使館のお招きで、ロンドンの国立美術館(National Gallery)で開催されていたピカソ展を鑑賞し、大使おすすめのスパニッシュワインの試飲をする、というイベントに行ってきました。



今回のピカソ展は、"Challenging the past" 「過去への挑戦」というユニークなテーマがついています。
ピカソが、彼以前の画家たちに何を学び、どういうふうに自分の作風に反映させていったかを検証するというものです。
レンブラント、ゴヤ、ゴッホ、セザンヌ、ドガ、エル・グレコ、ルーベンス、ベラスケス、ドラクロワ、モネ....たくさんの巨匠の影響をどんどん変化する作風のなかに見て新鮮な感動を覚えました。

興味を覚えた画家の胸ぐらに腕を突っ込んで、鋭い感性でその「心」を取り出し、ぱく、っと食べてしまう。
それを消化吸収すると、また次の対象を探す....

6部屋にわたって並んだ作品からは、ピカソの芸術に対するどん欲さ、エネルギーがギラギラと感じられ、すでに発泡ワインをいただいてさざめいていた私はさらに興奮しました!

その長いキャリアの後半に当たる抽象的な画が最も有名なピカソですが、今回の展示に含まれるより写実的な作品からは、画家としての技術力の圧倒的な高さがまざまざと見せつけられてもいました。



感動さめやらぬままレセプション会場にもどって、こんどはワイン。
大使おすすめ、として今年スペインが力を入れて売りたいワインが揃えられました。
「通」向けではなく、いわゆるライフスタイル・ワインとして楽しんでほしいというラインアップで、カジュアルなワインしか飲まない私にはまさに最高の夕べでした!

Freixenet Cordon Negro, Cava
ポピュラーなスパークリングワイン。あと口に香味あり、ドライでも「軽くない」のが気に入りました

Fulget Albarino 2007
Rias Baixas
ガリシア地方からの白、名産アルバリーノぶどうが100%使われています。

Malumbres Rosado 2008
Navarra
酸味が気持ちいいロゼ、ナバーラとえいばロゼワイン、というのはもう昔の事で、今はミディアムからヘビーな赤ワインの生産量の方が多いんだそうです。

Senorio de Sarria Vinedo No.5 2008
Navarra
イチゴやラズベリーベリーが香る、フルーティーなロゼ

Finca Valpiedra Reserva 2004
Rioja

リオハの赤!と聞いただけで喉がごろごろいってしまうyasukoですが、これはまた美しく力強いワインでした。

Ramon Bilbao, Reserva 2004
Rioja
今日のヒット。

ミディアムボディでスパイシー、ソフトだけど個性は強い。くさいチーズでも焼き鳥でもイケるかなという印象

イベリコ豚の生ハムや、たこのガリシア風オリーブオイル漬けなどのおつまみに合う事この上なし!
今日は目も舌も、大満足で帰ってきました。