ロンドンの廚(くりや)

ロンドンに住むフードライター Yasukoの「廚(くりや=台所)事情」ブログです。

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ハリー・ポッター撮影スタジオツアー

2012-12-05 | とっておきロンドン!

ハリー・ポッターの本を初めて読んだのは、娘が去年たまたま小学校で借りて「ハリポタ熱」に襲われてからでした。それまで、この人気シリーズの名前は知っていたけれど、魔法使いには興味ないし...そもそも児童文学だし?と関心がありませんでした。


娘のおかげで、私も虜になり先を争って全巻読み、去年のクリスマスは家族で居間に閉じこもって全映画8本を通しで見てしまいました。


というわけで、突然ハリポタ・ファンになってしまった我が家。奇しくも、ロンドン郊外にある、映画会社ワーナー・ブラザースが所有するリーブスデン・スタジオから、「ハリー・ポッター全作が撮影されたスタジオセットを復元し、2012年春から一般公開することになりました」というプレス向けの案内が来ました。


オープンしてしばらく発ち...やっと娘といっしょに見に行く事ができました。


まあ、なんだかんだ言ってもテーマパークみたいなものだろう、とあまり期待せずに行ったのですが...「映画作り」という作業そのものを、物語の中の「魔法」を取り出すためのプロセスとして見せる、とても充実した展示内容でした!


このスタジオはロンドン中心から車で北へ1時間くらいのところにある、今も現役の撮影スタジオです。



建物に入ると出演者の巨大なポスターがお出迎え!


まず最初に、ホグワーツ魔法学校の講堂ドアの前で短い紹介ビデオを見ます。場内では日本語をふくむ多言語のiPhoneスタイルオーディオ・ガイドを借りる事ができますが、日本語で聞けるのは、展示物に関する部分のみ。いちばん最初のこのビデオ部分は英語しかなく「いったいどうなっているの?」と混乱している人が結構いました。


魔法学校の大ホールを抜けるとたくさんのセットが並び、マップに沿って回ります。




どのセットもとにかく精巧にできていて、たかが画面に映るだけなんだからという手抜きがまったくありません。


これから行く人のために、詳細は書きませんが...この魔法省のエントランス・ホールにある像なんて、まるっきり美術品。どこからみても石造りにしかみえませんが、実は重さを下げるため、発泡スチロールが使われているんだとか。


見てください、このディテール。こんな芸術度の高さ、画面の要求にこたえるクリエィティブな技術やしかけが、どのセットの中にも凝縮されていました。




一番感動したのは、このセクション。撮影に入る前の段階、キャラクターイメージやセットのデザイン画、青写真などが飾られたギャラリーです。うまく写真が撮れませんでしたが、アーティストの感性によって原作が視覚化され、それが技術者によって実際の映画の世界になるという過程がとてもよくわかりました。



そう、これはバタービールButter beerです!


味は飲んでのお楽しみ、私はけっこう物語から想像した通りの味だと思ったけれど、娘は「おいしくない...」


ホグワーツ魔法学校の模型。ここを出ると、オリヴァンダーの作った魔法の杖の箱が天井まで積み重なった部屋に。


箱の一つ一つに、出演者とスタッフ全員の名前が入っています。ダニエル、エマ、ルパートを見つけました。娘は、ダニエルのそばに、大好きなシリウス・ブラック役ゲイリー・オールドマンの名前を見つけて大喜び。






これが展示の最後で、この先のおみやげショップに一度入ってしまったら、もう一度見たい所があっても後戻りはさせてもらえないのでご注意!


撮影時の苦労話などもビデオで見ながら全部を回ると4時間くらいかかりました。こんなに壮大な制作プロジェクトに関わる事のできた人たちが、つくづくうらやましい!と思いました。


ハリポタが好きな人だけでなく、どんな映画ファンにもおすすめ。


入場料は大人28ポンドととても高い!けれど行ってよかった。


備考:


リーブスデン・スタジオへの行き方:電車ならEuston ユーストン駅から電車で20分、Watford Junctionで降りてシャトルバス(大人往復2ポンド) また、ロンドンのヴィクトリア駅コーチ・ステーションから、Golden Tours社が専用バス(ハリポタの描かれたバス!)で日帰りツアーを催行しています。入場料込みで55ポンド、旅行者にはこれが一番便利かもしれません。

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Dinner by Hestonのセットランチ

2012-05-01 | とっておきロンドン!

「分子料理」で有名なイギリス人シェフ、ヘストン・ブルーメンタールの料理がなんと、32ポンド(フルコース)で食べられます。

なぜそれが驚きかと言うと、カントリーサイドにある彼のレストラン「ファット・ダック」は、予約を取るのも超難関なら、お財布も超分厚くないと(笑)という、リッチなグルメ御用達だからなのです。

昨年オープンしたロンドン店「ディナー・バイ・ヘストン」も、アラカルトメニューだけ見れば、やっぱりフツーの人にはとんでもない高嶺の花。
前菜が15ポンド前後、メインコースが35ポンドくらい、そして一番安いワインでも35ポンド。
フルコース食べてサービス料12.5%を加えたら...一人3万~4万円くらい軽ーく行ってしまいます。

ところが。

ヘストンは、「美味しい物は大好きだけれど、そんなにお金はない」人たちにも自分の料理を楽しんでもらいたい、と、このロンドンのレストランのオープン時から、破格値のランチセットを出しました。

3コースランチ 32ポンド!

「ディナー・バイ・ヘストン」は、超高級ホテル、マンダリン・オリエンタルの中にあります。

私が行った時もやっぱりロシアや中近東のお金持ちらしきお客が多かったですが、かなりの割合でごくフツーの人、観光客も混じっていました。
カジュアルな服装で行ったので、浮いてしまうかと思ったらぜんぜんそんなことありませんでした。

ロングドレスを着たスタッフにかばんやコートを預けて入った店内は、大きなガラス張りの厨房がどの席からも見えます。
パイナップルが何個も丸焼きにされています。

ここは本家ファット・ダックの完全な創作料理とは少し趣の違うコンセプト。
中世から20世紀までに書かれた膨大なレシピ本を研究し、現代的な調理技術を駆使して再現したというメニューを供しています。
それぞれの料理名の最後に、何年のレシピか年代が書いてあります。
一番古いのは14世紀、1390年。
日本なら室町時代でした!

ランチセットメニューは、それぞれのコースに2種類の選択指があります。

yasukoは前菜にヤギの生チーズ、ハーブとレーズンを使ったレモン・サラダ(1730年)、メインコースに鴨の胸肉(1670年)、デザートにオレンジ・バタード・ローフ、みかんとタイムのシャーベット添え(1630年)を選びました。

最初に出されたパンがまず、素晴らしい焼き上がり。

濃い黄色のバターには粗塩がふってあります。
噛めば噛むほどおいしさが染出てくるパン。
思わず食べ過ぎそうになってしまいました。


前菜はプラムほどの大粒のレーズンと、軽くマリネされたレモン、コッテージチーズのようにあっさりしたヤギのチーズのコンビが絶妙なサラダでした。


メインコースは、powdered duck という名前なので、粉々になった鴨肉が出て来るのかと思いきや、香ばしくローストされた胸肉が、バターたっぷりの絹のようになめらかなマッシュドポテト、ブロッコリと発芽させた茴香の種とともに出て来ました。パウダードというのは肉をマリネした液でグレージングした、と言う調理法を指すらしいです。
ふくよかな鴨肉が、複雑かつ濃厚な味のソースによくからみます。


アラカルトメニューだと、この胸肉が二切れも来るらしいですが、セットランチだと一切れだけ。
日本人の胃にはちょうど良い量でした。
二切れ食べたらデザートが入らなかったでしょう。

そして、そのデザート!

どちらかと言えば辛党な自分ですが、これはこの食事のハイライトでした。
甘みの少ないブリオッシュタイプのパンをカラメルでコーティングしてあります。
この、コーティングのぱりぱりした食感にまず感激しました。

中にはオレンジ味のフィリングが挟んであり、上にのっているのは、低温乾燥したマンダリン(みかん)。
分子料理的テクニックが感じられます。

柑橘系の香りとほどよい苦みのあるシャーベットと一緒に口に入れると、得も言われぬ幸福感が。

ドリンクやサービス料12.5%も合わせたらやはり、一人最低50ポンドはかかりますが、食材と調理の質の高さを考えると、これはまさに「お得」なランチです。
ロンドンで思い出に残る食事を、と聞かれたらこれからは多分、ここのランチをお勧めすると思います。

あの、琥珀色の極薄ガラスのようなカラメルが、口の中で、ぱりん...と弾ける感触が忘れられません。

でも、こんど行かれるのは、いつかな~。



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根菜入りケーキ 赤かぶ編

2012-02-20 | 廚ばなし(たべもの&のみもの)
バレンタイン・デーに作ったケーキの写真を1週間遅れで上げました~。

チョコレート・ケーキですが、ちょっと変った材料が入っています。

それは、ビーツです!
(赤かぶ、英名はBeetroot ビートルート)
トッピングのクリームがちょっとピンクぽくなっているのは、ビーツの色です。
ナチュラルな食品着色料として、私はすし飯の色づけにも使っています。

今年に入ってから、根菜を使ったケーキを時々試作しています。
この間も書いたけれど、なるべく季節の野菜を食べようとすると、この国の冬はどーしても根菜ばかりになってしまいます。
青菜などのようにささっと調理して食べる事ができないので、いつのまにか冷蔵庫の野菜室の隅でいじけているのが...。↓

糖分の多い根菜をケーキに、と思いついて以来、いろいろ作ってみています。

レシピ:「ダークチョコレートと赤かぶのバレンタイン・ケーキ」
”材料” 
ダークチョコレート 140g 製菓用でもいいですが、必ずカカオ分65%以上のものを。荒く砕きます
ビーツ 200g 葉っぱは切り落とし、皮は剥かずに。
薄力粉 125g ふるっておく
ベーキング・パウダー 茶さじ1.5杯
砂糖 120g
無塩バター 200g 室温で3時間から一晩置き、やわらかくしておく
卵 3個、卵白と卵黄に分けておく
塩 ひとつまみ
好みで すりおろしたショウガを茶さじ1から4杯

トッピング
クリームチーズ 150g
マスカポーネチーズ 150g(ティラミスを作る時に使うイタリアのクリームチーズ)
粉砂糖 70g 
みかんの絞り汁 一個分
みかんの皮 表面だけピーラーで削いだもの 2、3つまみ
チョコチップ 少々

”作り方”
ビーツはかぶるくらいの水で、皮のまま刺した竹串がすっと通るまでゆでます。
ゆだったらざるにあけ、ちょっと冷めたら皮をつるっと剥いてマッシャーでつぶすか、フードプロセッサーで離乳食状態にします。
ビーツは皮を剥いてゆでると、あの鮮やかな赤色が失われます。
マッシャーだときめの粗い、フードプロセッサーだとなめらかなピュレーになります。
焼き上がりはピュレーのほうが膨らみますが、私はビーツのかたまりが残るほうが好きで、今回はマッシャーを使いました。

オーブンを180度に温めます。
温める間、耐熱性のボウルにチョコレートを入れて真ん中より下の段に置いて溶かします。
なめらかになるまで時々混ぜます。ショウガを使う場合はここで加えます。

別のボウルで、バターと砂糖と卵黄をクリーム状になるまで混ぜます。
粉類を加えます。
またまた別のボウルに卵白をとり、堅く泡立てて先のボウルにさっくりと混ぜ込みます。
泡をできるだけこわさないように。
最後にチョコレートを加え、ささっと18センチ直径のケーキ型に流し込みます。

オーブンの中段で45分焼き、竹串を差してみてべっとりしたものがついて来なければ、火を止め5分置きます。
オーブンから出してそのまま10分休ませ、型からだしてケーキ網のうえに載せます。

クリームチーズとマスカポーネ、砂糖とみかんの汁を混ぜ合わせます。
ケーキが冷めたら、クリームをこんもりと塗って、みかんの皮やチョコチップを散らします。
2、3時間すると、生地からビーツのピンク色がクリームに染みて来て、きれいになります。


Copyright:kuriya_london 2012 転載禁止

ところで欧州のバレンタインは、男性女性にかかわらず、想いを寄せる人に密かにカードなどを贈る日です。
何といっても日本との一番の違いは、プレゼントの送り主の名前を伏せる事でしょう。

バレンタインと縁遠いウチでも、ハートだけが描かれたカードの背後にこのケーキを置いて知らんふりしていると、見つけた夫も白々しく「うわー、誰がこんなのくれたのかなー、照れちゃうなあ」
小学生の娘は呆れて「...」


ビーツは日本でも生のものが手に入るようになりましたね。
水煮缶詰も輸入されています。
でも、「酢漬けのビーツ」だけは使わないでくださいね。
これはピクルス(漬け物)です、酸っぱくてケーキには使えませんッ。

ビーツが手に入らない場合は、ラディッシュ、だいこん、にんじん、かぶなど、ゆでると甘くなる野菜で試してぜひ結果を教えてください!

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上野動物園のサイ捕獲訓練、英で大ウケ

2012-02-10 | Weblog
「地震によりサイ舎放飼場の壁が崩れ、クロサイが園内に脱出。」

という設定で2月8日に行なわれた、猛獣脱出対策訓練。
着ぐるみ(というかハリボテ)のサイが想定されたルートに従って脱走、麻酔銃のおもちゃで撃たれて大人しくなったところを「御用!」という進行。

訓練の様子は早速、その日のうちにBBC(英国国営放送)の動画ニュースで紹介されました。
BBCサイト:「偽サイが動物園脱走を企てる!」


...大ウケも大ウケ、3日目になってもまだ、記事アクセスランク第一位!
メインページではなく、アジア地域からのニュース、と言うカテゴリーに入っているにもかかわらず。


娘の学校でも「あれって、本気でやっているの!?」と親や先生、子供たちから何度も聞かれました。
職場でも地下鉄の中でも話題。
「見た見た?」とメールでわざわざリンクを送ってくれる人が絶えません。

中には「イギリス人は地震を知らないから、日本人の防災訓練の真剣さが理解できないのよね」と同情的な声もありましたが、ほとんどは大笑いの巻。
「あまりのシュールさに気が遠くなった」
「カーペットをかじってしまった(笑いすぎて引きつけをおこし、床をのたうち回る...という時の英語表現)」

しかし、この訓練は、多摩か上野動物園のどちらかで毎年行なわれているものなのだそうです。
脱走動物も、ライオンやクマなど、毎年違います。事前にメディアへの告知や取材受付体制もばっちりな事から、かなりの露出を意識しているようす。

とにかく、まさかの時には万全の対応を期待できる事でしょう。

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豆乳ヨーグルト

2012-02-02 | 廚ばなし(たべもの&のみもの)
これ、今はまっている豆乳ヨーグルト、ソヤーデです。



今まで試したものは、なんとなく豆臭くて(笑)体にいいとは思いつつ続きませんでしたが、これはさっぱりしていて軽くてとても食べやすいです。
プレーンは、絹ごし豆腐を崩したようなシルキーな舌触りで、これに果物のコンポートやミューズリを混ぜていただいています。
黒みつときな粉なんかとも驚くほど相性が良く、面白い味になりました。

フルーツ入りタイプはたくさん種類があります。いちご、あんず、桃、マンゴー、レモン、バナナなどなど、果肉がかなり入ってます。
写真のはブルーベリー。そのままか、ホームメードの寒天ゼリーなどとまぜたデザートは、娘の大好物です。

使用されている大豆はオーガニック、腸も喜ぶ乳酸菌も入っています。
冬は根菜をたっくさん食べるうちでは、家族の消化促進に活躍中!
(って意味わかります?根菜は繊維が多いので、腸内ガスが元気に発生するのであります)

豆乳製品がたくさんある日本にはきっと、いろいろな種類の豆乳ヨーグルトがあるに違いないと思っていました。
しかし、この間東京からきた友達に出したら「ない、ない!これ絶対日本でも売って欲しい!」といくつか買って持って帰りました。
乳酸菌入りの豆乳ドリンクはあるし、発酵させた米とぎ汁を使う自家製豆乳ヨーグルト、というのは最近放射能対策として話題になっているそうですが...。


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