ロンドンの廚(くりや)

ロンドンに住むフードライター Yasukoの「廚(くりや=台所)事情」ブログです。

根菜入りケーキ 赤かぶ編

2012-02-20 | 廚ばなし(たべもの&のみもの)
バレンタイン・デーに作ったケーキの写真を1週間遅れで上げました~。

チョコレート・ケーキですが、ちょっと変った材料が入っています。

それは、ビーツです!
(赤かぶ、英名はBeetroot ビートルート)
トッピングのクリームがちょっとピンクぽくなっているのは、ビーツの色です。
ナチュラルな食品着色料として、私はすし飯の色づけにも使っています。

今年に入ってから、根菜を使ったケーキを時々試作しています。
この間も書いたけれど、なるべく季節の野菜を食べようとすると、この国の冬はどーしても根菜ばかりになってしまいます。
青菜などのようにささっと調理して食べる事ができないので、いつのまにか冷蔵庫の野菜室の隅でいじけているのが...。↓

糖分の多い根菜をケーキに、と思いついて以来、いろいろ作ってみています。

レシピ:「ダークチョコレートと赤かぶのバレンタイン・ケーキ」
”材料” 
ダークチョコレート 140g 製菓用でもいいですが、必ずカカオ分65%以上のものを。荒く砕きます
ビーツ 200g 葉っぱは切り落とし、皮は剥かずに。
薄力粉 125g ふるっておく
ベーキング・パウダー 茶さじ1.5杯
砂糖 120g
無塩バター 200g 室温で3時間から一晩置き、やわらかくしておく
卵 3個、卵白と卵黄に分けておく
塩 ひとつまみ
好みで すりおろしたショウガを茶さじ1から4杯

トッピング
クリームチーズ 150g
マスカポーネチーズ 150g(ティラミスを作る時に使うイタリアのクリームチーズ)
粉砂糖 70g 
みかんの絞り汁 一個分
みかんの皮 表面だけピーラーで削いだもの 2、3つまみ
チョコチップ 少々

”作り方”
ビーツはかぶるくらいの水で、皮のまま刺した竹串がすっと通るまでゆでます。
ゆだったらざるにあけ、ちょっと冷めたら皮をつるっと剥いてマッシャーでつぶすか、フードプロセッサーで離乳食状態にします。
ビーツは皮を剥いてゆでると、あの鮮やかな赤色が失われます。
マッシャーだときめの粗い、フードプロセッサーだとなめらかなピュレーになります。
焼き上がりはピュレーのほうが膨らみますが、私はビーツのかたまりが残るほうが好きで、今回はマッシャーを使いました。

オーブンを180度に温めます。
温める間、耐熱性のボウルにチョコレートを入れて真ん中より下の段に置いて溶かします。
なめらかになるまで時々混ぜます。ショウガを使う場合はここで加えます。

別のボウルで、バターと砂糖と卵黄をクリーム状になるまで混ぜます。
粉類を加えます。
またまた別のボウルに卵白をとり、堅く泡立てて先のボウルにさっくりと混ぜ込みます。
泡をできるだけこわさないように。
最後にチョコレートを加え、ささっと18センチ直径のケーキ型に流し込みます。

オーブンの中段で45分焼き、竹串を差してみてべっとりしたものがついて来なければ、火を止め5分置きます。
オーブンから出してそのまま10分休ませ、型からだしてケーキ網のうえに載せます。

クリームチーズとマスカポーネ、砂糖とみかんの汁を混ぜ合わせます。
ケーキが冷めたら、クリームをこんもりと塗って、みかんの皮やチョコチップを散らします。
2、3時間すると、生地からビーツのピンク色がクリームに染みて来て、きれいになります。


Copyright:kuriya_london 2012 転載禁止

ところで欧州のバレンタインは、男性女性にかかわらず、想いを寄せる人に密かにカードなどを贈る日です。
何といっても日本との一番の違いは、プレゼントの送り主の名前を伏せる事でしょう。

バレンタインと縁遠いウチでも、ハートだけが描かれたカードの背後にこのケーキを置いて知らんふりしていると、見つけた夫も白々しく「うわー、誰がこんなのくれたのかなー、照れちゃうなあ」
小学生の娘は呆れて「...」


ビーツは日本でも生のものが手に入るようになりましたね。
水煮缶詰も輸入されています。
でも、「酢漬けのビーツ」だけは使わないでくださいね。
これはピクルス(漬け物)です、酸っぱくてケーキには使えませんッ。

ビーツが手に入らない場合は、ラディッシュ、だいこん、にんじん、かぶなど、ゆでると甘くなる野菜で試してぜひ結果を教えてください!

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豆乳ヨーグルト

2012-02-02 | 廚ばなし(たべもの&のみもの)
これ、今はまっている豆乳ヨーグルト、ソヤーデです。



今まで試したものは、なんとなく豆臭くて(笑)体にいいとは思いつつ続きませんでしたが、これはさっぱりしていて軽くてとても食べやすいです。
プレーンは、絹ごし豆腐を崩したようなシルキーな舌触りで、これに果物のコンポートやミューズリを混ぜていただいています。
黒みつときな粉なんかとも驚くほど相性が良く、面白い味になりました。

フルーツ入りタイプはたくさん種類があります。いちご、あんず、桃、マンゴー、レモン、バナナなどなど、果肉がかなり入ってます。
写真のはブルーベリー。そのままか、ホームメードの寒天ゼリーなどとまぜたデザートは、娘の大好物です。

使用されている大豆はオーガニック、腸も喜ぶ乳酸菌も入っています。
冬は根菜をたっくさん食べるうちでは、家族の消化促進に活躍中!
(って意味わかります?根菜は繊維が多いので、腸内ガスが元気に発生するのであります)

豆乳製品がたくさんある日本にはきっと、いろいろな種類の豆乳ヨーグルトがあるに違いないと思っていました。
しかし、この間東京からきた友達に出したら「ない、ない!これ絶対日本でも売って欲しい!」といくつか買って持って帰りました。
乳酸菌入りの豆乳ドリンクはあるし、発酵させた米とぎ汁を使う自家製豆乳ヨーグルト、というのは最近放射能対策として話題になっているそうですが...。


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チェンジ4ライフ

2012-01-02 | 廚ばなし(たべもの&のみもの)
去年の後半はいろいろあってすっかりお休みしてしまいました。
年明けて気分一新、最初のお題は「肥満」。

イギリスはヨーロッパ中で肥満率が最も高い国の一つです。
住民は、安くて口当たりの良いジャンクフードばかり好んで食べ、運動もせずにテレビを見たりビデオゲームばかりしている層と、栄養やエクササイズに関心を持ち、ちょっと高くても安心な食材を買い、家でしっかり料理する層にばっちり分かれていますが、その数は世帯収入にしっかり比例しています。
つまり、世帯収入が低いほど肥満率が上がり、中流から上でほぼ横ばいになります。

ですからこの国が肥満問題に取り組むには、低所得層に多い「ヘルシーな食べ物は高い、まずい、料理に時間がかかる」という意識を変えなくてはいけません。

その一環としてしばらく前から行なわれている、「チェンジ・フォー(4)・ライフ」のパワーアップ・キャンペーンがスタートしました。

クリスマスに食べ過ぎた、と1月にダイエットをする人がとても多い事を狙ってのアピールでもあります。
料理が苦手な人を対象に、1週間のメニュー作り、レシピ、材料表を提供するほか、運動は嫌いと言う人も楽しめるアクティビティなどが満載です。
メニューは、フィッシュパイやローストチキンなど、イギリス人の好物ばかり。
日本人には野菜の量が少なく乳脂肪が多すぎと感じますが、これでも彼らにとっては「ヘルシーメニュー」なのです。
今日の献立を携帯電話にテキストで送ってくれるサービスもあります。
仕事帰りに材料リストを見ながら買い物ができるというわけです。
至れり尽くせりなのですが...

99ペンス(100円以下)のバーガー+フライドポテト+コーラのセットを家族全員で毎日(ホントに毎日!)夕食に食べている世帯にこのメッセージが届くのでしょうか。


希望のたまご

2011-04-25 | 廚ばなし(たべもの&のみもの)
東北大震災から49日がたちました。

いまだに被害の全容はわかっていない。

でも、被害者のみなさんの「負けてたまるか、ここで終わってなるものか」という意思が、タケノコやつくしのようにぐんぐん復興の芽を吹き出しています。
このゴールデンウィークには、たくさんの人がお休みを返上してボランティア活動に参加すると聞きました。

集まった寄付金、義捐金が、必要な所にしっかり届くよう重ねて願うばかりです。

という気持ちで迎えた今年のイースター。

復活のお祭りです。

キリスト教徒ではない私も、春がすべてをリスタートさせるという祭りには喜びを感じます。

イギリスでは、色付けした茹でたまごかたまごの殻を飾り、チョコレートで作ったたまごやうさぎや、表面に十字の飾りのついた「ホットクロス・バン」という菓子パンを食べたりします。

ウズラの卵ほどのチョコレートエッグを、庭のあちこちに隠し「エッグハント」と称して子供たちに見つけさせることもあります。

この写真は、本物のたまごの殻に入ったチョコレート。
殻に直径5ミリほどの穴をあけて中身を吸い出し、溶かしたチョコレートを入れてシールで封印したあとで色を吹きつけてあります。


ちょっと毒々しい色ではありますが...ひばり鳴く春の空の色と言う事で...(笑)

ところで、震災の翌々日にいち早く、仙台のアウトドアショップを事務所にし、現場に乗り込んでボランティア活動を続けて来たここのような組織は、手弁当で活動しています。日本赤十字に集まった寄付金は1500億円を超えるそうですが、こういう団体へは救援活動のための助成金はまったく回してもらえません。

日本への送金が可能な方は、ぜひこちらにも寄付をお願いします!

また、いくつかのNPO組織をサポートしているのは「オルタナ基金」
こちらは海外からペイパルでの払い込みをする事も可能です。

まだまだ、国外に住む日本人にもできる事はありそうだ。

英在住の日本人建築士の女性がバッジ売り上げを震災義援金に

2011-03-25 | 廚ばなし(たべもの&のみもの)
東日本大震災 英在住の日本人建築士の女性がバッジ売り上げを義援金に

<http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20110325-00000019-fnn-int>

イギリス中に散らばっている日本人も、震災の惨状にいてもたってもいられず、できる限りの事をしています。
私たちの募金活動をオーガナイズしてくれた、ひろみさんという近所の日本人ママさんと、7千個のバッジを作って寄付してくれたバッジメーカーがフジテレビにでたそうです。

このバッジ、日本語で「がんばれ日本、がんばれ東北」と書いてあるだけ。
震災直後の日曜日のインディペンデント紙(主要新聞)の第一面を飾ったデザインです。
津波の悲惨な写真だらけの新聞売り場に、赤い丸がだーっと並んで、すごく目立ってました。



このデザインが第一面に採用されたいきさつは朝日新聞に:
http://www.asahi.com/international/update/0316/TKY201103160082.html

ひろみさんの熱意、交渉力と編集長の好意でデザインを使わせてもらえることになり、またバッジは「ア・ベター・バッジ」というバッジ屋のジョンさんが、最終的に6千個タダで作ってくれました。
ジョンさんは画面に出演してます。

日本語しか書いていないし、とても小さなバッジなのに、どこで募金活動をしても大受けで、たくさんの寄付を集めて赤十字に送ることができています。

一個一ポンド(約130円)で買っていただくことにしたのですが、何と20ポンド札(2600円)をぽーんと出してくれる人が、ひとりやふたりではありません。

 「ここまでのスケールの天災を受けたら、先進国といえども自力で立ち直るのは難しいでしょう」

 「日本は今まで他の国の災害に惜しみなく援助を送って来た。こんどはあなたたちが助けてもらう番です」

 「震災後の日本人の助け合いぶりと忍耐、心底驚き、感動しました。」

ロンドンに住む、それはさまざまな国籍の人が、温かい言葉をかけてくれています。

集めた義捐金がどうか一刻も早く、被災地の皆さんに届きますように。

パンケーキ・デー Pancake Day

2011-03-08 | 廚ばなし(たべもの&のみもの)
今日は、Shrove Tuesday シュローブ・チューズデーです。

欧州では、キリスト教の復活祭(イースター)の前の40日間、肉や乳製品、脂と言ったこってりした食べ物を控え、粛々とした日々をすごす習慣がありました。

その始まりの前日に、台所にある卵やミルクを使い切ってしまおうという「謝肉祭」、これがシュローブ・チューズデーで「パンケーキ・デー」とも呼ばれています。

昔この日は、半日で仕事を切り上げて良く、村々ではパンケーキを小さなフライパンの上で落とさずにひっくり返しながらゴールまで走る、「パンケーキ競争」が行われました。

国によってこのパンケーキの作り方や食べ方は違いますが、イギリスでは、クレープをちょっと厚めにしたような素朴なパンケーキを何枚も焼き、レモンとお砂糖をふりかけて食べます。




ーーー イギリスのパンケーキ・デーを楽しもう ーーー

<基本のパンケーキ生地 イギリス編>
ふるった薄力粉 110グラム
牛乳 200ml
水 75ml
卵(Mサイズ)2個
溶かしバター 25g 

<作り方>
牛乳と卵は冷蔵庫から出して室温に戻し、水と混ぜます。
ボウルに入れたふるった粉に、上の液体ミックスを少しずつ混ぜ、1時間寝かせておきます。

混ぜる時は、フォークか箸でさっくりと、泡立てないように。
だまが少々あっても大丈夫です、フォークの背で荒く潰しておけば、1時間後にはスムーズなクリーム状になっています。

スポンジ状のアメリカンパンケーキとちがい、しっとりぺったりした焼き上がりが理想なので、泡はいらないのです。

さて、パンケーキ用のフライパンがあれば(直径16-18センチ、深さ2センチ)、最高です。


煙が薄く立ち上るまで一度熱してから、火から離してさまし、バター10グラムとサラダオイル10グラム(分量外)を入れます。
ぶつぶつしてきたらキッチンペーパーで余分な油を拭き取ります。
拭き取ったペーパーは、キープしましょう。

いったん火から下ろして3呼吸くらい待ち、生地をお玉にすくい、傾けたフライパンの中心から渦を巻くように流します。フライパン自体も手首を軸にして回転させるような感じで動かします。

要するに、適した温度で生地を流し、なるべく早く薄く円形に広げる、のがコツです。



このサイズのフライパンなら、生地50mlがちょうどいい量ですが、フライパンの温度が高すぎると、生地を流した途端に固まって倍ぐらいの量が必要になります。
温度が低すぎると、なかなか焼けず、こなこなしたパンケーキができてしまいます。

この温度加減だけは、なんどもやってみないとわかりません。

ふちが乾いて来たら、フライパンを揺すり、生地が乾いて動くようになるまで続けます。
中火で2分くらい。
そして、フリップ!(ひっくり返し)
うまく着地できたかな。
あらぬ方向に飛んで行ったり、二つ折りになったり、まったくうら返らなかったり。



うら側は1分で焼けます。

大きな鍋にお湯を沸かし、網を挟んでお皿を載せ、そこに焼き上がったパンケーキを続々と載せて暖かくキープします。

今日は、まずマッシュルームのクリーム煮と魚のフライ、チーズなどをつつんでごはんっぽくいただき、それから、伝統のレモンと砂糖がけをくるくると巻いてデザートに。



娘は自分の好きなチョコレート・クリームを塗ってむしゃむしゃ。

私はレモンカードという濃厚なクリームを。

と、いろいろなバリエーションが楽しめます。

砂糖とレモンの他に、よく見かける中身は、メープルシロップがけ、手作りのジャムを水でのばしたソース、リンゴやあんずの甘煮、炒り卵とスモークドサーモン、ほうれん草のクリーム煮などです。

薄力粉をそば粉に変えると、フランス式のガレット(パンケーキ)になります。

12枚焼いたのがあっというまになくなってしまいました。
こんどは、卵3個にして18枚焼こう....。

簡単迅速おいしいチーズパン

2011-01-11 | 廚ばなし(たべもの&のみもの)
クリスマスにイギリス人の友達夫婦からウィスキーをいただきました。
サントリーの「山崎」。

とてもオリエンタルな箱に入って届きました。


サントリーは、スコットランドのボウモアなど銘酒の蒸留所をたくさん所有していて、その名はイギリスでもよく知られています。でも日本生まれのこのウィスキーが、酒屋はもとから全国のスーパーにまで並ぶようになったのは最近の話。

日本にいたときはあまりウィスキーを飲まなかったyasukoですが、オーヘントッシャン蒸留所を訪れてからというもの、すっかりウィスキーファンになってしまいました。

日本人のための日本人によるウィスキー、と言うのがよくわかるとしみじみ。

(あれっ!クリスマス年末飲みすぎたので、1月の晩酌は週一回って決めたんじゃなかったっけ。)

後悔先に立たず。舌の滑りが良くなった所で、今日のお題の「パン」。

イーストを使わずにできる、チーズと野菜いりのパンです。
デリア・スミスという有名な料理研究家のレシピ。
あまりに簡単でおいしいので、何度も作っているうちすっかりうちの献立になってしまいました。


まぜて、焼くだけなんです、マジに。

<材料>
強力粉、全粒粉がベスト 225g
卵 Lサイズ 2個
牛乳 大さじ1
塩 小さじ1 から1.5
パルメザンチーズ 50g 5ミリ角に切る
セージ(ハーブ) 生のみじん切りがベストだけどドライでも可、大さじ1杯分
根菜か水気の少ない野菜 カボチャ、ジャガイモ、サツマイモ、タマネギ、にんじんなど、175g(皮むき後)ここではパースニップを使っています。

飾りに:パルメザンチーズを薄くそいだもの 25g
セージの葉、3-4枚
オリーブオイルかサラダ油 小さじ1
ダスティングのための小麦粉少々

<作り方>
オーブンを190度に温めておきます。

粉と塩をふるう。大きめのボウルを使いましょう。
ここで、粉に空気をたっぷりふくませると仕上りもふわっとなります。
全粒粉だと、しゃりしゃりした胚芽がざるに残りますが、捨てないで混ぜます。

そのボウルの中に、野菜をチーズおろしか鬼おろしなどで荒くおろします。
粉をまぶしながら。

パルメザンチーズとセージを混ぜます。

卵とミルクを合わせてよく溶きまぜ、少しずつボウルの中に加えていきます。
パレットナイフか大きめのフォークを突き刺すように構えて、ざくざくぐるぐる切るようにするとうまく混ざります。

クッキングシートを引いた天板に、薄く油を塗り(材料の分量外)、ボウルの中身をまとめながら乗っけます。
粉をまぶした手で、ラグビーボールのような形に整えます。丸でもいいです。

包丁で、表面に十字の筋をつけます。

セージの葉の裏に、分量(小さじ1)オリーブ油を塗り、パンの上に飾りとして貼付けます。
いろいろな色のセージを育てていますが、今日のはトリカラーという、表が草色で裏が紫のタイプ。
雪焼けしてちょっとかわいそうな状態ですが、焼いちゃえば大丈夫。
おまけにローズマリーもちょっと挿してみました。
薄く削ったパルメザンをちりばめ、ダスティング(粉を全体にまぶす)します。

オーブンの上段に入れ、40-50分焼きます。

パンの表面にいい焼き色がついて、竹串を差すと何もつかずに出て来る状態が出来上がりです。

このチーズパン、焼きたてならバターもなにもいりません。
スープと一緒にランチ、ワインのお供に...食べ始めると止まらなくなります。


野菜とチーズはいろいろなコンビを楽しめ、無限にバリエーションができます。

ギリシャのフレッシュチーズ「フェタ」、フランスのブリー、カマンベール、クリーミーなドルシラッテ、コムテ、イギリスのチェダー、レスター、スペインのマンチェゴ、スイスのグリエール、オランダのクミンの種入りゴーダ...プロセスチーズだって大丈夫。

古く堅くなってしまったチーズの処分にもぴったりです。
今回はこちこちになっていたパルメザンをごりごりとすってかけました。
おろし金の歯がこぼれるかと思ったけど、高いパルメザン!無駄にしたくないです。

今回はパースニップを使いましたが、野菜は<材料>にある中から何でも。
パースニップは、英国式:風邪対策でも紹介したヨーロッパの野菜で、こんな形。

ハーブも、タイム、オレガノなどお試しください。

翌日に残ったら、軽くトースターで焼いてバターを塗ってみてください、これがまた格別なのです。
冷凍もできます。

和風バージョンも作ろう、とひじきとモツァレラチーズの薫製を入れて、ハーブのかわりに山椒の葉をつかってみたけら、香りが強すぎました。
シソは、高温だと香りが飛んでしまうし。
もっと実験が必要だな。


鮭をおろしてハッピー・クリスマス!

2010-12-25 | 廚ばなし(たべもの&のみもの)
12月25日。クリスマスはイギリス人にとって最も重要な一日です。

我が家のクリスマスは、一昨年から家族だけでパジャマのままのんびり過ごす日。

私以外に肉を食べる人がいないので、伝統的な七面鳥料理などはしません。

クリスマスイブには手巻き寿司。
クリスマスには、鮭とムール貝のワイン蒸しで祝います。

で、毎年、新鮮な鮭を丸ごと買って解体し、刺身用、ステーキ用、鍋用などに取り分け、すぐに食べない分は冷凍します。
鮭は、捨てる所がまるでないと言われる魚で、骨も頭もすべて利用します。

昨日は、せっせと鮭をおろしていました。

ワタシの楽しみは、骨についた身を漉いてかき集め、おひとり様の豪華なプリ・クリスマスごはん「鮭のたたき」を楽しむ事。
執拗なまでに(笑)こそげとった身に、ネギの小口切りといりごま、わさびと醤油をまぜ、2-3分置いて、炊きたての玄米といっしょにいただきます。



あらで作ったお吸い物を添えて。
だし汁にショウガと酒を少し、仕上りに生醤油を垂らし、しらがネギを載せるくらいのものすごくシンプルなおつゆですが、これが、おいしいの~。



これでクリスマスは準備万端、ぷはー。

ハッピー・クリスマス!

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ハロウィーン

2010-11-01 | 廚ばなし(たべもの&のみもの)
昨日は、ハロウィーンでした。

ハロウィーンは、もともとアメリカのお祭りだったのですが、ここ数年イギリスでもお祝い...と言うか騒ぐようになりました。
日本でも同じみたいですね!

お菓子、衣装、いろいろなお店が「ハロウィーン・セール」をやっていました。
どんな行事も、商売にはありがたい口実と言うわけで...。

子供たちは、オバケや魔女などに扮して近所をぞろぞろ回って歩きます。

カボチャのランプがかざってある家は「襲ってもいいと言うサイン」です。

ドアを開けた人に向かって、「トリックかトリートか!?」と一斉にちいさなかわいい声が上がります。

うちの娘はもう小学校中学年ですが、いろいろ工夫を凝らしたコスチュームの友達と出かけました。
といっても、この国では12歳くらいまで子供だけで出かけるのはダメ。
親がついていなくてはならないので面倒ですが...。


魔女になった彼女のペット「キャンディ」ちゃんです。



帽子はワタシが、ほうきは娘が作りました。


それを、ドレスの肩に縫い付けて、まるで子猫が肩の上に乗っかっているようにして。

友達の親御さんが付き添い人になってくれ、一同は出発。
待っている間、親同士はカボチャのスープとワインで盛り上がって。

オレンジの酸味がさわやかなスープでした!


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朝食にポリッジ

2010-07-08 | 廚ばなし(たべもの&のみもの)


小さい時から朝は食欲がなかったワタシですが、最近、ポリッジを朝食に食べてます。
昼まで小腹もすかず、眠気も早く飛ぶみたいです。

ポリッジは、お粥の総称ですが、イギリスやアイルランドではポリッジと言えばオート麦のお粥のことです。
日本では、アメリカ経由で伝えられたため「オートミール」と呼ばれてますね。

ポリッジに使うオート麦には、3種類あります。

尖ったピンヘッド・オーツをスチール刃で細かに切った「スチールカット」、重いローラーでのした「ロールドオオーツ」、粉砕した「クラッシュドオーツ」です。

伝統的な作り方は、たっぷりのミルクでことことと煮るだけ。
そして、食べる時に、改めて冷たいミルクをかけ、砂糖をぱらぱらがイングランド式、塩をぱらぱらがスコットランド式。

スコットランドは、ポリッジの消費量が、連合王国のなかで最も多いところです。
ポリッジの作り方には一家言あるという人が多く「世界ポリッジ・メイキング・チャンピオンシップ」まで開催しているくらいです。


これは、スコットランドNo.1のブランド「スコッツのポレージ」(ポリッジのこと)の箱。



このso-easyってのは、電子レンジで2分半で出来る便利おひとりさまパックです。
深めのボウルに入れて、ミルクを注いでチンするだけ。

ピンヘッド・オーツを一晩ふやかして、弱火でゆっくり...という時間のない、忙しいとき(ほとんどいつもそう?)にはとっても便利。


このパッケージの人物、どうみても映画「ブレーブハート」で戦士ウォレスを演じたメル・ギブソンだよね。
こぎれいなヘアスタイルと、筋肉もりもりの体がアンバランスで、なんか笑っちゃいます。

最近はまっているのが、スパイスのきいた「クリスマスジャム」とシナモンをかけていただく食べ方。



イギリス人に増して、ベルギーやオランダ人など欧州大陸の人が好む「甘い朝食」は大の苦手なyasuko ですが、
これは、なぜか気に入ってしまいました。

偶然、クリスマスにもらったジャムの残りをかけてみたら、妙においしかったのです。


このジャムは、2種類のプラムと干しぶどうなどのドライフルーツに、クローブや赤ワインの入った、スパイシーな味。
とろりと落として、仕上げにシナモン粉末をふりかけたら、甘さより香ばしさが勝りグーなのです。

これにはまる前は、オート麦をミルクでなくダシで煮て「ノリの佃煮」をかけたり、ごま塩や梅干しをいれてみたり、日本のお米の粥感覚で食べるのが好きでした。

消化に良く、長時間エネルギーを少しずつ放出してくれるというポリッジ、おすすめです。

ちなみに、ワタシなんかこれ一杯で充分、満腹になるのですが....
イギリスの有名な朝食「フル・イングリッシュ・ブレックファスト」では、これ前菜なんですよー。
これに続いて、あのベーコンやらソーセージやら卵の載ったメインコースがドン、と出てくると言う...

それはまた次の機会に。

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