ロンドンの廚(くりや)

ロンドンに住むフードライター Yasukoの「廚(くりや=台所)事情」ブログです。

小さな小さなイングランド(コッツウォルズ)

2008-10-25 | コッツウォルズ
コッツウォルズの村の一つ、ボートン・オン・ザ・ウォーター Bourton-on-the Water という村に「モデルビレッジ」があります。

ボートンは、前回写真をお見せした、バイブリーという可愛らしい家が並ぶ村の隣に位置します。
ロンドンからの日帰りバスツアーでたちよられた方もいるのではないでしょうか。
このモデルは、ボートンの村を正確に1/9のスケールに縮小したもので、1930年代に村の職人さん達によって作られたそうです。
家々、教会、お店、橋、とても精巧に作られていて驚きます。



さらにそのモデルビレッジの中にある、「ミニチュアビレッジ」
これをご紹介したかったのです!

村全体が50センチ四方の箱に収まった「ミニビレッジ」もすばらしいのですが、 昔のお店などの室内の様子をそれはそれは細かく再現したモデル、これに感動しました。
ミニチュア・ドールズ・ハウス愛好家と呼ばれる、人形の家作りが大好きな人たちの手によって作られたものだそうです。


スケールは1/24。この写真のお人形は本体サイズが10センチ足らずです。

手作りものが好きなおばさん。お部屋の散らかり方がすごい!ここまでやるかと言う感じですね。

ジャムの瓶は5ミリ-1センチくらいのサイズです。

塩こしょうのボトルに至っては、直径2ミリくらい。

もしも、ボートンの村とモデルビレッジを訪れる機会があったら、ぜひぜひ、このなかの「ミニチュア」展示も忘れずにのぞいてくださいね。





コッツウォルズ紀行、はじめます

2008-10-15 | コッツウォルズ
このところばたばたしていて、ちっとも書く時間が見つかりません。
金融クライシス関係の取材もすごい数で、yasukoのような専門分野外のライターも引っ張り出されています。
各国政府の国費による救済策のおかげで、株価は戻ってきたみたいですが、これでちょっとは落ち着くのでしょうか...。

さてさて、yasukoは、来春に日本で出版される「ロンドンとコッツウォルズのマーケット」という本の取材を夏から始めました。

日本人旅行者にも人気の高いカントリーサイド、コッツウォルズの取材では、リアルタイムな紀行文を書きたかったのですが、甘かった!子連れ取材旅行では、宿でしみじみと旅情をつづる、というわけはいかないのでありました。

それはともかく。

気に入った所や見つけたものを、少しずつ紹介して行きます。

イギリスに関心のある人なら、コッツウォルズという名を聞いた事がすくなからずあると思います。
これは地名ではなく、イングランド南西部の三ー四州にまたがるかなり広いエリアを指します。
とっても緑豊かで美しいカントリーサイドです。

農業が一番大きな産業で、最近の地産地消ブームにも乗ってイギリスの台所へ新鮮な野菜を届けています。
酪農もさかんです。おいしいチーズやアイスクリームもたっくさんあります。

また、チャールズ皇太子の御料地のひとつがあるのもここです。
皇太子は有機農法にとても関心が高く、御料地ハイグローブ内の農場を、何年もかけて完全な有機農場にしてしまいました。
これは別の機会にしっかり書きます。

コッツウォルズ周辺では、建物にベージュっぽい色の石灰岩が使われているため、村々の景観はソフトなモノトーンで美しく、「はちみつ色の村」「生成りの村」といったロマンチックな名前で呼ばれています。



この写真は、そんな村のひとつ、バイブリーです。
日本からの旅行者のほとんどが、ロンドンからの日帰りバスツアーで訪れるコッツウォルズですが、ここは通過ルートに入っているので、訪れた方も多いでしょう。

訪れたのはこの夏で一番天気がよかった日。
ゆったりと流れる川と、近くの養殖場から逃げて繁殖しているらしい鱒がすいすいと泳いでいて、時間がスローダウンしたように感じたひとときでした。

続きはまた....





飲みやすい南仏ワイン

2008-10-05 | プロンク情報 (お手頃ワイン)
ひさびさに、プロンク(美味しいお手頃ワイン)のご紹介です。
この前の時も書いたけど、やっぱり写真を忘れて飲んでしまいます。
今日は珍しくフレンチ。
ローヌ川地方産の飲みやすい赤、Terres de Galets 2007, Cotes du Rhone でした。

この地方で最も広いワイン畑を所有していると言うG ・ メッフルの醸造です。
ここのワイン、ラ・シャス・デュ・パプは、日本のスーパーなんかでも千円台で売ってますよね。
同じエリアの名酒、シャトーヌフ・デュ・パプと紛らわしい名前ですが、これもグッドバリューです。

ドライだけど引き味が甘いのは、グレナッシュという、さわやかでフルーティーなグレープがメインだからだと思います。

で、つまみはなんだったかって?

...すいません、また食べちゃいました。

鹿肉(ヴェニソン)のソーセージと、黒ケールのグラタンでした。ケールは、「青汁」にするあのごわごわした葉菜です、堅い芯を取ってちぎり、蒸した後で、溶き卵、生クリームとパルメザンチーズとあえてオーブンでこんがり焼きます。
パリパリに焼けた葉っぱが美味しいです!
今日使ったケールは、ネロという黒いタイプだったので、焼く時にルビー色のクランベリージャムをちょっとたらし 、彩りのバランスを取りました。

ケールは茹でても炒めても、なかなか柔らかくなりませんが、蒸してから2度火にかけると、食べやすくなります。
天ぷらにしても美味しいし、青汁の効用でもお馴染みのように栄養豊かで繊維もばっちりなので、よく食べてます。

鹿肉は、クセが強くなくて、牛肉のような深い味がありながら軽くてお腹にもたれないので好きです。
秋から冬にかけて、煮込みにしたりステーキでいただいたりします。
今日のソーセージは、オーガニックの養殖ヴェニソンファームから届いたもの。

こんどは、ぜったいお目にかけますので...
下のリンクから、参考写真を見てください。

ヴェニソンのソーセージ

黒いケール、カルヴォ・ネッロ