やっぱり本が好き@ミステリ

日頃読んだ本の感想・日常の生活など

父からの手紙 小杉健治

2008-06-30 14:51:22 | Weblog
家族を捨て、阿久津伸吉は失踪した。
しかし、残された子供、麻美子と伸吾の元には、誕生日ごとに父からの手紙が届いた。
十年が経ち、結婚を控えた麻美子を不幸が襲う。
婚約者が死体で発見され、弟が容疑者として逮捕されたのだ。
姉弟の直面した危機に、隠された父の驚くべき真実が明かされてゆく。

誕生日に届く手紙は家族を愛する父親の姿を想像してしまいます。なのになぜ、失踪しなければならなかったのか?麻美子は父は不倫して出て行ったと思っていました。が、それは無いな。最初からそう思っていました。
真実がわかるにつれて込み上げてくるものがあります。
悲しいです。

イニシエーション・ラブ 乾くるみ

2008-06-29 09:33:20 | Weblog
大学4年の僕(たっくん)が彼女(マユ)に出会ったのは代打出席の合コンの席。
やがてふたりは付き合うようになり、夏休み、クリスマス、学生時代最後の年を共に過ごした。
マユのために東京に大企業を蹴って地元静岡の会社に就職したたっくん。ところがいきなり東京勤務を命じられてします。週末だけの長距離恋愛になってしまい、いつしかふたりに隙間が生じていって・・・。 
 最後から二行目で本書は全く違った物語に変貌する。「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリーと言うから読んでみました。陳述トリックを見破ろうと注意して読み進めました。途中「はぁ?」って所もありましたが最後の二行目まではありきたりの恋愛小説にしか思えませんでした。そして「あんた誰?!!」まんまと騙されました。二回読むのは嫌だったのでネットでネタバレ探しました。「あぁ、そーか。なるほど。」って感じ。二回目はこの先読まないと思う。

天使の梯子 村上由佳

2008-06-27 16:26:22 | Weblog
「天使の卵」から10年後の設定。
古幡慎一はバイト先のカフェで高校時代に思いを寄せていた先生斉藤夏姫と再会する。
8歳年上29歳の夏姫にどうしようなくひかれていく慎一。
やがて2人は恋人同士になる。
しかし、歩太という男の存在を知り、激しい嫉妬に駆られ、歩太に近づいていく。

歩太の成長に泣けてきました。
物語だとはいえ歩太にもう一度恋してほしいです。

セックスアンドザシティー 最高!!!

2008-06-26 16:41:29 | Weblog
夏に映画公開ということでなんとなくレンタルしてみました。
シーズンが進むにつれておもしろくて眠れない日々。もっと早く見るべきだった。
友達の大切さをとても感じました。共に泣き、笑い、怒り、時にはケンカもします。
このドラマの中でサマンサが大好きでした。そんなサマンサが乳がんになり治療の為に髪がぬけるので坊主にしようとバリカンで髪を刈っているところをスミスに見られてしまいます。その時彼は自分の髪を坊主にします。愛を感じました。泣かずにはいられませんでした。それにしてもスミス男前。
キャリー、ミランダ、サマンサ、シャーロット最後はみんな幸せになったのでとてもよかった。映画公開されたらすぐに見たいと思います。

天使の卵 村上由佳

2008-06-26 15:42:10 | Weblog
美大志望の予備校生の一本槍歩太は、ある朝満員電車で出会った女性に心を奪われる。
その後、父親の入院している病院で再びその女性と出会う。
その女性は父の主治医で精神科医の五堂春妃であることを知る。
歩太には高校時代からの恋人夏姫がいる。
春妃は夏姫の8つ上の姉だった。

読み終わるとなんともやりきれない思いがした。
なぜこのような結末にしたのか。
恋愛小説はあまり読まないのですが次は「天使の梯子」読みます。
続編みたいですから。

凍える牙

2008-06-26 15:10:15 | Weblog
深夜のファミリーレストランで、客の男性の体が突如発火、炎上し死亡した。
火の勢いは強く、雑居ビルの一階に位置していたレストランはもちろん、その上にあるいくつかの店舗をも巻き込む火災となった。
被害者の男性には獣による歯牙傷があった。
女性刑事の音道貴子は中年刑事の滝沢保とコンビを組み捜査にあたる。
やがて、獣にかみ殺される事件が相次いで起こる。
そして捜査線上に浮かんだのは「疾風(はやて)」と名づけられたウルフドックだった。

犯人側の心理だとか犯行に及んだ動機をもっと深く掘り下げてほしかった。
最後は疾風のことを思うと泣きそうでした。

残虐記 桐野夏生

2008-06-23 14:09:09 | Weblog
小説家、小海鳴海が失踪する。
彼女の夫のもとに残されていた原稿「残虐記」。
そこには彼女が10才の時、男にさらわれ1年余り男の部屋に監禁されていた事件が余すところなく赤裸々に描かれていた。
誘拐の前に殺人死体遺棄事件も起こしていた男は22年ぶりに出所。
突然彼女に男から手紙が届き彼女は原稿を書き上げ、姿を消した。

桐野氏の作品を読むのはこれが初めてです。なぜ「残虐記」を選んでしまったのか。読み終わって、軽く後悔してしまいました。
題名も衝撃的でしたが内容も衝撃的です。怖いです。ある意味ホラーです。
新作の「東京島」は怖くないといいのですが・・・。

翳りゆく夏 赤井三尋

2008-06-20 13:44:51 | Weblog
第49回江戸川乱歩賞受賞作

東西新聞社が採用を内定した朝倉比呂子は20年前に起きた誘拐事件の犯人の娘だった。
週刊誌がスクープ記事として取り上げたことがきっかけに東西新聞社では事件の再調査を独自に開始した。
社命を受けたのはある事件で窓際社員になった梶。
彼は当時、事件の起きた横須賀の担当記者だった。
事件関係者の取材を始めると予想もしなかった真実が浮かび上がってくる。

非常におもしろかった。
もうページをめくる手が止まらない。

サクリファイス 近藤史恵

2008-06-18 13:56:59 | Weblog
「このミステリーがすごい」で7位
その他、いろいろなところで話題になっていたので読んでみました。

自転車ロードレース
勝つことを義務づけられたエースとそれをサポートするアシスト。
初めて抜擢された海外遠征で思いもよらぬ悲劇に遭遇する。
それは単なる事故のはずだった。
真相は・・・。

その事故までが非常に長く感じました。
実際、事故が起きたのは最後の方。
事故から真相までは短く。
物足りなさを感じてしまいました。

どうでもいいことなのですが
「ぼくは唇を舐めた。」
このフレーズがやたらと多く、気になってしまったのは私だけでしょうか。


長い長い殺人 宮部みゆき 読みました。

2008-06-17 14:57:43 | Weblog
10の財布 そこから事件の全貌が明らかになる。
映画になったみたいですがどのように財布を表現しているのか?
ちょっと気になります。

四つの殺人事件
容疑者は塚田和彦とその愛人森元法子、保険金目当てにそれぞれの配偶者を殺した疑いをかけられている。
しかし、証拠がない。
犯人は本当にこの2人なのか?
他に犯人はいるのか?

さくさくっと読めます。
最後の2人の財布で犯人がわかるのですが・・・
こうなるか。
少々残念でした。
まあ、それまでの過程がおもしろかったので良しとしましょう。