告白 湊かなえ

「愛美は事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に殺されたのです。」
中学教師の森口は終業式のＨＲで娘がこのクラスの生徒二人に殺されたと告白しました。そして、その生徒二人にすでに復讐しているとも・・・。

第１章は森口のＨＲの語りのみである。
この語りで読者の心を鷲掴みにしている。
第２章以下は、クラスメートの女の子、犯人とされた少年Ｂの母親、少年Ｂ、少年Ａ、そして再び森口のモノローグで事件が語られていきます。
ノンストップで読んでしまいました。

八日目の蝉 角田光代

希和子は不倫相手に家に忍び込む。生後６か月の赤ちゃんを一目見るだけ、見てすべてを終わりにするつもりだった。しかし気がつくとその赤ちゃんを連れて逃げ出していた。赤ちゃんに「薫」と名づけ、希和子は逃避行を続ける。

頼むから逃げ切ってくれ！読みながら何度も何度も願った。
どうかこの二人をあたたかく見守ってください。
見逃してください。
そんな願いもむなしく逃避行は三年半で終わる。

葬列 小川勝己

不幸のどん底で喘ぐ中年主婦・明日美としのぶ。気が弱い半端なヤクザ・史郎。そして、現実を感じることのできない孤独な女・渚。社会にもてあそばれ、運命に見放された三人の女と一人の男が、逆転不可能な状況のなかで、とっておきの作戦を実行した―。果てない欲望と本能だけを頼りに、負け犬たちの戦争がはじまる!戦慄と驚愕の超一級品のクライム・アクション!第二十回横溝正史賞正賞受賞作。

DOG SHIT. CAT SHIT. RAT SHIT. PIG SHIT.のサブタイトルが付けられている。
これらのサブタイトルの意味はよくわからないが最後のPIG SHITのどんでん返しっぷりがよかった。