矢野住建 Create the ideal

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瓦の魅力

2006年08月26日 | 注文住宅 トピックス

見学会や弊社の事務所へお越しになられたお客様方とお話しをしていると、
年齢などに関係なくほとんど方は屋根の仕上げ材に『瓦』を希望されます。
確かに、少し味気ないコロニアル葺きの屋根や鉄板葺きの屋根と比べると
格段に『屋根の美観』が向上し、建物自体にも気品を漂わせてくれます。

↓こういうモダンスタイルな外観には
    やはりコロニアルや鉄板仕上げが似合いますが・・・

(コロニアルや鉄板を否定している訳ではないので少しだけ補足です)

既にご存知かもしれませんが、単に瓦といってもその材質の違いによって
大きく2つの種類に分けられます。

一つは、

◇ 陶器瓦(粘土系瓦)

です。名前の通りお茶碗などの陶器と同じく粘土を瓦の形にかたどったものの
上に釉薬(うわぐすり)をかけて、窯の中で高温で焼き上げた瓦です。
瓦表面の釉薬がガラス質になっているため雨水等が浸透することもなく、長い
年月を経ても美しい状態を保ち半永久的にメンテナンスの必要が
ありません
ちなみに、この釉薬を替えることによって仕上がった時の色やツヤの出し方を
変えていますが、下記で紹介している「コンクリート瓦」のような微妙な濃淡の
グラデーションはなかなか表現することができません。

もう一つは、

◇ コンクリート瓦(セメント系瓦)

です。こちらも名前の通りコンクリートを主原料とした瓦ですが、陶器瓦との
大きな違いは表面に塗装をして使われることです。
その為、陶器瓦では出すことができない微妙な濃淡のグラデーション
も表現が可能で、建物の外観に味わい深さを醸し出してくれます。
ただし、経年により変色・脱色がおき、数年ごとにメンテナンス(塗装)が必要
となります。
(※最近ではセメント瓦自体の性能も良くなってきていますので、メンテナンス
期間も以前に比べるとだいぶ長くなってきているようです)

このように、どちらの瓦にも一長一短があり、また、同じ瓦葺き仕上げでも仕上
がった時の建物の雰囲気は随分と異なります。

ご興味のある方は、下記HPも是非ご覧になってみてください。

 ※陶器瓦について→ 三州瓦 瓦web
 ※コンクリート瓦について→ ラファージュ ルーフィング㈱ HP 
 ※参考までに→ 屋根材の分類

ちなみに・・・
先日「構造見学会」を開催いたしましたお客様の建物も「陶器瓦葺き」仕上げ
になっています。(ご来場いただいた方はご覧になりましたよね)
その現場での作業の様子を少しご紹介したいと思います。

↓現場へ搬入されたばかりの材料

       ・・・陶器なのでこれだけでも結構な重量です

↓まずはクレーン等で屋根の上に瓦を必要枚数だけ運びます

         ・・・こういう光景を見たことありませんか?

↓瓦屋さんが実際に瓦を葺いている様子

     ・・・やはり職人さんじゃないとできない仕事です

↓瓦が葺き終わった様子



     ・・・この「美観」はやはり瓦ならではのモノです!


最後に、こちらのお客様にも使用しました「陶器瓦」のメリットをいくつか挙げて
みますので、ご参考にしてみてください。

① 家族の健康に安心な材料
瓦には石綿などの有害物質が一切入っておらず、1000年以上昔からの良質
な粘土が原料となっています。

② 夏は涼しく冬は暖かい快適な住み心地
真夏の高温と真冬の寒気にさらされる屋根材には、室内と室外を遮る高い断熱
性能が求められますが、瓦には優れた断熱性があり、また、瓦が葺かれた屋根
は瓦と屋根の間に自然な空気層ができるので、屋根裏の適度な換気を保ちなが
ら室内の温度を一定に保ってくれます。

③ 潮風や酸性雨にも負けません
風で運ばれてくる砂塵や潮風の塩分、また最近話題となっている「酸性雨」は
屋根材を磨耗させたり腐食させる屋根の大敵です。
けれども、瓦なら強度を損なうことなく瓦の美しさを長く保ってくれます。

④ 熱や寒さに強い頑丈さが自慢です
焼け付く真夏の日差しでも、凍てつく冬の寒さでも、瓦なら急激な温度変化で
ひび割れや剥離を起こすことはありません。

⑤ もしもの火災にも大丈夫
1000℃以上の高温で焼かれて製造される瓦は、建築基準法では「不燃材」
としての指定を受けています。その為、もしもの火災による屋根からの類焼を
未然に防いでくれます。


いかがでしたでしょうか?
なんか今日は瓦屋さんのHPみたいになってしまいましたが、また機会があり
ましたら今度は別の材料をテーマにブログしてみたいと思います。


ということで、木村でした