やなさん浜松E-RA日記

浜松暮らしを楽しむ人を応援する柳原新聞店社長の日記です

BOBBY

2007年03月09日 | 浜松暮らし
先日、映画「BOBBY」を見ました。

実によい映画でした、泣けました、感動しました。
エンドロールの最後まで、誰ひとり席をたつ人が観客がいなかったところを見ると皆さん同じ気持ちだったのでしょう。

「BOBBY」とはロバート・F・ケネディのことですが、彼は68年6月5日、LAのアンバサダーホテルで暗殺されました。

この映画は、その当日のホテルを舞台に22人の人間模様を描いたドラマです。

ベトナム戦争に徴兵されないために偽装結婚する若者の話、ホテル内部で起こる黒人・ラテン系移民への差別の問題、落ちぶれた大物歌手と夫の関係、ケネディの選挙ボランティアの若者とドラッグ、倦怠期の夫婦のエピソードなどに、ケネディの実物フィルムやスピーチを交えることで68年当時の閉塞した社会状況を想い起こさせ、最後のパーティ会場で全員がそろうクライマックスへとつながるわけですが、話が進むほどにどんどん引き込まれていきました。

現在のイラク派兵に対する嫌気ムードは当時のベトナム戦争に対する閉塞感と同じような状況にあるような気がします。このような時期にこの映画が封切られたのはまさに絶妙のタイミングだと思いましたが、この企画自体は9.11前から煉られていたそうで、ただ9.11起きたことで、しばらくは封印していたんだそうです。


今まさにロバートFケネディがいたら、世の中はもう少しましな状況になっていたのではないかと、そんなことを考えさせられる映画でした。

最後に、心に残る、ロバートFケネディの演説文をご紹介します。

私は今日合衆国大統領に立候補します。
誰かに反対するための出馬ではなく、
新しい政治の提案のため、
この国が非常に危険な道を歩んでいると確信し、
今しなくてはならないことに全力を尽くすよう、
求められていると強く感じるからです。

アメリカをローマ帝国のようにしたくない。
かつてキケロはこう書いた。
”彼らは荒廃を作り、平和と呼んだ”

あなた方の世代、今の世代には、
人間性や希望を浪費する余裕などないのです。
壁の向こう側には、人類の幸福と繁栄のために、
手を差し伸べるべき世界があるからです。

BOBBY公式サイト