ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け34年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

米空軍、CV-22オスプレイの飛行停止(一時)を決定(20220819)

2022年08月19日 | 米軍/自衛隊

 米国空軍は8月16日、CV-22オスプレイの飛行を中止するように指示したとのことだ。これは飛行中のクラッチの不具合いによる事故が2017年以来4件、過去6週間で2件発生しており、これに対処するため。空軍担当者は、「我々は問題について解明し、最悪の事態を避けるため危機管理の対策を講じる」と言い、メーカーなどとも協力して行うようだ。

 V-22オスプレイは2個のエンジン、2個の回転翼(プロペラ・ローター)で起動し飛ぶ。ヘリコプターの如く垂直に飛べ、飛行機の如く水平にも飛べるのがウリの機体だ。このため、速く、大容量の輸送ができ(ヘリコプターとの比較)、長い滑走路を要せず、自由に離発着できる。軍用機としての利点が高い。一方で、モード(垂直・水平モード)の転換の問題や、ローターが短く、機体の重量が重いため、オートローテーション機能がないと言われてきた。双発のエンジンが止まったら、滑空しておりられないという構造的な欠陥をもっている。

 同機の緊急着陸が多いのは、このために大事に至らぬ前に予防的な着陸をやらざるをえないからだろう。今回の事故に伴う点検はエンジンとプロペラ(ローター)をつなぐクラッチが作動しなくなったとき、他のエンジンで2本のプロペラを回すのだが、この際に必ずしもスムースに機能しないことが原因となって事故が起きているようだ。

 この空軍使用のCV-22は在日米軍には横田基地(東京都)に6機が配備されている。この機体は横田から嘉手納基地にしばしば現れており、私は中城湾での演習を撮影している(21年9月)。また、海兵隊は普天間基地にMV-22を24機配備しており、昼夜を分かたず沖縄や奄美大島、岩国基地(山口県)などあちこちを飛び回っている。さらに海軍にCMV-22が空母の輸送機として配備されており、これまた嘉手納基地や普天間基地に度々現れている。

 以上のV-22の仕様は殆ど同一だ。ここで指摘されているクラッチも同一だと思われる。空軍は特殊作戦機と言われており、低空飛行や夜間飛行なども迅速に行えるように地形を読み込むレーダー等がついている。空軍と海兵隊では使い方の荒さが違うとしても、基本部分は同一であり、海兵隊や海軍は点検を行わずというのはいかがなものか。

 陸上自衛隊もこのV-22を木更津基地(千葉県)に9機を暫定配備している。最終的に陸自水陸機動団の輸送部隊として佐賀空港に配備しようと必死になっている。

 沖縄県の玉城知事はMV-22の飛行差し止め、点検を求めるとの見解を18日明らかにした。私も監視の目を強めていきたい。



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