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藁をも掴む16! 有馬 翔(ソフトバンク)投手

2011-10-24 21:14:00 | 今日の更新

有馬 翔(21歳・ソフトバンク)投手 (日南学園出身-09年SB4位)

蔵の入団前評価:指名見送り

下級生の頃からプロ注目の左腕として、全国に名前を知られていた投手。しかし2年~3年にかけて、課題であった制球のアバウトさ、実戦的なフォームに改善の兆しが見られず、プロ入りには、時期尚早だと評価した選手だった。

そういったこと以上にプロ入り後の悲劇は、故障のため最初の一年を棒に振ったこと。2年目には、ファームで13試合 4勝4敗0S 防御率 4.60 と最初の一歩を踏み出した。しかし期待された3年目の今年、ウエスタンでは僅か2試合の登板。 0勝0敗0S 防御率 7.71 と成績を悪化させた。この成績からも、今年は3軍扱いだったのか?それとも故障で登板できなかったのかの、いずれかだろう。

それにしても、高卒選手を僅か3年で解雇。それも育成枠への話が出ないということは、よほど見込みがないと観られたのか、もう本人の野球への意欲が薄れてしまったのか?詳しいことは定かではない。

ただアマに進んでいれば、社会人なら今年の候補・大学なら来年が最終学年という、これからの年齢。まだまだ課題の多い素材型だっただけに、その指名には無理があったのではないかと思わざる得ない。ただ当時の寸評からも「この一年間に、目に見える成長・技術的変化が感じられなかったことだろう。」と記載されていたこと。もう伸びシロが残っていなかったのか?自分の資質を伸ばそうと言う意欲に欠けていたかのいずれかだろう。そう考えると、この早期の退団もあらかじめ予見できたことだったのかもしれない。この成績だと、トライアウトでも中々NPB内で拾ってくれる球団はないだろう。もし現役続行を希望するならば、一度アマ球界に身を戻し這い上がってくるしかない。今度こそ、確かな成長を感じさせる形で。


藁をも掴む15! 加藤 武治(日ハム)投手

2011-10-23 23:38:00 | 今日の更新
加藤 武治(33歳・日本ハム)投手 (三菱ふそう川崎-03年横浜4位

蔵の入団前評価:未確認

東京学芸大時代に観たときは、130キロぐらいのまとまった上手投げだった記憶がする。三菱ふそう川崎でも観たことはあったが、正直「あの加藤」かと気に留めることもなくチェックを入れていなかった。

そんな加藤が、ドラフトの年に大きく球速を伸ばし大化け。サイドから150キロ近い球を投げ込む豪腕に変貌していると聞いて驚いた。しかしその噂は確かで、プロ入り後はリリーフの中心的な役割を果たして行くことになる。

そんな加藤も長年の酷使がたたり、2007年頃から失速。昨年には、日ハムにトレードされ、今年解雇された。今年は一軍登板はなく、ファームでは10試合 0勝2敗1S 防御率 13.50 とあり得ない成績。恐らく何処かを痛めていたのだろう。今年33歳の年齢を考えると、現役を続けるのは難しいのではないのだろうか。

通算 294試合 30勝28敗9S 46H 防御率 3.61 。リリーフ投手として大成功の野球人生ではなかったのだろうか。彼から学んだことは、やはり選手と言うのは一年一年別の選手だと思ってみないといけないということ。先入観こそスカウティングの敵 であることを改めて教えられた気がする。地元選手だっただけに、その変化に気づけなかった自分を恥じるし、しっかり確認しておくべきだっただろう。学芸大出の秀才だけに、今後も野球界のために、何か貢献してくれることを期待してやまない。ただ本人としては、トライアウトに最後の望みを託すという。


藁をも掴む14! 朱 大衛(西武)投手

2011-10-22 22:35:00 | 今日の更新

朱 大衛(23歳・西武)投手 (中部大第一出身-07年西武D3位)

蔵の入団前評価:指名見送り

投打に高いポテンシャルを秘めながらも、実戦力に欠ける完全に素材型の選手でした。技術的にも、精神的にも未完成の選手であり、プロ入りには時期尚早だと評価した選手でした。

入団5年間で、一軍出場は無し。昨年は、イースタンで2勝1敗0S 防御率 6.82。今年は、9試合 0勝1敗0S 防御率 4.82と成績を向上させたが、見切りをつけられた。もう少し今年の成績を細かく観てみると、18回2/3イニングで、被安打はイニング数を上回る22安打。球の威力・配球などが、ファームレベルでも苦しかったことがわかる。特に四死球は、イニング数を上回る22個を記録し、ピッチング云々ではなかったということ。奪三振は9個で1イニングあたり 0.48個と 三振を奪う決め手に欠けていた。この数字からも、その防御率以上に内容は厳しく、まだ23歳という若さながら、見切りをつけられてしまったのも致し方ない成績だった。

12球団でも、育成には定評のある西武でも、育てることができなかった素材型。ただこれは、当時の寸評の最後に(氏名をクリックすれば観られます)「圧倒的な資質を持つものは、アマよりもプロ向きだと言う考え方も出来る。しかし実戦でアピール出来ない選手を、そうはプロは何年も面倒は見てくれない。まずは、野球の基礎をアマで構築して、それからでもプロに入るのは遅くはないだろう。彼には、その基礎があまりにも不足している印象を受ける。素材を活かすのも殺すのも、しっかりした土台があるかどうかなのだから。」と当時記載した通りで、あらかじめ予見できたことではないのだろうか? 私は凄腕スカウト陣で知られる西武だが、この指名は完全に先物買いであり、時期尚早の指名だったと評価する。プロに入るには、そこに入るまでに学んでおく基礎力・総合力というものがあり、それを満たさないものは、非凡な将来性があろうとも、私は断じて獲るべきではないと考える。




藁をも掴む13! 山崎 敏(西武)投手

2011-10-21 17:22:00 | 今日の更新
山崎 敏(30歳・西武)投手 (平成国際大-04年西武自由枠)

蔵の入団前評価:☆☆☆☆

当時新興の大学リーグだった関甲新リーグに、観戦仲間の間で素晴らしい左腕がいると聞いて足を運んだ思い出深い投手。小柄ながら素晴らしい腕の振りと滑らかな体重移動をする左腕で、当時活躍していた 河本 育之(ロッテ-巨人など)投手のような活躍が、将来見込めると期待し高い評価をした選手。

ただ今思えば、躍動感のあるフォームと勢いのある球には惚れ惚れしたが、当時から細かいコントロールや投球術には欠け、球の勢いで押す単調さがあった。一部の人しか知らない逸材で、それを確認できた喜びもあり、その力以上に力を過信してしまった部分があったことも、否定できないかなと思える部分も。

プロ入り後で実績らしい実績を残せたのは、2007年 45試合 3勝3敗0S 防御率 3.86の、この年ぐらい。あとは、戦力として計算できた年は、プロ入り8年間の中ではなかった。今年は一軍登板はなく、ファームでも11試合 0勝3敗 防御率 4.42に留まった。もう少し内容を詳しく見てみると、18回1/3イニングで、被安打は30と大幅にイニング数を上回り、球の威力・配球などに課題があったことが想像される。四死球は13個とやはり四死球率 71.0%は多すぎ。細かい制球力の改善もなされなかったようだ。また三振も13個と1イニングあたり0.71個と決め手不足の部分も、改善できたわけではなかったようだ。すでに30歳にもさしかかり、ボールの勢いも衰えて来る年齢。その割に制球力や変化球の改善が望めなければ、そろそろ見切りがつけられてもいたし方ないだろう。またトライアウトでも、貴重な左腕とはいえ、拾ってくれる球団があるのかは微妙なところ。

私の評価方法において、これまで3回の大きな変革があった。その第一は、観戦時にすべての配球を記録し、三振や打たれた球種、すべてのコースなどをメモする習慣を持ったこと。第二は、選手評価に技術的な考察するようになったこと。第三に性格的な側面も加えるようになったことである。ただこの9年目前以前の観戦では、このいずれもを採用はしておらず、あくまでも観たままの感想をメモするスタイルだった。そう考えると、まだまだ評価の仕方も未熟だったのかなあと思える部分もある。☆☆☆☆を付けて高く評価したが、その力以上に入れ込んでしまい、選手の能力を測りかねた選手であったと反省したい。
 

藁をも掴む12! 岩崎 哲也(西武)投手

2011-10-20 14:48:00 | 今日の更新
岩崎 哲也(29歳・西武)投手 (三菱重工横浜クラブ-07年西武5位)

蔵の入団前評価:指名見送り

国士舘大時代は、リーグ戦で投げていたもののチェックしたことがない選手だった。190センチを超える体格から、ダイナミックに体をねじって来るサイドハンド。好調時には、145キロ級の球を連発することもあったが、130キロ台中盤程度で物足りない試合も少なくなかった。

私が指名リストに載せなかったのは、制球のアバウトさ・調子が上がらない時の投球・武器になる変化球がないなどの理由だった。しかし入団一年目に、リリーフで55試合に登板し、3勝1敗2S 防御率 2.82と活躍し、私の評価との差・ドラフト5位での低評価での入団の割に、お買い得な買い物だったと評価された。大活躍の要因は、145キロ級の球をシーズン通して、この年は持続できたことが大きかった。

しかし私が寸評で「この変則フォームに、相手打者が慣れるまでは戸惑うだろうが、何度も同じ相手と戦うプロの世界では、このフォームが打ち難くても慣れられてはしまわないだろうか?その時に、それに頼らず押さえられる術を身につけておいてもらいたい。」、指摘した通り、翌年は20試合で5.57、3年目は27試合で4.50
という成績を低下させ、2年目以降は戦力としては機能しなくなっていった。

今シーズンは、一軍で僅か2試合の登板。ファームでは、20試合 1勝0敗1S 防御率 1.96 と数字は悪くない。もう少し内容を詳しくみてみると、23イニングで被安打は20安打。被安打率は、87.0%(一軍を意識するのなら70%以下に)。この数字からも、すでにルーキーイヤーの球の勢いはなかったのだろう。

四死球は、23イニングで10個。四死球率も43.5%で、これも一軍を意識するのであれば、33.3%以下に。やはりプロ入り後も、細かい制球力の無さは改善できなかったのか。23イニングで、奪三振は9個。1イニングあたり0.39個というのは、相当低い数字となる。このことからも、アマ時代に指摘していた決め手の無さも、充分に改善できなかったことが伺われる。

ファームでの好成績、それも僅か5年で解雇されたのには、やはりルーキーイヤーの球の勢いが回復できなかったこと。更にアマ時代から心配された制球力の甘さ・決め手の無さを、根本的に解決できなかったことにあるのではないのだろうか。

ドラフト5位だから、一年目の活躍だけでも充分と考えるのか、やはり確かな制球力・決め手を修得する前にプロ入りをしたのは、誤りだったと評価するのかは人によって意見が分かれるところ。ただ私としては、結局は案の定の結果に終わってしまったなという印象は否めない。ボールの勢いが回復してないのはネックだが、彼の球筋・フォームに馴れていないセリーグならば、短い間なら使えるかもという可能性もナキニシモアラズ。果たして、彼を拾う球団は現れるだろうか?