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藁をも掴む10!那須野 巧(ロッテ)投手

2011-10-18 23:24:00 | 今日の更新
那須野 巧(29歳・ロッテ)投手 (日大出身-05年横浜自由枠)

蔵の入団前評価:☆☆☆

自由枠での獲得の陰で、巨人との激しい水面下での獲得合戦により、上限を大きく超える5億もの巨費を積んで横浜が獲得した大型左腕。彼の失敗が、横浜に後々まで与えて影響は計り知れない。

当時のコメントを読んで頂けると(氏名をクリックすれば読めます)、かなりマイペースの性格であり、入る球団や環境で成績は大きく左右される危険性を指摘しています。そういった性格に加え、5億もの巨額を手に入れてしまっては、やる気も起こりませんわな、特にぬるい横浜では。入団直後から、部屋にこもって練習もせずにゲームに興じているなんて、関係者の話も聞かれるぐらいであり、こりゃ時間かかりそうだなと思ったものです。純粋に、アマ時代の才能以外の部分が、彼の成長を完全に歪めてしまった気が致します。

日大時代も、試合を作ることのできる投手ではありましたが、驚くような球はなく、決め手不足を指摘していました。投球のメリハリなく淡々と投げるタイプ。ただ制球は安定しており、修羅場を経験してきたマウンド度胸・長身を生かした角度の打ち難さなどを考えると、ここまで使えないとは、私自身の想像できないものがありました。

5億もかかった左腕ですから、それなりに登板機会には恵まれます。それでも数字らしい数字を残したのは、入団3年目の中継ぎでの活躍のみ。この年は、63試合に登板して、4勝5敗1S 防御率 3.79と、実績を残しました。この活躍が認められ、翌年先発ローテーションを期待されるも、5勝12敗 防御率 6.47 で先発失格の烙印をおされます。翌年は、12試合に登板するも、防御率 11.57で完全に見切りをつけられることになります。

そしてトレードでロッテに移籍。しかし在籍2年間で一軍登板はないまま、今年解雇。今年はファームでも8試合のみの登板で、0勝2敗0S 防御率 5.23。ファームですら数字を残すことができません。もう少し内容を詳しくみると、20回2/3イニングで、被安打はイニングを大きく上回る31安打。もうボールの威力自体が、ファームレベルでも苦しかったことが伺えます。ただ四死球は、僅か3個と極めて制球力は安定していたことがわかります。ただ奪三振も10個であり、1イニングあたり0.49個というのは、相当少ない数字になります。やはり決め手不足・球の威力の無さを如実に感じさせる数字になっています。

日大時代は、確かに上位候補の一人ではありましたし、それだけの力はあったと今でも思います。ただ、だからといって特別図抜けたレベルではなく、毎年一人や二人はいるぐらいの左腕。そのため、その年の目玉級の力があったとは思いませんでした(だから☆☆☆程度の評価にとどまる)。その力以上に持ち上げられていたことと、本人のやる気も完全にそがれており、その潜在能力以下の実績で終わることになったと評価します。元々かなり難しいタイプの選手だっただけに、出会う首脳陣や入団した環境によっても、かなり変わるのではないかというのは、当時のコメントでも触れたとおり。そういった運も、彼にはなかったのではないのでしょうか。獲得した球団にとっても、本人にとっても、不幸な出会いであった気が致します。