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2010年反省だけならサルでもできる(横浜編)

2011-01-23 16:44:00 | 今日の更新
2010年 横浜指名選手        蔵の評価

1位 須田 幸太(JFE東日本)投手     ☆☆☆
2位 加賀美 希昇(法政大)投手      ☆☆☆
3位 荒波 翔(トヨタ自動車)外野
4位 小林 寛(大阪学院大)投手      
5位 大原 慎司(TDK)投手         未確認
6位 福山 博之(大商大)投手        未確認
7位 大原 淳也(四国・九州IL香川)内野
8位 鶴岡賢二郎(四国・九州IL愛媛)捕手 未確認
育成 松下 一郎(関西外国語大)捕手   未確認

大量9名もの指名をした横浜のコンセプトは明確で、来季即戦力になり得るセンターラインの強化となっている。3年連続90敗以上というプロ野球史上初の屈辱的な成績を残しているのだから、これだけの割り切りをもって行ったことは評価したい。

1位須田 幸太(JFE東日本)投手は、そんな今の横浜にはぴったりの選手。完全にスケールよりも実戦派で、早稲田時代の物足りなさも、社会人に進んでからはボールの勢いが変わってきた。更に外角の微妙な出し入れで投球が組み立てられるなど、開幕ローテーションを期待できる器。しいて言えばボールのボリューム感がイマイチなので、余裕がなくなって持ち前の微妙な投球ができなくなった時が怖い。しかし順調に行けば、7,8勝は一年目から期待できるのではないのだろうか。

2位加賀美 希昇(法政大)投手は、球の球威・ボリューム感では須田の上を行く。ただ投球術・細かい制球力などでは劣り、むしろ野球に向かう真摯な姿勢なども買って、一年目よりも2年目以降に期待したいタイプ。それでもオープン戦~開幕に向け、ローテーション争いに加われるだけの力はある。あとはツメの甘さと左打者への投球が課題。仮にローテーションに入っても、5勝10敗のような、かなり負けが多くついて来る印象は強い。

3位荒波 翔(トヨタ自動車)外野手は、横浜高校1年の時からレギュラー・更に東海大に進んだ1年春にも首位打者・トヨタに進んだ一年目もソコソコ活躍と、最初だけは素晴らしい天才型。ただその力を持続できない精神的な甘さが最大の敵。また快足・強肩・好打の高い身体能力を生かし切れない歯がゆい選手。プロの環境で、野球への意識が根本的に変わるだろうか?現状、松本など三拍子揃った選手の刺激剤としての存在価値を期待したい。

4位小林 寛(大阪学院大)投手は、とにかくタフな投球と気持ちの強さが自慢。一つ一つの球は素晴らしいが、開きの早いフォームなど、プロを意識すると少し実戦力に欠けるところが気になる。ただ球の威力とタフさはあるので上手くはまると使い勝手の好い選手になれるかも。ストレートと変化球のコンビネーションが冴えている時は、手がつけられない。40試合以上・防御率 4点台ぐらいの負けている試合をそれ以上壊さないような活躍を期待したいのだが。

5位以降は、他球団のマークの乏しい独自候補が多く、更に私自身確認できていない選手が多いので、評価はできない。大原 慎司(TDK)投手は、左対左に絶対的な強さを持っており、球威・球速の無さを補えれば面白い存在。投手としてもまとまっているようなので、意外な掘り出しものになってくれればと期待したい。あえてスケールよりも実戦力。1年目からどのぐらいやれるのか注目してみたい。

6位福山 博之(大商大)投手は、入団会見の顔つきが1人異彩を放っていた存在。見るからに気持ちが勝った顔つきをしており、その投球も魂の球を投げ込んでくれそう。スケール感の無さをボールと気持ちの勢いでいかに圧倒して行けるのか。かつての島田直也のような、存在になってくれると良いのだが。

7位大原 淳也(四国・九州IL香川)遊撃手は、アイランドリーグを代表する強打者。守備も充分に二遊間を担えるレベルにあり、パンチ力を秘めた打撃・盗塁のできる走力とバランスが取れている。またボールに食らいつく姿勢も感じられ、野球への姿勢も高く評価できる。現状は、一軍争いの刺激剤としての活躍を期待したい。

8位鶴岡賢二郎(四国・九州IL愛媛)捕手は、甲子園で辻内崇伸(巨人)からバックスクリーンに叩き出したホームランが印象深い。日体大時代は伸び悩んだが、私自身それ以来観ていない。ツボにはまった時の強打・強肩のスローイングなど、一つ一つのパーツは悪くないが、あまり捕手っぽくないのと、粗さが解消できていないだけに、何処まで一年目からやれるのかは微妙。ちょっと即戦力としては考えづらいが、一軍争いする捕手の頭数は揃っているので、ここはじっくり将来への力を養って欲しい。

育成松下 一郎(関西外国語大)捕手は、小柄で運動神経に優れるタイプの好捕手らしいのだが、なんだか捕手よりもプロでは二塁あたりの方が適正がありそうな印象を受ける。ただ少し打撃をみたが、打撃にはちょっと光るものを感じるので、上手く導けば面白い存在になり得るかもしれない。ただどのような役割が待っているのかは、私自身掴みかねる。

(2010年 横浜の指名を考える)

大石達也(早稲田)をハズしたものの、リリーフタイプの大石よりも、先発できっちり試合を作れる可能性の高い須田を獲得したのは、チームとしてはよかった気がする。更に1位の有力候補であった加賀美も12球団最初の2位指名の利点を生かして、残っていたのはまさに棚からぼた餅的な幸運さがあり救われた。ただ当初のスカウト達の考えでは、ハズレ1位に榎田(阪神1位)や塩見(楽天1位)の即戦力左腕を検討していたところを、社長の地元重視路線への介入があり、予定を変更せざる得なかった。チーム事情で言えば、須田・加賀美のいずれか1名の右腕を2位以内で獲得できれば好かったわけで、やはり榎田・塩見の即戦力左腕を獲得に動いて欲しかったと言う思いが強い。

一番の汚点は、他球団がまったくリストからハズしていたであろう荒波選手を、地元枠と言うことで3位で指名してしまった点だ。これも加地社長の現場介入の弊害だと言われており、とても90敗以上の負けを続けているチームでの指名ではない。現場でも三拍子揃った外野手の補強の必要性がなかったわけではなかったが、20代中盤の外野手を3位で指名する優先順位ではなかったはず。これならば高校生や指名予定と言われていた20代前半の深江(オリックス5位)選手の指名を優先させるべきだったのではないのか?地元を重視することは悪いとは言わないが、かえってそれが元来あるべき補強の形をゆがめてしまっては何の意味もない。地元のメリットを生かすのは、他球団に下位指名にプロ入りさせないような選手を、お願いして下位指名で獲れるようなメリットがなければ、地元との関係など断ち切った方がいい。

仮に須田・加賀美で1、2位を固めたとしても、3,4位あたりまでに1人左腕を入れて欲しかったし、チーム事情で言えば高校生捕手や若年層外野手を獲得して欲しかった。ただこの部分は「とにかく来季即戦力となりえる選手しか獲得しない」そういった強い意志がドラフトでは働いていたと言うのもわからなくはない。ただそれならばオフの外国人補強も、育成枠レベルの選手を多数獲得している矛盾は説明できないのだが・・・。

5位以下は、ほとんど他球団が獲得に動かなかった独自候補の傾向が強く、評価が別れるところ。この辺の選手は、私自身も確認できていない選手も多く、スカウトの眼力に期待。ただ順位が順位だけに、そう多くは望めないだろう。

ただここ数年、横浜のスカウト陣は一新されて、今まで重視してこなかった性格面を、かなり評価する指名に変わってきた。そういった意味では、かなり人間的にも好感が持てる選手が多く指名されるようになり、チームの体質も数年後には大きく変わって来るのではないのだろうか。

また左腕補強をドラフトではできなかったものの、オリックスからは山本省吾を、更にメジャー半レベルではあるが、奪三振率の高いリーチ(ドジャース)の獲得で、先発候補となりえる左腕を補強。更にマン(2A)や陳(獲得見込み)などの素材型左腕も獲得するなど別の方法で頭数を補うことに成功した。

更に細川の獲得失敗で捕手問題は解決できなかったものの、内川の穴を森本で補い、渡辺直人の獲得など、それなりに野手補強ができているので、総合的には悪い補強ではなくなり、ドラフトで補えなかった部分を補強できている。

多分に、加賀美の2位や渡辺直人の金銭トレードなど、ラッキーな側面があったことも否めないが、全く現状把握できていない社長の横やりがあったマイナス分を、なんとか補うことができた。ただ昨年の加賀の2位指名もそうなのだが、上手く立ち回れば、もっと上手く他の選手も獲れたのにと言う、あと一歩のツメの甘さ・貪欲さの無さが、このチームの根本的なぬるま湯体質につながっている。これでいいのだろと言う自己満足ではなく、これではまだ足りないんだだと言う意識を持ち続けない限り、このチームが浮上することなどあり得ない。その意識を球団幹部・選手・首脳陣・何よりファンも含めて雰囲気が変わらない限りは、永遠にBクラス・最下位の泥沼から抜け出すことはできないはずだ。少なくても優勝争いするチームには、そういった風土が根付いている!

蔵の評価:☆☆☆



2010年反省だけならサルでもできる(楽天編)

2011-01-19 18:44:00 | 今日の更新

2010年 楽天指名選手        蔵の評価

1位 塩見 貴洋(八戸大)投手       ☆☆☆
2位 美馬 学(東京ガス)投手       
3位 阿部 俊人(東北福祉大)内野    
4位 榎本 葵(九州国際大附)外野    
5位 観野 甲輝(PL学園)内野       ☆☆
育成 加藤 貴大(北信越BC富山)投手  未確認
育成 木村 謙吾(仙台育英)投手     
育成 川口 隼人(滋賀高島BC)内野   未確認  

と言う指名になっている。左右の即戦力候補に内外野など、即戦力・将来性を加味した幅広い指名となっている。

1位塩見 貴洋(八戸大)投手は、柔らかい身のこなしをする本格派左腕で、球威・球速があと一歩もの足りませんでした。しかし最終学年になりワンランク球速があがり、かなり上体をシャープに振る強さがでてきました。それでもプロの一軍を想定すると、まだ球威・球速が物足りません。そう考えると、戦力になるのは、2年目以降かもしれません。ただ着実に日々進化しているので、更にプロ入り後進化を続ければ、開幕ローテーションと言う位置まで登り詰められるかもと言う期待も抱かせます。少なくても2年目からは、ローテーションを期待できる素材でしょう。

2位美馬 学(東京ガス)投手は、逆に開幕から働いて欲しい完成度の高い投手。170センチに満たない上背ですが、150キロ近い球速を連発する、アマを代表するクローザー。ただ生で二軍相手の試合を観ましたが、追い込んでからの決め手不足は気になりました。ただ馬力はある選手なので、クローザーやセットアッパーレベルと言うと苦しいのですが、一軍で40試合以上・防御率3点台の中継ぎと言う期待は抱きたいところです。

3位阿部 俊人(東北福祉大)遊撃手は、下級生まではすべて中の上といった感じの、特徴に欠ける選手でした。しかし最終学年になり、守備力が大きく向上、打撃も甘い球を逃さない「鋭さ」に磨きがかかりました。プロでレギュラーとまでは厳しいかもしれませんが、貴重な内野のユーティリティープレーヤーとして、使いやすい選手ではないのでしょうか。チームにそういった需要があれば、一年目から控えとして一軍での活躍も期待できそうです。

4位榎本 葵(九州国際大附)外野手は、肩・走力が平凡なのですが、非凡なミートセンスが自慢です。けしてスラッガーではなく、アベレージ打者の傾向が強い中距離タイプだと言えそうです。とにかく打ってなんぼのタイプですが、守備自体は下手ではないので、左翼あたりを任せるのならば将来的にも問題ないかと。プロでも3割を残せる打撃センスは、今年の高校生の中でもトップクラスの対応力です。3~5年後に、どんな位置づけになっているのか気になるところです。

5位観野 甲輝(PL学園)内野は、中学時代から天才と話題になってきましたが、怪我に泣かされた3年間でした。ただそういったひ弱なイメージとは違い、完全に骨太で筋骨隆々の体格は「清原2世」の雰囲気プンプンと御山の大将です。投手としてもコンスタントに135キロ強の球威溢れる球を投げるように強肩ですが、守備・走力は期待できません。鍛えて三塁あたりができるようになると好いのですが、現状は一塁・左翼・DH候補かと。逆に打者としては、下級生の時はセンスの良い中距離タイプでしたが、最終学年では完全にスラッガーへ変貌しておりました。ボールを飛ばすセンスは光るものがあり、将来の大砲候補として少し長い目で見て欲しい選手です。しかし5位でスラッガー候補を獲得できたのですから、好い指名だと個人的に評価します。

育成では確認できておりませんが、加藤 貴大(北信越BC富山)投手を獲得。独立リーグ出身の選手ですが、実績的には即戦力と言うよりは少し育成してからと言うことになりそう。木村 謙吾(仙台育英)投手は、中背でゴロンとした江夏タイプの左腕。まだプロで売りにできるほどの武器はないものの、投手としてのまとまり、破綻のない素材は長い目でみれば大成できるかもと言う期待は抱かせてくれる。川口 隼人(滋賀高島BC)内野手も、力強い打球と強肩が魅力の内野手なのだとか。ぜひファームで確認してみたい選手だ。


(2010年 楽天の指名を考える)

岩隈・永井・田中 と3人の二桁右腕が揃っており、左腕の先発候補はぜひ欲しかったところ。小山こそ出てきたが、リリーフにもう一枚・二枚欲しかったところに、タフな投球が期待できる美馬を獲得したところも納得できる。

野手も、メジャー帰りの岩村・松井稼頭央を獲得し大幅に強化。その分、中村紀・渡辺が抜けてはいるのだが・・・。外野も、鉄平・聖沢・草野など一応いるが、少しパンチ不足なので、何かしらの形で補強はしたかったところ。

格別「オッ!」と思える指名ではないが、現状に即した指名であり及第点は与えられるのではないのだろうか。ただこの補強だけで、来季Aクラスをと言うのには少々物足りない印象もあり、新人を絡めた若手の底上げが求められる。特に好素材の塩見・榎本・観野あたりが、将来どうチームに絡んでくるのか注目。まずは、星野監督の手腕に期待してみたい。

蔵の評価:☆☆☆


2010年反省だけならサルでもできる(オリックス編)

2011-01-16 17:34:00 | 今日の更新

2010年 オリックス指名選手          蔵の評価

1位 後藤 駿太(前橋商)外野          ☆☆
2位 三ツ俣 大樹(修徳)投手&内野      
3位 宮崎 祐樹(セガサミー)外野        
4位 塚原 頌平(つくば秀英)投手        未確認
5位 深江 真登(関西独立・明石)外野     未確認

2位の三ツ俣も野手評価の指名であったことを考えると、事実上投手は、高校生の塚原1人。あとは、徹底的な野手ドラフトと言うことになる。確かにドラフトで、外しまくったことがあったとはいえ、極端な野手指名が、今年のオリックスの特徴だと言えよう。

1位後藤 駿太(前橋商)外野は、まさに三拍子揃った将来性豊かな外野手。ただ甲子園で緊張のため持ち味を発揮するのに数試合かかったように、環境適応には時間がかかりそうなタイプで、才能が開花するのは3~5年ぐらいかかりそうだ。足も肩も打撃も確かにある有望株ではあるが、1位指名は評価しすぎの気はする。

2位三ツ俣 大樹(修徳)投手&内野も、強打の内野手としての期待が大きな選手。ただ、けして長距離打者でもなければ、粗さの残るタイプでもある。守備・走力にもそれほど光るものはなく、精神的には成熟しているものの、いかにプロで特徴を見出して行くのかが課題。

3位宮崎 祐樹(セガサミー)外野手は、即レギュラーを獲って欲しい即戦力候補。ただプロに混ぜると走力・守備力は中の上レベル。打撃も図抜けたものはなく、レギュラーを一年目から担えるかと言えば微妙。現状は、T-岡田&坂口以外の残り1枠の外野を、他の外野手と争う刺激剤といった感じだろう。ただ野球への意識は高いので、チームに激しい競争を持ち込んではくれそうだ。

4位塚原 頌平(つくば秀英)投手は、今回唯一の投手指名。ただ全国大会の経験もなく、素材はよくても一軍で使えるようになるのは、時間がかかりそうだ。

5位深江 真登(関西独立・明石)外野手は、僅かに動画で確認したのみだが、なかなか緊張感を感じさせる好素材。三拍子バランスが取れており、宮崎同様に、一年目から一軍の戦力を刺激してくれるかもしれない。

(2010年 オリックスの指名を考える)

ドラフトで補強しなかったぶん、トレードを多く仕掛けたり、助っ人でこれを埋め合わせようと言う方法をとった。ただトレードは、自軍の戦力も同様に放出しているので、必ずしも好い補強となるかは難しい。新外国人も、これまた蓋を開けてみないとわからない。そういった意味では、昨年よりもプラスを望めるかは微妙であり、やはりドラフトでも1人、2人の投手を即戦力で獲得したかったと言う印象を受ける。

実際、先発では金子が大エースになり、トレード組の木佐貫が二桁を達成。それに続く山本が寺原とのトレードで放出。まだまだ計算できる投手が、不足している印象は否めない。大砲カブレラも抜けたりと、結局多くの選手は入れ替わったものの、プラスに働いているのかと言われると、現時点では微妙。来季Aクラスをと言うよりは、ここはチームの根幹を一から見直して、数年先の巻き返しを図るための補強だと割り切っていたとも思えるドラフトだった。

ここ数年、上手く立ち回っていた印象の強いオリックスのドラフトだが、今年は再三クジを外すなど後手後手にまわった印象は否めず、個人的には他球団に較べると少し物足りないドラフトだったと言う印象は否めない。また指名した面子も、個人的にはもう少し下の順位でも取れたのではないかと思える面々だっただけに、野手重視と言う思い切った方法論を採った割には、どうなのかな?と言う疑問は拭えなかった。

蔵の印象:☆☆

2010年反省だけならサルでもできる(広島編)

2011-01-15 16:20:00 | 今日の更新
2010年 広島指名選手             蔵の評価

1位 福井 優也(早稲田大)投手         ☆☆
2位 中村 恭平(富士大)投手          未確認
3位 岩見 優輝(大阪ガス)            ☆☆
4位 金丸 将也(東海理化)投手         ☆☆
5位 磯村 嘉孝(中京大中京)捕手       
6位 中崎 翔太(日南学園)投手         未確認
7位 弦本 悠希(四国・九州IL徳島)投手
育成 山野 恭介(明豊)投手
育成 池ノ内 亮介(中京学院大)投手      未確認

1位福井 優也(早稲田大)投手は、最終学年での充実ぶりでは同期の斎藤 佑樹(日ハム)や大石 達也(西武)を上回る一年を過ごした。ボールの勢いも好不調の波が激しい大石よりも圧倒していることも多かったし、腕の角度をあげることで課題だった低めへの制球も増えてきた。ただ勝負所での甘さ・雑な一面・開きの早さなどの課題は克服できておらず、一年目から先発でとなると厳しそうだ。まずは、パワーピッチでリリーフから実績を残したい。

2位中村 恭平(富士大)投手は、今年残念ながら確認できなかったが、投球のほとんどがストレートと言うピッチングスタイルは大きく変わっていなそうだ。左腕から140キロ台後半のストレートのみで抑えられる素材は素晴らしいが、逆に言えば、変化球・マウンド捌きが、大学の4年間をかけても改善できなかった、そういったセンスの持ち主だとも言える。残念ながら、プロの即戦力とは考えづらく、一軍で活躍するのは少し時間がかかるのではないのだろうか?プロがこういった選手を、どのように導くのか興味深い。

3位岩見 優輝(大阪ガス)投手も、社会人を代表する左腕。熊本工時代は、実戦派左腕。亜大時代は、プロ入り表明をすれば上位で消えたほどの素材。しかし社会人では、制球に不安を抱え安定感はイマイチだった。進化の過程での伸び悩みだと評価したが、上手く立て直すことができるのか、危うい素材だと言えよう。ただ上手く立て直せれば、貴重なリリーフ左腕として機能しそうな楽しみな投手ではある。

4位金丸 将也(東海理化)投手も、2位の中村同様に、超素材型の大型左腕。チームのクローザーとして活躍したが、かなり荒削りな素材で、プロで即戦力を担えるのかは微妙。制球力・変化球などの総合力では微妙だが、要所を踏ん張れる精神力とこの2年間で確実にパワーアップした努力できる才能は高く評価したい。ただその才能が、いつ開花するのか?

5位磯村 嘉孝(中京大中京)捕手は、2010年度組の高校生捕手でも、最も捕手らしい捕手でした。またこれまで力を入れてこなかった打撃にも、最後の夏には真剣に取り組み、プロで戦える下地作りに励みました。ただプロの捕手としては、アピール不足と言うか、何が何でもと言う貪欲さが欠けるところが、今後どうでるのか心配な部分です。

6位中崎 翔太(日南学園)投手は、実際の細かい試合の模様は観られませんでしたが、試合のダイジェストでは簡単に確認することができました。兄の雄太(西武)は変則左腕でしたが、彼は骨太の本格派です。ただ現時点では、投げ込まれる球の勢い・実戦的なフォームと言う観点でも物足りなく、これからの素材といった印象は否めません。少し時間がかかりそうです。

7位弦本 悠希(四国・九州IL徳島)投手は、アイランドリーグで驚異的な奪三振を奪ったリリーフ投手。ただ実際の投球や残した実績などを考察すると、少々即戦力とは考えづらい。少しファームで育成してからと言うことになりそうだ。

育成山野 恭介(明豊)投手は、素材は本指名された選手にヒケを取らないが、故障で順調さを欠いたこと。また野球への意識がまだまだ低く、勝負どころでの甘さ・雑な一面が改善できるのかが、一つポイントとなりそう。また池ノ内 亮介(中京学院大)投手も、投球フォームの動画を確認しただけだが、150キロ級のボールの勢いは本物といった感じ。あとは、制球力・投球術など総合力を、ファームでいかに磨いて行けるのかにかかっている。

(2010年 広島の指名を考える)

5位の磯村を除けば、すべて投手指名。それも現時点での総合力よりも、速い球が投げられると言うコンセプトの元、徹底的な素材型ドラフトとなっている。特に2位~4位まで、左腕にこだわっているところは興味深い。

ただチーム事情に目を移してみると、15勝をして澤村賞を受賞した前田健太こそいるが、先発で二桁勝利をしたのは彼1人。8勝のジオ・6勝の篠田・スタルツなどの左腕など、駒不足は否めない。またリリーフ陣も、永川を故障で欠いたため、信頼できるのは横山ぐらいと言う一年。それを考えると、開幕から働ける選手は2人ぐらい獲得したかった。

齋藤・篠田などの若い左腕もいることからも、あえて左腕にこだわる必要も感じないし、仮に獲得するにしても、もっと実戦派で良かったのではと言う気もしてくる。あるいはそれが適わないならば、実戦派の右腕を並べる方が良かったのではないのかと。ただ恐らく現場としては、中途半端な投手を獲るのならば、少しぐらい時間がかかっても馬力のある素材を獲得して欲しいとの意向が働いたとも考えられる。

ただドラフト以外の補強でも、菊地原(オリックス)の出戻りや豊田(巨人)の獲得に、新外国人に託すと言う大きな補強はみられないチーム事情。来年Aクラスを狙おうと言う貪欲な姿勢は、残念ながらドラフトを見る限り感じられなかった。すなわち獲っている面子自体は悪くないと思うが(特に3位・岩見や4位・金丸など)、Bクラスに長く低迷をするチームがする指名だったのか?と言う疑問は拭えない。むしろ同じBクラスチームでも、横浜と広島の指名選手を交換した方が、お互いのチーム補強に合致していたのではないかと言ったら、怒られるだろうか?

蔵の評価:☆☆☆


2010年反省だけならサルでもできる(ロッテ編)

2011-01-09 07:24:00 | 今日の更新

2010年 ロッテ指名選手             蔵の評価

1位 伊志嶺 翔太(東海大)外野         ☆☆
2位 南 昌輝(立正大)投手            ☆☆
3位 小林 敦(七十七銀行)投手         
4位 小池 翔大(青学大)捕手           ☆☆
5位 江村 直也(大阪桐蔭)捕手         ☆☆
6位 藤谷 周平(南カリフォルニア大)投手   未確認
育成 黒沢 翔太(城西国際大)投手       未確認
育成 山口 祥吾(立花学園)投手
育成 石田 淳也(NOMO BC)投手       未確認

1位伊志嶺 翔太(東海大)外野手は、2010年度NO.1と評される快速・好打の外野手。右打者ながら抜群の走力とその走力を生かした広い守備範囲。更に甘い球を逃さない鋭い打撃が、今年になって磨きがかかった。ただプロに混ぜてもトップクラスの脚力を持ちながら、その割にあまり盗塁が上手なかったり、守備範囲は広いが地肩はさほど強くないなど、意外に守備・走力の能力は図抜けていない。また打撃もコツを掴んだように見えるが、スイング自体の弱々しさは相変わらずで、プロレベルの球威・球速に対峙した時にどうか?と言う不安は拭えない。

2位南 昌輝(立正大)投手は、当たり年だった2010年度の大学生の中でも、昨秋までは実戦力NO.1投手として今年の活躍が期待された投手。しかしその実戦的な投球とは裏腹に、好不調の波が激しく、また気持ちが乗らないと全然ダメと言うムラのある気質にも、プロで長いシーズンを乗り切るには不安を感じさせる。ただ好調時の投球は見事で、フォークなどの縦の変化も冴えまくると手がつけられない。能力は確かだが、それを以下に引き出させるのか注目される。

3位小林 敦(七十七銀行)投手も、コンスタントに145キロ前後のストレートに鋭く落ちるフォークを武器にするリリーフ投手です。今年に入り、緩急を効かせるなどの投球の幅を広げてきました。ただ相変わらず「開き」の早いフォームでボールが見やすいなど課題も少なくありません。投手育成に定評のあるロッテが、欠点をいかに改善できるのかにかかっていると思います。

4位小池 翔大(青学大)捕手は、大学ジャパンの正捕手を長年になってきた経験豊富な選手。特に縦の変化に対応するキャッチングの上手さが売りで、プレー全体にソツのない選手です。またバッティングのポテンシャルも高く、打撃に意識を向けば3割も夢ではないのではないかと言う才能を秘めますが、プレー全体に欲がない選手で、プロの捕手としては微妙かと思います。今すぐでも一軍控え捕手ぐらいレベルに到達しそうですが、何が何でもと言う貪欲さが出てこないと、このポジションまでで終わってしまいそうです。

5位の江村 直也(大阪桐蔭)捕手は、ムラッ気が強く小池とは対照的な捕手です。地肩の強さは桁違いで、恐らく入団してすぐにでもロッテで1番のスローイングを魅せることかと思います。打力も粗いのですが、将来的にネックになることはありません。課題は、捕手としての適正と性格。小池とは対照的な位置にいるこの選手が、将来どのように成長するのか大いに気になるところです。

6位藤谷 周平(南カリフォルニア大)投手は、アメリカでプレーしていた選手で、動画でしか確認したことがありません。非常に力強い球は投げられますが、制球や投球術・実戦的なフォームなどに課題がありそうです。プロ相手に力で何処まで押しきれるのかが、今後の成長に大きく左右しそうです。

育成枠では、黒沢 翔太(城西国際大)投手は、結構実戦的なフォームをしているので、一年目からファームでは期待。山口 祥吾(立花学園)投手は、ごく普通の左腕といった感じで、何を見出して指名をしたのかは不明。石田 淳也(NOMO BC)投手も今年確認できていないが、以前観た時は130キロ台後半のオーソドックスな投手との印象で、特徴がイマイチ掴めない。

(2010年 ロッテの指名を考える)

メジャー移籍する西岡の代わりに遊撃手にコンバートされる荻野の穴を埋めるべく、今年も外野手を最上位で指名。更に同じく移籍する守護神・小林宏の穴を埋めるべく、大学・社会人の即戦力候補を加え、ポスト里崎を意識して、2人の有望捕手を獲得する幅広い指名となっている。そのため今年のロッテのドラフトは、現有戦力の穴を埋めるための指名といった色彩が強いです。

1位指名の伊志嶺は、そのスイングがプロの投手相手に即通用するのかどうか?と言う不安は拭えません。どの方向にはじき返し、ボールを捌くセンスはピカイチですが、力負けしないのか?2位の南は、好調期間を長く持続できるのか?3位の小林は、開きの早いフォームなどの改善点。4位の小池も、欲を持つことができるのか?など、どの選手にもそれぞれ大きな不安要素があります。そういった欠点のある選手を、上手く修正して一軍で使える選手に育てるのがロッテの強さの秘密にはなりますが、狙い通り短時間で偉大な実績を残した選手の穴を埋めるのは、かなり厳しいと言えるでしょう。

FA移籍などでの大物獲得などがし難いチーム事情もあって、その穴をなんとかドラフトでやろうと言う、ドラフト本来のあり方を貫いた点では高く評価したいところです。どう転ぶかは微妙なドラフトですが、補強としては理に適った指名だったのではないのでしょうか。

蔵の評価:☆☆☆☆