パラサイトの日々徒然日記

音楽と読書と美味しいものが好き。

『美丘』 石田衣良

2008-05-18 10:27:50 | 読書


久々石田衣良作品を読了


自由奔放で破天荒、ゴーイングマイウェイの美丘という女の子。

空をもっと近くで感じたいから、屋上のフェンスを平気で乗り越えたり。

他のオトコと平気で寝たり。


彼女がそんな行動をとれるのは。

自分の命が有期限だと知っているから。自分には将来がないと知っているから。

「時間に永遠はない。わたしたちはみんな火のついた導火線のように生きている。こんな普通の1日だって、全部借り物だよ。借りた時間は誰かがいつかまとめて取り立てにってくるんだ」

美丘の言葉。

幼少時の手術で、脳の難病に。

治療法もない病気。進行しやがて死がやってくる。避けられない運命。
それを知っているから、彼女はこのような生き方をしている。


13カ月。主人公と美丘が過ごした期間。

最期は曖昧な書き方で終わっているが、美丘との約束をきっと主人公は果たす。


『私が私でなくなったら、その時は貴方の手で終わりにして欲しい』


純粋な恋愛モノとして読了人間誰しも命は有期限だけど、今日明日突然はないって思って生きてる。でも、それが意外とすぐだって分かったら、どう行動が変わるのかな。
私はどうするかな。
相方がそうなったら、どうするかな。

恋愛+こういう病気ものを読むと、そんなことをつい考えてしまいます
コメント
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