安蘇のやぼやま日記

両毛線沿線の山々を、ノンビリと歩いています。

歴史は夜作られる

2007年04月08日 | 映画
 ダンスシーンが今でも伝説的に語られている映画。たいへんな期待をもって見たが、それほどでもという感じだった。豪華客船が氷山に衝突する時の迫力などは、今見ても十分に鑑賞にたえる場面。そして、その前後の緊迫感を伴った映像はなかなかだ。しかし偏執狂的な海運王(ジーン・アーサーの夫)の描き方がどうもリアリティにかけて、私などはこんなのアリカヨという感じになってしまう。偏執狂的な人間がこんなに簡単に自殺してしまうだろうか!後世に語り継がれているダンスシーンもビックリするほど呆気なかった。

 シャルル・ボワイエはかなりいい。素晴らしいというべきか。まったくの適役といっていい。この人は、いつもゆったりした感じで慌てることがあるんだろうかと思っていたが、この映画では実にいい。

 それにひきかえ、ジーン・アーサーには不満だ。「シェーン」の時はあんなにも美しくつつましくつややかだったのに。シェーンに比べればかなり若いはずなのに、イマイチだ。でもこれは監督の違い、フランク・ボザージとジョージ・スティーブンスの演出力の違いかもしれない。

 期待が大きかっただけに少し失望したが、見ておくべき映画であることは間違いない。ややご都合主義的なところにはシラケるが!

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