安蘇のやぼやま日記

両毛線沿線の山々を、ノンビリと歩いています。

久しぶりの尾瀬、そして沼を一巡り

2009年05月27日 | 
 雲ひとつない五月晴れの天気に誘われて、尾瀬沼(三平峠越え)に行ってきました。実は三平峠を経て入山するのは、37年ぶりです。37年前は、友達、私の姉と三人で燧ケ岳に登ったのです。前日の夜、大清水の未舗装の林道脇に駐車した車の中で仮眠し、朝5時頃歩き始めたかも知れません。というより4時頃より、しきりに聞こえるハイカーの足音で眠れなかったのです。当時、大清水の駐車場は有ったのか無かったのか、よく覚えていません。
 今回、三平峠越えで顔中から汗が滴り落ちてきました。こんなとき体力の衰えを痛感します。前回、37年前の燧の時、天気もまずまずでしたし、山頂から見た箱庭のような尾瀬沼の風景も良く覚えていますが、長英新道(雪が多かった)の途中で追い抜いたお爺さん(70歳少し過ぎたくらい・単独行)の話した言葉は、今でも思い出します。自分のことを「前世紀の遺物」とおっしゃったのです。4人で笑ってしまいました。笑っては失礼ですが!

 
   ムラサキヤシオ                  ムシカリ

 一の瀬休憩所までの単調な林道歩きが終わるとタムシバの花が歓迎してくれました。



 大清水の標高が1180m、三平峠の標高が1762m、標高差582m有ります。私は三平峠超えを甘くみていました。汗をかきながらも、峠が近づくと周囲の眺望も得られるところに到着、後ろには、白尾や荷鞍山(たぶん)も見えてきました。



 三平峠周辺の雪は、私の予想をはるかに超えていました。



 三平下に到着したのは、歩き始めてから2時間20分後でした。今日は、尾瀬沼を一周するつもりでやってきたので反時計まわりに歩き始めました。木道の上もところどころ、かなりの雪です。



 燧をバックにして、手前に水芭蕉というのは、典型的な尾瀬の風景ですが、1週間~10日位早かったかも知れません。



 生まれたばかりの水芭蕉の写真を撮ってみました。

 
 

 私の印象では、山小屋周辺は実に清潔感が漂っていました。尾瀬国立公園になったからなのか、これは良いことですけど!


  長蔵小屋から見た燧

 沼山峠の分岐を過ぎてから、水芭蕉がかなり咲いていたので撮ってみました。



 小湿原と森を幾度か過ぎると、沼尻に到着です。手前で、ショウジョウバカマとワタスゲ(白い綿のようなものは花ではないそうです)の花を発見しました。まだ、色々な花を見るには早すぎたようです。

 

 沼山峠分岐~沼尻間の風景については、以前読んだ「尾瀬と鬼怒沼」という本を読んで驚いた記憶があります。今とあまりにも違って原始の森が展開されていたので!(著者・武田久吉)
 沼尻の風景には、チョット期待していただけに失望しました。湖のすぐそばで、ハイカーがくつろげる場所なので、もう少しなんとかなればと思いますが、これでは、土日は大変なのではと思ってしまいました。



 上の写真は、沼南岸の小湿原から見た燧ですが、このあたりから、コース上をかなりの雪がおおっていました。

 


  尾瀬沼南岸より見た燧

 下の指導標を見て下さい。大清水まで7km、そして沼尻まで3kmとあります。ということは概算で、今日歩いた距離は、大清水までの往復14kmと沼一周6km強で、20km以上は歩いたことになります。疲れるわけだ!!



 尾瀬沼の標高が1665m、帰りの三平峠までの登りは、思ったほどしんどくはありませんでした。



 上の写真は大清水に向かって、新緑の中を下山するハイカーですが、皆さん元気です。このあと、山菜取りに興じていました。
 今回で10回目の尾瀬となりましたが、不思議なのは10回とも山行メンバーが違っていることです。今回、初めてそのことに気づきました。