ぼくは、どうしても君を食べられない。
ネギの子。
あんまり可愛いから。
ほんの軽い気持ちで、
伸びてきたら食べられるかも、なんて、ちょっと思いながら。
根元まで切っていたのに、
もう、こんなに成長して、子どもまで出てきて、
ぼくはもう、ドキドキしている。
どこまで伸びるんだろう。
もし、まだまだ成長するなら、
土に移しかえてやろうか、なんて、
それでも、まだ食べられなかったら、
ネギ畑でもつくってやろうか、なんて、
勝手に空想をふくらませて。
でも、もし、枯れてきたらどうしよう。
ネギくん。ネギの子どもたち。
毎朝、ぼくは水を取りかえるから、
お日さまにもキチンと当たるようにするから、
虫がつかないように気をくばるから、
どうかこのまま成長してくれ、と、
祈るように、君を見つめて。
ネギくん。
ぼくは、きっと、ずっと、君を食べられない。
ふう。
ネギの子。
あんまり可愛いから。
ほんの軽い気持ちで、
伸びてきたら食べられるかも、なんて、ちょっと思いながら。
根元まで切っていたのに、
もう、こんなに成長して、子どもまで出てきて、
ぼくはもう、ドキドキしている。
どこまで伸びるんだろう。
もし、まだまだ成長するなら、
土に移しかえてやろうか、なんて、
それでも、まだ食べられなかったら、
ネギ畑でもつくってやろうか、なんて、
勝手に空想をふくらませて。
でも、もし、枯れてきたらどうしよう。
ネギくん。ネギの子どもたち。
毎朝、ぼくは水を取りかえるから、
お日さまにもキチンと当たるようにするから、
虫がつかないように気をくばるから、
どうかこのまま成長してくれ、と、
祈るように、君を見つめて。
ネギくん。
ぼくは、きっと、ずっと、君を食べられない。
ふう。