KOBE Diary

神戸から、愛する人たちへ。

ぼくら新鮮な旅人よ

2015-05-21 | Weblog



  
「われら新鮮な旅人」といったのは、
長田弘だった。
その最初の詩集で。
ぼくは今、ようやく
その意味を感じることができる。
ああ、そうだ。
ぼくは新鮮な旅人だ。
今も、このときも。

この悲しみや苦しみに、
まっすぐに向きあい、
投げ出すことをせず、
そうしてこの峰を越えていく。

なんて新鮮な世界が、
そこにあることか。
今ぼくは、
新鮮な旅人そのものだ。
風景は新しく変転し、
風は心地よく吹き、
行く手には光が見える。

ぼくは一人だが、
いつか「ぼくら」といおう。
そのような人に出あうだろう。
世界は美しい。
とりわけこの5月の日々は。

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