KOBE Diary

神戸から、愛する人たちへ。

雨の街で

2008-06-02 | Weblog

雨もまた悪くない。

小雨の中で、しっとりと包まれながら、

ぼくは思う。

君はいないけど。


空を見上げる君。

まぶしくもないのに、手をかざしながら。

怒ってもいないのに、しかめっ面をして。

でもすぐに、まっいいか、なんて笑ってる。

水たまりの波紋を見て、眼を丸くしている。

いやがるぼくの手を引っぱって、雨に中に飛び出そうとする。


そんな君を思いながら、

懐かしさで胸は震えるけれど、

君の体温を、こんなにも感じているから。

雨もまた悪くはない。

君の体温はぼくに移り、

ぼくはまた誰かの心を温かくする。


ちっちゃな君。

どんなに会いたくても会えない君。

こんな日は心も濡れるけれど。

君は笑っているかい?

うん。きっと笑っているよね。


雨の神戸。

ぼくは、ひとり、手をかざして見上げてる。

さあ。今日も働こう。