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“辞典”と“辞書”

2009年05月30日 | ことば
5月25日は、「広辞苑の日」 でした。

『広辞苑』は“辞典”となっているのですが、
“辞典”と“辞書”は、どう違うのでしょうか?

キーになる言葉を、
『広辞苑』(第四版)で引いてみました。



■ 辞 典
────────────────────────────
 辞書- に同じ。
 「字典」「事典」と区別して「ことばてん」ともいう。


   ◆ 字 典
    辞書- に同じ。字引。
    「辞典」「事典」と区別して「もじてん」ともいう。


   ◆ 事 典
    ことがらを表す言葉を集めて、
    その一々に解説を施した書物。事彙。
    「字典」「辞典」と区別して「ことてん」ともいう。




■ 辞 書
────────────────────────────
 (1) ことばや漢字を集め、一定の順序に並べ、
   その読み方・意味・語源・用例・などを解説した書。
   辞典。辞彙(じい)。
   → 事典・字書。

 (2) ワード・プロセッサー・自動翻訳システムにおいて、
   漢字・熟語・文法などを登録してあるファイル。

 (3) 辞表に同じ。じそ。

 (4) 新帝が先帝に太上(だいじょう)天皇の尊号を贈るに際し、
   先帝がこれを辞退する意を述べる書状。御辞書。御報諸。

 (5) ことばを書きつらねたもの。文章。




■ 辞
────────────────────────────
 (1) ことば。文章。

 (2) 漢文の一体。騒・賦に似て音韻し、朗唱に適する。

 (3) やめること。しりぞくこと。

 (4) 雑任(ぞうにん)の初位以下または庶人が
   諸司に申達すること。また、その文章の書式。

 (5) 文法で、言語主体の客体に対する種々な態度を表現し、
   詞と結合して初めて具体的な思想を表現する働きを持つ語。
   形式語・虚辞・付属語などと称せられる。
   助詞および助動詞
   (一説に助詞・助動詞の大部分と陳述副詞・接続詞・感動詞)
   をいう。




■ 典
────────────────────────────
 (1) ふみ。書物。特に人の道を記した書。

 (2) のり。おきて。

 (3) 礼。儀式。作法。

 (4) よりどころ。しきたり。

 (5) つかさどること。

 (6) 質に入れること。




■ 書
────────────────────────────
 (1) かくこと。しるすこと。

 (2) かかれた文字。筆跡。

 (3) かきつけ。手紙。

 (4) 文献。ほん。

 (5) 書経(しょきょう)の略称。




“辞典”と“辞書”は同じなのですね。

ただ、“典”と“書”という文字が意味するところは、
ニュアンスが少し違うように感じられます。

『広辞苑』の現在の“地位”を考えると、
“辞典”という表現がピッタリでしょう。

“辞典”には、(絶対的)基準のような雰囲気があり、
“辞書”には、柔軟性と幅の広さがあるように、私は感じました。

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