アンダンテ ~私の歩幅で~

季節のこと、音楽のこと、誕生日シリーズなど

なぜ1月は「正月」?

2012年01月02日 | 漢字
1月のことを正月(しょうがつ)と呼ぶのは、なぜでしょう?

どうやら中国から入ってきて、定着したようです。
秦の始皇帝の誕生日が1月で「政月(セイグァツ)」と呼ばれており、
それが変化して「正月」と書かれるようになったらしい。

単純に書き方が変化したわけではなく、
意味を保ったまま、文字が変化したようです。

「正」という字は、「一」と「止」から成り立っています。

まず「一」ですが、これは「ひとつ」ではなく、
「□(くにがまえ)」が潰れた形なのだそう。
「□」は囲まれた土地、つまり国を意味します。

次に「止」ですが、これはストップではなく、
進むことを意味しているんです。

囲まれた土地に向かって進んでいく、
すなわち征服すること。

「政」も、もともとは征服するという意味なので、
「政月」と「正月」は、同じことを表しているのです。

初めて中国を統一して皇帝になった人物の誕生月が、
日本では一年のはじまりの月の名前として
今日まで受け継がれているのですね。

「枕」

2011年09月03日 | 漢字
1日24時間のうち、6~8時間くらい、
つまり、1日の3分の1から4分の1は、
睡眠時間に充てている私たち。

自分に合った枕で、
心地よく眠っていますか?

さまざまな素材がある枕ですが、
なぜ、木偏なのでしょうか?

武士がいた時代を思い浮かべると、
その答えが見えてきます。

武士といえば、ちょんまげ。

夜寝ていても、敵に襲われるかもしれないし、
夜中に飛び出して戦わなくてはいけないかもしれない。

そんなこともあり、武士は髷(まげ)を結ったまま、
床についていたのでしょう。

髷の形を崩さないようにするため、
枕は、頭ではなく、首をのせるものでした。

「箱枕」と呼ばれる木製の小さな台が、
一般的な枕だったようです。

だから、日本の枕は木偏なのですね。

また、世界中、どこへ行っても、
枕はあります。

ですから、その地域や民族の枕の由来を知ることは、
その地域や民族の歴史や風俗習慣に触れることにもなるはず。

枕について語ろうとしたら、きっとエンドレス。
そのくらい枕は、人間にとって大切な存在なのです。

もしも、毎晩、なんとなく寝苦しい・・・
と感じるようであるならば、

枕を見直して、自分に合った枕に変えてみるだけで、
びっくりするくらい安眠できるかもしれませんよ。

■9月3日の誕生花 ヒョウタン、他
誕生色ホーリーグリーン
誕生果高 尾
誕生石ダイヤモンド原石
ハーブ虎 杖

「力」

2011年04月29日 | 漢字
人の力には、強く魅きつけられる!

そう感じるのは、私だけでしょうか?

人に考えや思いがあって、行動に移すことにより、
いろいろなものを作り上げることができます。

」でもお話ししたように、「力」は、人の手が逆さまになって、
腕の筋肉が盛り上がっている様子を表した文字です。

そのことから、一口に「力」と言っても、その意味は、
 ・筋肉のはたらき
 ・(ほかの人や物への)はたらき、作用
 ・うでまえ、能力
 ・ききめ
 ・いきおい
など、さまざまです。

「力」はエネルギーであり、自分の内面から出すものであり、
ほかの何かに働きかけます。

自分自身のために使う「力」もありますが、
ほかの人のために使うことのほうが、圧倒的に多いと思いませんか?

また、「○○チカラ」という形で、
「力」は、とてもよく使われている言葉です。

「魅力」という言葉にも「力」が入っていることから、
私たちは、「人の力」が好きなのだと思います。

誰にでも、その人独自の「力」がそなわっています。

「○○さんが好き♪」

そう感じるとき、私たちは、
その人がもっている「力」に惹かれているのではないでしょうか?

■4月29日の誕生花 ツバキ、他
誕生色薄浅葱
誕生果プリンスメロン
誕生石ヒッデナイト原石
ハーブ酸 葉

「万」

2011年04月28日 | 漢字
「万」・・・「まん」「ばん」「よろず」と読みますね。

「万」で、まっ先に思い浮かべるのは、やはり「一万円札」(笑)

「万年(まんねん」や「万国(ばんこく」などは、
「たくさん」の意味ですし、
「万事(ばんじ)」は、「すべて」の意味ですね。

「万」の旧字体は「萬」ですが、
この2つの文字は、もともと別のものでした。

ただ、音が同じであることから、
同じように用いるようになったのだとか。
(わりと単純な理由だったのですね~)

「万」は、「卍」が変形したものといわれています。
(仏書で「卍」は「万」の意)

では「萬」という文字は、何からできたのでしょうか?

なんと、サソリなのです。
そう、尾に猛毒がある、スコーピオンのサソリです。

サソリは卵胎生、つまり、母サソリの胎内で卵をふ化して、
サソリの形の幼生を産みます。

それから、生まれた幼生は、母サソリの背中に乗って、
10日ほど過ごして、独立するのだとか。

母サソリの背中に、たくさんの子サソリが乗っている様子を
形にしたのが、「萬」という文字なのですね。

おそらく、子さそりの数を数えることは可能だと思いますが、
母サソリの上に、たくさんの子サソリが乗っているの図は、
ものすごくインパクトが強いですね。

「萬」という文字は、数の多さに加えて、
強さも感じられる文字かもしれません。

■4月28日の誕生花 ムスカリ、他
誕生色ターコイズグリーン
誕生果エッグフルーツ
誕生石キンバーライト
ハーブ穂先武者竜胆

「雨」

2011年04月23日 | 漢字
今年もまた、情けないことに
“1週間坊主”のブログになっていますネ(汗)

ただ、記事がアップできなくても、
漢字のタイトルだけは、1カ月単位で決めているんですよ。

さて、きょうの首都圏は、
一日中、ほとんど雨ですね。

偶然にも、4月23日のブログタイトルには、私、
「雨」という文字を入れていました。

ただの偶然なのですが、なんだか不思議な気持ちです。

「雨」という字の成り立ちは、想像がつくと思いますが、
天から雨が降ってくる様子を、
そのまま表したものから変化して、現在の形になりました。

昔は、雨が降る“しくみ”がわからなかったため、
晴れたり、雨が降ったりするのは、すべて、
神さまのおぼしめしと考えていたそうです。

雨は、気象と切っても切り離せないものであることから、
「雨」は部首の「あめかんむり」にもなり、
雨や気象状態に関する意を示すようになりました。

もうひとつ、大切なこと。

「雨」という字の、一番上の「一」にも意味があるのです。

この「一」には、「基本」や「変わらない」という意味で、
「雨」の場合は「空」を表しているのだそう。

空から 落ちてきた水滴が「雨」ですから、
とても素直な文字ですよね。

現代では、雨が降る基本的な“しくみ”は、わかっておりますが、
雨の降る時間や量を左右することはできません。

雨は、現代でも、神さまのおぼしめしなのかもしれませんね。

■4月23日の誕生花 キキョウ、他
誕生色葦葉色
誕生果マラン
誕生石サンド・ローズ
ハーブ黄花九輪桜

「東」

2011年04月06日 | 漢字
きのう4月5日は「明」という文字について書きました。

「明」という文字を見ながら、すご~く疑問に思ったのは、
「なぜ、『日』+『音』=『暗』なのか?」ということ。

そこで、「暗」について調べてみたのですが、
まだ中途半端で、私なりに消化しきれていません。

ということで、「暗」については、
また後日、お伝えしたいと思います。

本日は「東」について、お話していきましょう。

さっそくですが、「東」といえば?
ひとつに、お日さまが昇ってくる方向が思い浮かびませんか?

「東」という字にも、「日」がありますよね。
字をよく見ると、ほら、中心部にあるでしょう?

そこで、問題です。
「東」引く「日」は?

答えは、そう、「木」です。

「東」は、木の向こう側に、朝日が昇ってくる様が、
そのまま「東」になった会意文字と言われていました。

ところが、この説。
現代では誤りとされているのだそうです。

正しいとされているのは・・・

中心に棒を通して、両側を紐でしばる袋が開いている形
を表した象形文字ということ。

きちんとした根拠がなくて恐縮ですが、
「束」という字に一本加えると「東」になることも、
何か関係があるのかもしれませんネ。

五行で「東」を「春」に当てていることもあり、
「東風(こち)」といえば、春風を意味します。

実際、冬は北や北西から吹いていた風が、
春になるにつれて、だんだんと東から吹くようになりますし。

今は“厳寒”の東日本ですが、周囲から東風を送り続けて、
いつの日か、東日本からも東風が吹いてくることを、
心から願っています。

■4月6日の誕生花 キンレンカ、他
誕生色チョークブルー
誕生果ピスタチオ
誕生石ブルーダイヤモンド
ハーブ野萵苣

「明」

2011年04月05日 | 漢字
きょう4月5日は、二十四節気のひとつ 清明 (せいめい)です。

桜や草花が咲き始めるなど、
外の景色が、明るく鮮やかになる季節になってきました。

みなぎる生命力が感じられる植物たちですが、
いきなり芽が出たり、花が咲いたりするわけではありません。

厳しい冬の間、地中で、そして植物の内部で、
こつこつと準備をしてきた結果、迎えた春です。

清明にも入っている「明」という字。

「お日さま」と「お月さま」が一緒になっている文字なので、
一目で「あかるさ」が感じられますよね。

「日」は、太陽をかたどってできた文字で、
「月」は、欠けている三日月を描いた文字。

「月」の中の「二」は、
ウサギのように見える、月の黒い部分を表しているのです。

「明」は、「あかるい」とか「はっきりしている」という意があり、
「ひるま」も意味しています。

日、年などを伴なった「明日」「明年」などは、
「翌」や「次」という意味をもち、「近い未来」を表しますね。

真下を向いていると、自分のことだけ見えますが、
ほんの少しだけ、前に、上に目を向けてみると、

新たな考えが浮かんできたり、
すぐ近くのモノが見えてきたり・・・。

さまざまな可能性がある、あなたの未来。

どの道を選んだとしても、かすかな希望の光が、
いつしか、周囲を広く照らすようになることでしょう。

■4月5日の誕生花 ムラサキハナナ、他
誕生色青藤色
誕生果タマリロ
誕生石カラーレス・サファイア
ハーブ花 梨

「眠」

2011年04月04日 | 漢字
春のお彼岸が過ぎて、
夜よりも、昼の時間が長くなりました。

東京の、本日の日の出は、5時24分。
空が明るくなってから、もう一眠りできそうです。

「眠」という字は、「目」と「民」から成り立っています。

この字からは、「春眠暁を覚えず」のような
“平和の図”を想像したくなるのですが・・・

その昔。
「民」とは、封建社会の中で、奴隷のように使われる人々でした。

当時の奴隷は、逃げ出さないようにと、足を鎖でつながれたうえ、
目をつぶされることも、少なくなかったようです。

その後も「民」は、働くだけの存在だったため、
物事を知ったり、考えたりする必要がないとされてきました。

「民」が盲目であることから、
また、目を閉じると、あたりが暗く感じられることから、
「眼」という文字は、「ねむる」という意味をもつようになったのです。

江戸時代は、庶民文化が発達していたものの、まだまだ封建社会。

安心してぐっすり眠れることは、ごく当たり前のように思えますが、
実は、わりと新しい恵まれた環境なのですね。

■4月4日の誕生花 カスミソウ、他
誕生色ディープオーキッドピンク
誕生果グルグル
誕生石クリソコーラ
ハーブ山 葵

「永」

2011年04月03日 | 漢字
「永」という文字が入っている熟語で、
あなたが一番最初に思い浮かべるのは、どんな言葉ですか?

もしかしたら、「永」という文字ひとつで、
「永久」や「永遠」をイメージすることなど、ありませんか?

この「永」という文字。

もともとは「流れる水」を表しているのです。
形が「水」に似ているでしょう?

「流れる水」といえば、「川」。
それも「大河」を表したのが、「永」という文字なのです。

大河は、水源から始まり、途中でいくつもの支流ができていきます。
それでも主流は、長い距離をとうとうと流れていきますよね。

そんな大河の流れが、人間に与えてくれるのは、
距離感だけではありません。

何万年も前から、ずっと流れ続けていることから、
時間の流れをも「永」で表すようになりました。

「とこしえ」の意味をもつ「永」。

時間の流れとともに、常に何かが変化している中で、
ブレない主流をもっていることが、いかに凄いことなのかを
あらためて気づかされます。

■4月3日の誕生花 アスター、他
誕生色フューシャピンク
誕生果カンラン
誕生石レッドルチル・クォーツ
ハーブ通 草

「動」

2011年04月02日 | 漢字
動いたり、動かしたりする、体や心。

 「重」+「力」=「動」

「動」という文字の成り立ちを見ると、
意味も見えてくるように思いませんか?

それでは、「動」の構成要素を、
ひとつずつ、見ていきましょう。

まずは、「重」から。

そう、あなたのご推察どおり、
この文字は「重いもの」です。

それだけではなく、もう一歩進んで、
「重いものを背負う姿」までを表しています。

そして、ものを持つのは、手。

実は、「力」という文字は、人の手が逆さまになって、
腕の筋肉が盛り上がっている様子を表した文字です。

手で物を持ち、担いで、場所を移していくことから、
「うごく」ことを表すようになったのですね。

「移る」ということは、同じ場所に留まらないということ。
そこから発展して、「変わる」とか「始める」ことも意味します。

あなたが今いるところから、一歩踏み出すだけで、
もうすでに、何かが変わっているのですね。

■4月2日の誕生花 ミヤコワスレ、他
誕生色シェルピンク
誕生果パンノキ
誕生石セミバロック・パール
ハーブ金盞花