整列機とは?

部品供給方法、部品供給装置のいろいろ

簡単な部品なら手振りでも並びます

2017-07-03 13:36:03 | 効率アップ
ウエステックの整列機は、小物部品を並べる
装置ですが、機械を使うほどの予算もなければ、
並べる作業自体も毎日やるわけではない、
という事で、手振りで何とかならないのか、
という依頼をたまに戴きます。

部品によっては、対応可能です。

ただし、やはり部品自身が簡単に並ぶ形状で、
かつそれほど重くない事が前提になって来ます。

人の手だと再現性がありません。よって、
正確な振動や傾斜を要する場合には、
手振りでは無理です。

また、部品自身が重く、整列数も多く、
整列エリアも広い、となると、手振り治具が
巨大かつ重く
なってしまいますので、
それを何十回、何百回も振っていたら、
腱鞘炎になってしまいます。

実際によく有るお話が、ネジの様な丸い部品です。
上下の区別だけがある、という形状です。

以前のブログでも紹介しましたが、ネジを手振りで
並べるプラスチック成型品のトレーでしたら
安価に市販されています。しかし、そのトレーは、
「並んでいないネジが多くても構わないから、
取り敢えずネジの何本かが頭を上にして
並んでいれば良い」、というレベルの製品です。

しかし、並べた後の工程によっては、やはり100%
並んでいて欲しい、という場合もあるでしょう。

そこで、ウエステックの手振り治具を紹介します。
これはM3キャップボルト用です。



これを手で振ります。



実は、こんな穴形状にすれば、簡単に並ぶんですよね。



短時間で100%並びました。



あれ?でもよく見ると、隣にもう1本ボルトが
入ってしまっている穴が散見されますね。



ご心配なく。上から剣山状のフタをかぶせます。



この剣山ピンが、ボルトの頭を押さえます。



あとは引っ繰り返して、元に戻すだけです。
これで完璧です。



整列治具だけ取り出す事もできます。



なお、この治具は特許を取っています。

このように、ウエステックでは、手振りとは言え、
整列率を上げ、整列時間を短くする努力を怠りません。

ところで、腱鞘炎の話が出ましたが、
現実問題としまして、一日中振り続けるのであれば、
上の写真の治具くらいの大きさまでが使いやすい
ところかと思います。

大き過ぎますと、両手で振っても腱鞘炎になります。
工場にもよりますが、作業者には2kg以上の物を
持たせて作業させてはならない
、という規則を
設けている所もあります。

写真の整列治具のサイズは100mm×100mmですが、
もし200mm×200mmのエリアに並べたいのであれば、
200mm×200mmの整列治具を振るのではなく、
100mm×100mmで4回に分けて手振りして、
4枚を揃えて置く方が現実的です。


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